ヘリット・リートフェルト

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1962年撮影
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「レッド&ブルーチェア(赤と青のいす)」

ヘリット・トーマス・リートフェルトGerrit Thomas Rietveld 1888年6月24日 - 1964年6月25日)は、20世紀オランダ建築家、家具デザイナー。若い時に家具製作を学び後に建築の設計を手がけた[1]。画家ピエト・モンドリアンらのデ・ステイルに参画してその影響が強い作品を多く作った[1]。直線による単純な構成からなるユニークな家具や建築はその後の近代建築の展開に大きな影響を与えたとされる[1]。シュレーダー邸、赤と青の椅子、ジグザグチェアなどの代表作がある[1]

生涯[編集]

オランダのユトレヒトに生まれた。家具職人の父のもとで修業し[2]、1911年に自分の家具工場をはじめる。1918年モンドリアンらとともに芸術運動デ・ステイルに参加。デザイナーとしては「レッド&ブルーチェア」、建築家としては、シュレーダー邸(オランダ・ユトレヒト、1924年、世界遺産)が有名である。

作品[編集]

名称 所在地 備考
シュレーダー邸 Rietveld Schröder House 1924年 ユトレヒト オランダの旗 オランダ
ガレージ付き運転手の家 1927年 ユトレヒト オランダの旗 オランダ
エラスムスラーン4戸建て低層集合住宅 1931年 ユトレヒト オランダの旗 オランダ
ゼッケリー邸 1934年 ブルメンダール オランダの旗 オランダ
メース邸 1934年-36年 デン・ハーグ オランダの旗 オランダ
サマーハウス・ブラント・コルスチウス邸 1938年-39年 ペッテン オランダの旗 オランダ
サマーハウス・フェレイン・ステュアート邸 1940年-41年 ブリューケレン オランダの旗 オランダ
スッミト邸 1947年-49年 キンデルダイク オランダの旗 オランダ
障害者のための家
フェリート・インスティチュート
1947年-49年 キュラソー島 キュラソーの旗 キュラソー
オランダの旗 オランダ
ヴェネツィア・ビエンナーレ・オランダ館 1953年-54年 ヴェネツィア イタリアの旗 イタリア
スレーハース邸 1952年-55年 フェルプ オランダの旗 オランダ
ソンスベーク彫刻パヴィリオン 1955年 アーネム オランダの旗 オランダ
フィッサー邸 1954年-55年 ベルゲアイク オランダの旗 オランダ
ファン・ダーレン邸 1956年-58年 ベルゲアイク オランダの旗 オランダ
テキスタイル工場デ・ブルッフ 1956年-58年 ベルゲアイク オランダの旗 オランダ
ユネスコ・プレスルーム 1957年-58年 パリ フランスの旗 フランス
ブリュッセル万博オランダ・パヴィリオン 1957年-58年 ブリュッセル ベルギーの旗 ベルギー
ファン・デン・ドゥール邸 1957年-59年 イルペンダム オランダの旗 オランダ
ゾンネホフ美術館 1958年-59年 アメルスフォールト オランダの旗 オランダ
ファン・ダンツィッヒ邸 1959年-60年 サントポールト=ザイト オランダの旗 オランダ
アーネム美術アカデミー 1957年-63年 アーネム オランダの旗 オランダ
ファン・スロベ邸 1961年-64年 ヘールレン オランダの旗 オランダ
ヘリット・リートフェルト・アカデミー 1956年-67年 アムステルダム オランダの旗 オランダ
ゴッホ美術館 1963年-73年 アムステルダム オランダの旗 オランダ

脚注[編集]

  1. ^ a b c d インテリア基本語研究会/編著『インテリア基本語辞典 第二版』彰国社、2000、p210頁。 
  2. ^ 新建築社『NHK 夢の美術館 世界の名建築100選』新建築社、2008年、214頁。ISBN 978-4-7869-0219-2 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]