大ハンノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

大ハンノ: Hanno the Great)は、カルタゴの貴族、紀元前3世紀ポエニ戦争で活躍した。カルタゴの反バルカ家勢力として知られる。

経歴[編集]

ハンノの生家は裕福な貴族階級で、一族は北アフリカとイベリア半島で土地を所有していた。第一次ポエニ戦争では、ハンノは自らの支持層を率いてローマとの戦を継続する事をやめようとする。また海戦で自らの財を失う事を好まず、むしろ北アフリカで所有する土地の事に腐心したと言われている。このような経緯から、カルタゴの将軍ハミルカル・バルカとは対立関係にあった。またハンノは紀元前244年にカルタゴ海軍を解体、ローマに自らの海軍を再建させる隙を与え、それが紀元前241年にカルタゴはローマに敗北する結果となった。

第一次ポエニ戦争終結後、ハンノは政敵ハミルカルが約束したカルタゴ軍に参加した傭兵たちに払うべきである報酬の支払いを拒否、これが傭兵たちの反乱を招く事になる。そして自ら軍を率いて鎮圧に当たるが失敗、軍の統制権は再びハミルカルのもとへ返し、紀元前238年に敵対するハミルカルと協同して反乱を鎮圧した。

彼の名前に「大」と前置きされるのは、北アフリカでカルタゴの敵を制圧した功績のためである。また彼は、対ローマ戦争に反対し続けた。この戦争は海軍の衝突につながるものであったからである。第2次ポエニ戦争ではカルタゴの反戦勢力を率いてカンナエの戦いで勝利をおさめたハンニバル(ハミルカルの息子)への支援の妨害をした。ザマの戦いでハンニバルが敗れると、ハンノはローマとの交渉する外交役を務めた。