ライヘンバッハの滝
| ライヘンバッハの滝 | |
|---|---|
| 位置 | 北緯46度43分22秒 東経8度11分42.8秒 |
| 所在地 | |
| 落差 | 250m |
| 滝幅 | 90m |
| 水系 | ライヘンバッハ川 |
ライヘンバッハの滝(ライヘンバッハのたき、Reichenbachfall)とはスイスにある落差250メートル(656フィート)、幅90メートル(300フィート)の滝である。アルプス山脈でも最も高所にある滝のひとつである。
ふもとにあるマイリンゲン(Meiringen)の町は、メレンゲ(砂糖と卵白でできたペストリー)の発祥の地ともいわれている。
コナン・ドイルとライヘンバッハの滝 [編集]
この名所はアーサー・コナン・ドイルの推理小説に登場する名探偵、シャーロック・ホームズが『最後の事件』という作品で、「宿敵モリアーティー教授と相討ちになって滝つぼに落ち、死んだ場所」としても知られている。
岩棚にぶつかって幾筋にも分かれるこの滝は、その美しい光景によってライヘンバッハへの旅行を価値あるものとしていて、同地を旅行した『シャーロック・ホームズの冒険』の作者、コナン・ドイルにも、ベルン州にある多くの滝の中で特に強い印象を与えたようである。
ドイルが「ストランド誌」で連載していたホームズの物語は絶大な人気となり、ドイルはファンの要求に応え、ホームズ物の連載に追われることとなった。しかし、『最後の事件』の執筆当時、ドイルは「より文学的な歴史小説」に題材を移そうと考えており、ホームズ物の連載が足かせになると考え、その連載を終わらせるために、ホームズを亡き者にしようと考えた。こうしてドイルは彼の生み出した国民的ヒーローであるホームズを、このライヘンバッハの滝で死なせることを決意した。彼は母親へ送った手紙の中で、こう記している。
「私が自分の気持ちを救うとすれば、彼(ホームズ)を連載誌とともに葬り去るより最良のものはありません」(I must save my mind for better things even if it means I must bury my pocketbook with him.)
しかし、彼の決断は長続きしなかった。読者はドイルにホームズの物語の再開を求め、強く運動したし、母親すらホームズを「殺した」息子をなじったからである。この作品のあとにドイルはホームズ物を再開するが、それは「ライヘンバッハ」以前の活躍を描いたものだった。読者はこれに飽き足らず、「生きているホームズ」の活躍を読みたがった。結局ドイルはファンの熱望に負け、ホームズは「バリツという武術でモリアーティーを投げ飛ばし、滝から生還した」と変更し『空き家の冒険』で復活することとなった。
現在、滝へと繋ぐケーブルカーの駅には、おそらく世界で最も有名な探偵であるシャーロック・ホームズについて記した記念プレートが設置されている。作中での舞台へは、滝の上部までの道を登り、橋を渡り、丘の下までのコースを辿ることで行くことができる。ここには英語、ドイツ語、フランス語で書かれた記念碑があり、英語ではこう書かれている。「1891年5月4日、ここでシャーロック・ホームズはモリアーティ教授を打ち倒した」。
作中でモリアーティ教授とホームズが落ちたのは、滝の反対側になる。詳細は「シャーロック・ホームズ博物館」となっている古い教会堂で展示されている。