ファラノーク

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ファラノーク
ファラノーク
ファラノーク Eupleres goudotii
保全状況評価[a 1][a 2]
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 NT.svg ワシントン条約附属書II類
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目 Carnivora
: マダガスカルマングース科 Viverridae
亜科 : エウプレレス亜科 Euplerinae
: ファラノーク属
Eupleres Doyère, 1835
: ファラノーク E. goudotii
学名
Eupleres goudotii Doyère, 1835
和名
ファラノーク
英名
Fanaloka
Falanouc
Malagasy small-toothed civet
Eupleres goudotii range map.svg
ファラノークの分布

ファラノークEupleres goudotii)は、動物界脊索動物門哺乳綱ネコ目(食肉目)マダガスカルマングース科ファラノーク属に分類される食肉類。本種のみでファラノーク属を構成する。別名コバマングース

分布[編集]

  • E. g. goudotii

マダガスカル中東部、中西部[1][2][3]固有亜種

  • E. g. major

マダガスカル北西部[1][2][3]固有亜種

形態[編集]

体長48-56センチメートル[1][3]。尾長22-26cm[3]。体重2-4.5キログラム[3]。鼻面は細長く尖る[1][2][3]。全身は柔らかい体毛で密に被われる[2]。尾の体毛はやや長く、先端では粗く房状[2][3]。腹面の毛衣は白や灰白色[1][3]。眼上部と吻端は白い。[2]

歯は小型かつ円錐状で[3]、別名(コバ=小歯)の由来になっている[2]。前肢よりも後肢の方が長い[2]。第1指および第1趾も含めた指趾は5本が揃って並ぶ[2]。属名Eupleresは「完全に揃った」の意で指趾に由来する[2]。爪は長く湾曲し、引っ込めることができない[2][3]。肛門周辺(肛門腺)や生殖器周辺(会陰腺)に臭腺がない[1][2]

出産直後の幼獣は体長15センチメートル[2]。体重0.2キログラム[2]。全身が体毛で被われ、眼が開いている[3]。乳首の数は2[2]

  • E. g. goudotii

体長46-50センチメートル[2]。尾長22-24センチメートル[2]。体重2-2.3キログラム[2]。毛衣は淡黄褐色[2]

  • E. g. major

体長52-65センチメートル[2]。尾長24-25センチメートル[2]。体重2.8-4.6キログラム[2]。オスの毛衣は褐色、メスの毛衣は灰色[2]

分類[編集]

  • Eupleres goudotii goudotii Doyère, 1835
  • Eupleres goudotii major Lavauden, 1929

生態[編集]

低地にある湿潤林に生息するが[1][2]、やや乾燥した落葉樹林で発見された例もある[3]。地表棲だが、樹上に登ることもある[2]。薄暮性ないし夜行性で、昼間は岩の隙間などで休む[2][3]。単独もしくは小規模な群れを形成し生活する[2][3]。指趾を接地せず、跳躍するように歩行する[2][3]。秋季(4-5月)に0.8キログラムの皮下脂肪を尾の基部に貯蔵し、冬季(6-7月)は休眠すると考えられているが冬季でも活動する個体が発見された例もある[1][2][3]

食性は動物食傾向の強い雑食で、主に昆虫を食べるがカエル鳥類やその卵、陸棲の貝類、ミミズなども食べ、さらに小型哺乳類、果実なども食べると考えられている。[2][3]吻端や爪を使って地面を掘り起こし、獲物を捕食する[2][3]

繁殖形態は胎生。繁殖期にはペアを形成するが、短期間で解消する[1][3]。7-8月に交尾を行う[2][3]。妊娠期間は3か月[2]。11月に1回に1-2頭の幼獣を産む[2][3]。授乳期間は9週間[1][3]。幼獣は生後2日で母親の後を移動するようになり、生後60日で固形物も食べることができるようになる[1][2][3]

人間との関係[編集]

生息地では食用とされることもある[2][3]

開発による生息地の破壊、食用の乱獲[2]、人為的に移入された同科他種との競合などにより生息数は減少している。[3]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科1 食肉類』、平凡社1986年、158-159、161頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』、東京動物園協会、1991年、106頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社2001年、162頁。

外部リンク[編集]

  1. ^ CITES homepage
  2. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Hawkins, A.F.A. 2008. Eupleres goudotii. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.1.