ルリジューズ

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チョコレートかけのルリジューズ

ルリジューズフランス語: religieuse)は、フランスの古典的な菓子[1]

概要[編集]

大小2つのシュー菓子を重ね、クリームチョコレートフォンダンなどでつなげた菓子である[1][2][3]

「ルリジューズ」は「修道女」「尼僧」の意味であり、その名の通りに修道女の姿を模した形状をしていることから名付けられた[1][2][3]。古典的には、修道女の頭になる上のシュー菓子には白い頭巾のように、下のシュー菓子は黒い服のようにする[1]

材料の構成としてはエクレアと同じであるが、ルリジューズの材料には修道女の「襟元」となるバタークリームが加わる[1]。チョコレート味やコーヒー味が定番であったが、マカロンで有名なラデュレが、マカロン同様にカラフルでさまざまなフレーバーのルリジューズを作ったことから、バリエーションが広まった[1]

歴史[編集]

1800年代半ばにパリ2区リシュリュー通りフランス語版イタリアン大通りの角にあったカフェ・フラスカティフランス語版で考案されたとされる[1][2]。当初のルリジューズにはフランと同じくらいの濃いカスタードクリームを詰めたシュー菓子に泡立てた生クリームでデコレーションを行っていた[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h 山本ゆりこ「ルリジューズ」『フランス伝統菓子図鑑お菓子の由来と作り方: 定番菓子から地方菓子まで132種を網羅した決定版』誠文堂新光社、2019年、17頁。ISBN 978-4416519646 
  2. ^ a b c ルリジューズ”. 一般社団法人日本洋菓子協会連合会. 2023年7月17日閲覧。
  3. ^ a b 今井ようこ、藤沢かえで「紅茶風味のマロンルリジューズ」『栗のお菓子づくり: モンブランからグラッセ、渋皮煮、アイスクリーム、パウンドケーキ、タルト、ショートケーキまで』誠文堂新光社、2021年、50頁。ISBN 978-4416620700