川村輝夫

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川村 輝夫(かわむら てるお、1942年昭和17年〉- )は、音楽評論家。元・KBS京都ディレクター、テレビ制作局長、ラジオ制作局長。

概要[編集]

関西フォークの黎明期の1960年代から1970年代、音楽番組を担当し高石ともやザ・フォーク・クルセイダーズらをバックアップしたことから映画『パッチギ!』で大友康平が演じる京都の放送局のディレクター役のモデルとされる[1]フォークソングはもちろん、カントリー・ミュージック、ブルーグラスジャズクラシック映画音楽蓄音機などにも詳しい。

経歴[編集]

大阪府池田市生まれ、関西学院大学文学部美学科卒業。在学中グリークラブ指揮者として活躍する。3年連続日本一の後、招待演奏の指揮を務める。

1964年に京都放送入社後、ラジオ・テレビで人気番組を制作。1960年代から1970年代に各種の音楽番組を担当し、ザ・フォーク・クルセイダーズの「イムジン河」が1968年に発売中止になった後も、ラジオでかけ続ける[2]など関西フォークのシンガーたちの楽曲を積極的に放送して応援した。

1966年、自作の曲によってフォークコンテストに入賞した当時高校2年の豊田勇造が主人公としたラジオ・ドキュメンタリー番組を制作する。1967年4月、第15回民放大会賞ラジオ社会・教養部門最優秀賞を受賞[3]

2000年2月に退社し、同年4月に「ちこんきディレクターの音楽道」(文理閣)を出版する。

青山記念音楽館(バロックザール)青山音楽賞の選考委員など歴任し、手巻き蓄音機SPレコードなどのコレクターとしても知られ、それらを紹介するレコード鑑賞会やコンサートの企画、司会などで活躍している。

2011年5月、Takeout Brothers/テイクアウト・ブラザース(永冨研二:ギターとヴォーカル 福田義春:ドブロ 川村輝夫:アコーディオン テディ・小山:バンジョー 鍋田雅巳:ベース)のメンバーとして活動を始めた。

[編集]

  1. ^ 2005年1月25日 No.048「京都三条ラジオカフェメールマガジン」京都三条ラジオカフェサイト内
  2. ^ 「朝日新聞」2009年10月18日社会面、加藤和彦の自殺を報じる記事。
  3. ^ 「豊田勇造というフォークシンガーをご存じですか?」(「川村輝夫の音楽ウォッチング」2002年8月

退職後の出演番組[編集]

  • 2007年度NHK FM「サンデークラシックワイド」に出演。
  • 京都放送ラジオ番組「ナッシュビル・ホット・ライン」で、月1回音楽評論家として出演。

外部リンク[編集]