ニードルガー

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ニードルガー
Xenentodon cancila (Wroclaw zoo)-1.JPG
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: ダツ目 Beloniformes
: ダツ科 Belonidae
: Xenentodon
: X. cancila
学名
Xenentodon cancila
(Hamilton, 1822)
シノニム
Belone cancila Hamilton, 1882

Esox cancila Hamilton, 1882

ニードルガー淡水魚の一種である。1属1種。[1]名前に「ガー」とあるが、ガー目とは無縁の魚である。 主に河川に生息するが、や運河などでも見られる。また、稀に汽水域・海域にも出現する。[1]


分布[編集]

南アジアから東南アジアにかけて広い分布域を持ち、インドスリランカマレー半島に及ぶ。[2]

形態[編集]

体長は自然下では40cmに達するが、飼育下では20cm程度で成長が止まってしまうことがほとんど。 他のダツ科魚類と同様に、細長い体と、歯の並んだ長い両顎を持つ。[3]背鰭、尻鰭は後方に位置し、尾鰭に接近する。[3]体色は銀緑色で、背面は暗く腹面は明るい。体側に暗い帯が1本走る。[1]僅かな性的二形が認められ、雄は背鰭、尻鰭の縁が黒い。[2][3]

食性[編集]

肉食性捕食者である。魚類カエルを食べるとする資料もあるが[2]、野外では主に甲殻類を食べる。[2]

繁殖[編集]

卵生である。[2]水槽内では産卵は午前中に行われ、少数の卵を水草の間に産み付ける。[2]卵は直径3.5mm程度で、20mm程度の粘着糸で水草の葉に接着される。[2]10日程で12mm程度の稚魚が孵化する。[2]生まれた時点から、グラミーの稚魚なども含む生き餌を食べる。[2]

人との関連[編集]

中小漁業で漁獲される。また、観賞魚として取引される。[1]

飼育[編集]

ニードルガーは家庭の水槽でも飼育可能な、数少ないダツ科魚類である。[3]欧州では1910年ごろから飼育されており、[3]1963年には、オーストリアの Biological Station Wilhelminenberg が飼育下繁殖に成功した。[2]比較的大きく、神経質で生き餌を好むため飼育の難易度は高い。[4][5]海水魚と誤解され、飼育水に塩が加えられることもあったが、[6]この魚は完全な淡水で問題なく飼育できる。[5]

危険性[編集]

水面からの飛び出しに殺傷力があると言われることもあるが、魚類学者は否定している。[1]また、人に噛み付くことがある。[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f Froese, R. and D. Pauly. Editors.. “Species Summary for Xenentodon cancila ”. FishBase. 2006年11月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j Riehl, R; Baensch, H (1996). Aquarium Atlas (vol. 1). Voyageur Press. ISBN 3-88244-050-3. 
  3. ^ a b c d e Sterba, G (1962). Freshwater Fishes of the World. Vista Books. p. 609pp. 
  4. ^ Monks N: Straight to the point: the Beloniformes. Practical Fishkeeping, October 2005
  5. ^ a b Monks N: Pocket-sized Pikes. Tropical Fish Hobbyist, April 2007
  6. ^ Monks, Neale (editor) (2006). Brackish Water Fishes. ISBN 0-7938-0564-3.