ハッザーン

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ハッザーンחַזָּן chazzān, アシュケナジム式(イディッシュ語chaz(ə)n, chazon)とは、ヘブライ語の言葉。

ザーロモン・ズルツァー(オーストリアの改革派のカントル)
改革派の礼拝

ラテン系の言葉で言えばカントルカンターとなる。「朗詠者」「先唱者 precentor」と訳されることもある。

タルムード時代には、ユダヤ人共同体(ケヒッラー)の中の様々な役職についていう言葉であった。

後の時代に、シナゴーグにおける礼拝の方法が複雑になり、シナゴーグにおける会衆のヘブライ語などに関する知識が明確でなくなるにつれて、トーラーの朗読、祈りにおいて先導の役割を果たすようになり、この語の意味が固定化していく。 近代では専属の歌手を指すようにもなった。 シナゴーグの歌手からオペラなどでも活動する一般の歌手、専門の音楽家が輩出されるようになった。 ハッザーンの歌のことをハッザーヌート חַזָּנוּת[1]) という。

ユダヤ・ジョークでは時に馬鹿者の代名詞として登場する。

なお、イスラム教(アラビア語)のアザーンとは音も意味も異なる。

また、アラビア語における、都市に倉庫を持ち大量購入・販売により差益を入手しようとした商人、カイロでのトイレの排水方法とは意味が異なり、全く関係が無い([2] [3])。

ハッザーンに由来する苗字[編集]

  • ゼンガー、ジンガー(シンガー) Zynger / Singer
  • バース(バス) Bass
  • カントール(カントル、カンター) Kantor/Cantor、Kanter、カントロヴィチ Kantorovich
  • スピヴァク Spivak/Spiewak、スピヴァコフスキー Spivakovskij

これらの苗字は、祖先がハッザーンであることを示している。

ハッザーンはまたスペインの家系の名前である([4])。エレアザル・ハ=ハザン[5])は7世紀ドイツのハッザーン、アブラハム・ベン・ユダ・ハザン[6])はヴォリニアの16世紀のハッザーン。

関連項目[編集]


外部リンク[編集]

レコーディング[編集]

カントル機関[編集]