ジョーダン・ベルフォート

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ジョーダン・ベルフォート
Jordan Belfort
生誕 Jordan Ross Belfort
1962年7月9日(52歳)[1]
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク市ブロンクス区[1]
有罪判決 証券詐欺英語版資金洗浄[2]
刑罰 懲役4年、賠償金1億1000万ドル[2]
現況 2006年4月に22ヶ月の服役の後に釈放[2][3]
職業 作家
起業家
モティベーショナル・スピーカー英語版
配偶者 デニス(離婚)[1]
ナディーヌ(1991年 - 1998年、離婚)[2]
2番目の妻との子が2人[2]

ジョーダン・ロス・ベルフォートJordan Ross Belfort[4], /ˈbɛlfɔːrt/; 1962年7月9日 - )は、アメリカ合衆国のモティベーショナル・スピーカー英語版、元株式ブローカー英語版である。相場操縦ペニー株英語版ボイラールーム英語版の運営といった詐欺行為のために22ヶ月間投獄された[5]

生い立ちと学歴[編集]

ブロンクス区で会計士の母と父のあいだに生まれた。母は後に弁護士となった[2][6][7][8]。ユダヤ系であり[9]クイーンズ区ベイサイド英語版で育った[8]アメリカン大学では生物学の学位を得て卒業した[10][8]。また、ボルチモア歯科医学校英語版に通っていたが、学部長が「歯医者の黄金時代は終わった。もしあなたが単に金儲けの方法を探すという理由でここにいるならば、間違った場所だ」と発言すると去った[11]

キャリア[編集]

ベルフォートはL.F.ロスチャイルド英語版でブローカーとしてキャリアを始めた[12]

ストラットン・オークモント詐欺[編集]

1990年代に投資家相手にペニー株を騙し売る株式仲介会社のストラットン・オークモント英語版を創業した[13]。投資詐欺を行っている間、ベルフォートはパーティーを繰り返し、また鎮静催眠剤「クエイルード英語版」の依存に陥った[2][14]。ストラットン・オークモントが雇った株式ブローカーは1000人を超え、フットウェア会社のスティーブ・マデン英語版のものを含む10億ドル以上の株式に関与した。ストラットン・オークモントは悪評のために1990年代後半には当局の標的となり、また2000年の映画『マネー・ゲーム英語版』(DVD化の際に邦題は『マネー・ゲーム 株価大暴落』に変更)の内容はその影響を受けている[15]

1998年にベルフォートは証券詐欺英語版資金洗浄により起訴された。FBIとの協力の後、彼は約2億ドルの投資損失を産みだした風説の流布のために22ヶ月間服役することとなった。またベルフォートは被害者の投資家たちへ1億1040万ドルの返済が命じられた[16]。刑務所でベルフォートはカナダ人コメディアンのトミー・チョン英語版と出会い、これまでの出来事を書きとめ、出版することを勧められた。出所後も2人は友人である[17]

賠償金返済[編集]

連邦検察によると、ベルフォートは2003年に命じられた賠償要件をいまだに満たしていない。要件は彼が騙した1513名の顧客に対し、収入の50%を返還するというものであった。既に返済されている1160万ドルのうち1040万ドルは没収物件を売却して得たものである[18]

2013年10月、ベルフォートは自著2冊の売上と映画の版権で176万7203ドル、2007年以来の講演活動で2万4000ドルを得ているにもかかわらず、過去4年で24万3000万ドルのみしか支払っていないとして連邦検察は提訴した[19]

作家及び講演活動[編集]

1998年以降、ベルフォートは回想録『ウォール街狂乱日記 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』と『Catching the Wolf of Wall Street』を出版している。本は40カ国で出版され、18ヶ国語に翻訳された[5]。『ウォール街狂乱日記』を原作としたレオナルド・ディカプリオジョナ・ヒルマーゴット・ロビー出演、マーティン・スコセッシ監督により『ウルフ・オブ・ウォールストリート』として伝記映画となった。撮影は2012年8月に始まり[20]、2013年12月25日にアメリカ合衆国で公開された[21]

また彼はモティベーショナル・スピーカーとして世界中で講演を行っている[5]

私生活[編集]

