テレーズ 情欲に溺れて

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テレーズ 情欲に溺れて
In Secret
監督 チャーリー・ストラットン
脚本 チャーリー・ストラットン
原作 エミール・ゾラ
テレーズ・ラカン英語版
ニール・ベル英語版
Thérèse Raquin
製作 ピート・シレイモン
ウィリアム・ホーバーグ英語版
ミッキー・リデル英語版
製作総指揮 チャーリー・ストラットン
ジェニファー・モンロー
リチャード・シャーキー
出演者 エリザベス・オルセン
トム・フェルトン
オスカー・アイザック
ジェシカ・ラング
音楽 ガブリエル・ヤレド
撮影 フロリアン・ホーフマイスター英語版
編集 ポール・トシル
レスリー・ジョーンズ
セリア・ヘイニング
製作会社 LDエンターテインメント英語版
ワーク・イン・プログレス
エクスクルーシブ・メディア・グループ
パイオニア・ピクチャーズ
ワンダフル・フィルムズ
配給 アメリカ合衆国の旗 ロードサイド・アトラクションズ
公開 アメリカ合衆国の旗 2014年2月21日
上映時間 107分[1]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
セルビアの旗 セルビア
 ハンガリー
言語 英語
興行収入 世界の旗 $696,227[2]
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テレーズ 情欲に溺れて』(テレーズ じょうよくにおぼれて、In Secret)は2013年アメリカ合衆国セルビアハンガリードラマ映画チャーリー・ストラットン監督の長編デビュー作で、出演はエリザベス・オルセントム・フェルトンオスカー・アイザックジェシカ・ラングなど。原作はエミール・ゾラ1867年に発表した小説『テレーズ・ラカン英語版』と2009年に初演された舞台劇『Thérèse Raquin』。

日本国内で劇場公開されなかったが、2021年3月3日にDVDが発売された[3]

ストーリー[編集]

1860年代、パリの下層社会。テレーズ・ラカンはその卓越した美貌にも拘らず、何の刺激もない、息苦しいだけの生活を送ることを余儀なくされていた。その最大の原因は叔母(マダム・ラカン)にあった。マダム・ラカンはテレーズに対して高圧的に振る舞い、彼女を無理矢理従兄(カミーユ)と結婚させたのである。

そんなある日、テレーズはカミーユの友人、ローランと知り合いになった。何の取り柄もない凡庸なカミーユとは違い、ローランは男性的な魅力に溢れていたため、テレーズはあっという間に彼の虜になってしまった。ローランと肉体を重ねる度、テレーズは女としての喜びを全身で感じるのだった。やがて、2人は邪魔者でしかなくなったカミーユの暗殺を決意する。

キャスト[編集]

製作[編集]

2012年2月8日、エリザベス・オルセン、トム・フェルトン、グレン・クローズが映画『Therese』に出演することになったと報じられた[4]。3月、クローズが降板することになり、ジェシカ・ラングが代役として起用されると共に、オスカー・アイザックの出演が決まった[5]。5月、本作の主要撮影がハンガリーで始まった[6]。同月21日、ガブリエル・ヤレドが本作で使用される楽曲を手がけるとの報道があった[7]。2014年2月21日、本作のサウンドトラックが発売された[8]

公開・興行収入[編集]

2013年8月27日、ロードサイド・アトラクションズが本作の全米配給権を獲得したと報じられた[9]。9月7日、本作は第38回トロント国際映画祭でプレミア上映された[10]。11月6日、本作のタイトルが『Therese』から『In Secret』に変更された[11]。12月3日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[12]。2014年2月21日、本作は全米266館で公開され、公開初週末に26万5586ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場28位となった[13]

評価[編集]

本作に対する批評家の評価は平凡なものに留まっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには88件のレビューがあり、批評家支持率は41%、平均点は10点満点で5.3点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「キャスト陣の豊かな才能から恩恵を受けているが、彼/彼女らを以てしても、『テレーズ 情欲に溺れて』の既視感を覚えるストーリーとその進み具合の遅さという欠点を相殺できなかった。」となっている[14]。また、Metacriticには32件のレビューがあり、加重平均値は47/100となっている[15]

出典[編集]

  1. ^ テレーズ 情欲に溺れて”. allcinema. 2020年12月25日閲覧。
  2. ^ In Secret (2014)” (英語). The Numbers. 2020年12月25日閲覧。
  3. ^ テレーズ 情欲に溺れて [DVD]”. amazon.co.jp. 2020年12月26日閲覧。
  4. ^ Fleming, Mike Jr (2012年2月8日). “Harry Potter's Tom Felton Joins Elizabeth Olsen And Glenn Close In 'Therese Raquin'” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2012/02/harry-potters-tom-felton-joins-elizabeth-olsen-and-glenn-close-in-therese-raquin-227919/ 2020年12月25日閲覧。 
  5. ^ Fleming, Mike Jr (2012年3月23日). “Oscar Isaac To Star With Elizabeth Olsen In 'Therese'” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2012/03/oscar-isaac-to-star-in-therese-raquin-248274/ 2020年12月25日閲覧。 
  6. ^ Orange, B. Alan (2012年5月9日). “Therese Begins Filming in Hungary with Elizabeth Olsen” (英語). Movieweb. https://movieweb.com/therese-begins-filming-in-hungary-with-elizabeth-olsen/ 2020年12月25日閲覧。 
  7. ^ “Gabriel Yared to Score ‘Therese Raquin’” (英語). Film Music Reporter. (2012年5月21日). https://filmmusicreporter.com/2012/05/21/gabriel-yared-to-score-therese-raquin/ 2020年12月25日閲覧。 
  8. ^ “‘In Secret’ Soundtrack Details” (英語). Film Music Reporter. (2014年2月19日). https://filmmusicreporter.com/2014/02/19/in-secret-soundtrack-details/ 2020年12月25日閲覧。 
  9. ^ Fleming, Mike Jr (2013年8月27日). “Roadside Attractions Acquires ‘Therese’ Ahead Of Toronto Bow” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2013/08/therese-acquisition-roadside-attractions-toronto-elizabeth-olsen-572936/ 2020年12月25日閲覧。 
  10. ^ Knegt, Peter (2013年8月13日). “Toronto Adds 75+ Titles To 2013 Edition; James Franco, Alex Gibney, Hayao Miyazaki, Sean Durkin and Kevin Macdonald Among Them” (英語). Indiewire. https://www.indiewire.com/2013/08/toronto-adds-75-titles-to-2013-edition-james-franco-alex-gibney-hayao-miyazaki-sean-durkin-and-kevin-macdonald-among-them-35898/ 2020年12月25日閲覧。 
  11. ^ Fleming, Mike Jr (2013年11月6日). “Roadside Attractions To Release ‘In Secret’ February 21” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2013/11/roadside-attractions-to-release-in-secret-february-21-628699/ 2020年12月25日閲覧。 
  12. ^ Chitwood, Adam (2013年12月3日). “First Trailer for IN SECRET Starring Elizabeth Olsen and Oscar Isaac” (英語). Collider. https://collider.com/in-secret-trailer/ 2020年12月25日閲覧。 
  13. ^ Domestic 2014 Weekend 8/February 21-23, 2014” (英語). Box Office Mojo. 2020年12月25日閲覧。
  14. ^ Therese (2013)” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年12月25日閲覧。
  15. ^ In Secret Reviews” (英語). Metacritic. 2020年12月25日閲覧。

関連項目[編集]

  • 嘆きのテレーズ - 同じ原作を現代(映画公開当時)に翻案して映画化した作品。

外部リンク[編集]