ルーマニア狂詩曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

ルーマニア狂詩曲Rhapsodie Roumaine)はジョルジェ・エネスクが作曲した管弦楽曲。第1番(イ長調、作品11-1)と第2番(ニ長調、作品11-2)の2曲がある。

ルーマニア狂詩曲第1番[編集]

エネスクの作品中、最も有名なもの。1901年作曲。演奏時間は約12分。

初演[編集]

1903年3月にブカレストのアテネ音楽堂にてエネスク自身の指揮により初演。フランス初演は1906年1月、トゥールーズにてエネスク指揮により行われた。また、1929年にはニューヨークでバレエ化されている。

編成[編集]

フルート3(うち1はピッコロ持ち替え)、オーボエコーラングレクラリネット3、ファゴット2
ホルン4、トランペット2、コルネット2、トロンボーン3、チューバ
ティンパニトライアングルスネアドラムシンバル
弦五部

構成[編集]

クラリネット、オーボエの掛け合いで鄙びた感じのメロディが奏され、徐々に他の楽器を加え、リズムも舞曲調となる。続いて拍子が八分の六拍子に変わり、ハープと低音弦のリズムに乗って、ヴァイオリン、ヴィオラが高音で細かな節回しのメロディを奏でる。スキップ風の軽妙なメロディ、「重々しく」と指示された東洋的なメロディを交えながら進行し、やがてフルートが軽快なメロディを奏で始める。徐々に他の管楽器も加え、遂に全合奏で力強い舞曲が始まる。ジプシー音楽風の新しいメロディが次々と登場し、クライマックスに達したところで一旦全休止となる。鄙びた東洋風の行進曲となった後、もう一度熱狂が戻り、最強音で終わる。

ルーマニア狂詩曲第2番[編集]

第1番に較べると、曲調は地味であり演奏機会も少ない。1902年作曲。演奏時間は約12分。

初演[編集]

第1番とともに初演されたとする資料もあるが不明。1908年2月7日パリカザルスの指揮により第1番とともに演奏された記録が残っている。

編成[編集]

フルート3、オーボエ2、コーラングレクラリネット2、ファゴット2
ホルン4、トランペット2、トロンボーン3
ティンパニシンバル
弦五部

構成[編集]

弦楽器のゆっくりとした序奏に始まる。続いてティンパニ、コントラバスのリズムに乗って、これもゆっくりとした伸びやかなメロディが、次第に楽器を増しながら奏でられる。序奏のメロディが繰り返された後、コーラングレで哀しげなメロディが奏される。このメロディも楽器を増しながら高揚し、再度、序奏の後に現れたメロディが全合奏で奏され、やがて静まる。続いてヴィオラ・ソロで舞曲風のメロディが奏され、一旦高揚しかけるが、長く続かず静かに曲を閉じる。

参考文献[編集]

  • ヴィオレル・コズマ著/ペトレ・ストイヤン監修/竹内祥子編訳「ジョルジェ・エネスク 写真でたどるその生涯と作品」(2005年 ショパンISBN 4-88364-195-3

ルーマニア狂詩曲第1番

ルーマニア狂詩曲第2番

  • 「最新名曲解説全集補巻1 交響曲・管弦楽曲・協奏曲」(久納慶一 執筆、音楽之友社
  • ミニチュアスコア(ENOCH & Cie)