ベルフォートは1961年にココ・シャネルのために建造された豪華ヨット「ナディーヌ号」(彼の2番目の妻と同名に変更)の最後の所有者であった。船は1997年6月にサルデーニャの東沖で沈没し、乗員はイタリアのCOMSUBINによって全て救出された。ベルフォートは船長の助言を聞き入れずに嵐の中での出航を強行し、波が前甲板ハッチを破壊したために沈没した[22][23][24]

2013年時点でベルフォートはカリフォルニア州マンハッタンビーチ英語版に住んでいる[17]

参考文献[編集]

  1. ^ a b c Gambotto-Burke, Antonella (2008年1月15日). “The wicked wolf of Wall Street”. MailOnline. 2013年7月6日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Tom Leonard (2008年2月25日). “Jordan Belfort: Confessions of the Wolf of Wall Street”. The Daily Telegraph. 2013年4月3日閲覧。
  3. ^ Federal Bureau of Prisons”. Bop.gov (2006年4月28日). 2013年4月3日閲覧。
  4. ^ Eaton, Leslie (1999年4月18日). “Beaches, Billy Joel and, Oddly, Swindles; The Island Has Become Home to Stock Scams, But Regulators Are Cracking Down”. The New York Times. http://www.nytimes.com/1999/04/18/nyregion/beaches-billy-joel-oddly-swindles-island-has-become-home-stock-scams-but.html?pagewanted=all&src=pm 2014年1月1日閲覧。 
  5. ^ a b c Wolf of Wall Street back on the prowl: Jordan Belfort”. Theaustralian.news.com.au (2012年9月28日). 2012年12月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月23日閲覧。
  6. ^ Belfort, Jordan (February 24, 2009). Catching the Wolf of Wall Street. Bantam Dell. http://books.google.ca/books?id=zBcP-i41kcEC&pg=PA442&dq=Max+Leah+Belfort&hl=en&sa=X&ei=-qGJUcmWJdStrgG7vIDgCA&ved=0CCMQ6AEwAA 2013年6月23日閲覧。. 
  7. ^ Veneziani, Vince (2010年3月25日). “Revisiting The Amazing Story Of Jordan Belfort: "The Wolf Of Wall Street"”. Business Insider. 2013年6月23日閲覧。
  8. ^ a b c Gray, Geoffrey (2013年12月30日). “Meet Jordan Belfort, the Real Wolf of Wall Street”. Vulture. http://www.vulture.com/2013/12/jordan-belfort-real-wolf-of-wall-street.html 2013年12月30日閲覧。 
  9. ^ Belfort, Jordan (September 25, 2007). The Wolf of Wall Street. Random House Publishing Group. p. 47. ISBN 978-0-553-90424-6. http://books.google.com/books?id=GLLCyNj-IUoC&pg=PA47. 
  10. ^ Solomon, Brian (2013年12月28日). “Meet The Real 'Wolf Of Wall Street' In Forbes' Original Takedown Of Jordan Belfort”. Forbes. 2014年1月1日閲覧。
  11. ^ Kumar, Nikhil (2013年12月20日). “Jordan Belfort: The real Wolf of Wall Street”. The Independent. 2014年1月22日閲覧。
  12. ^ Straney, Louis L. (2010). Securities Fraud: Detection, Prevention, and Control. Hoboken, New Jersey: Wiley. p. 133. ISBN 9780470601570. OCLC 696918833. http://books.google.ca/books?id=-UT8QMXywl8C&pg=PA132&lpg=PA132&dq=Jordan+R+Belfort&source=bl&ots=4tjDX_3vBD&sig=H0sL35dQYz5GlowzV1oKMI42Zds&hl=en&sa=X&ei=xqDEUtSEC-KQyAGN74DADA&ved=0CFIQ6AEwBg#v=onepage&q=Jordan%20R%20Belfort&f=false 2014年1月14日閲覧。. 
  13. ^ Gasparino, Charlie. “'Wolf of Wall Street' Gets $1M Pay Day for Movie Rights”. Fox Business. 2013年10月25日閲覧。
  14. ^ Wells, Jane (2007年10月3日). “Who's Jordan Belfort? I'll Tell You Exactly Who He Is”. CNBC. 2013年6月23日閲覧。
  15. ^ The Wolf of Wall Street by Jordan Belfort — Book — eBook — Audiobook”. Random House. 2013年6月23日閲覧。
  16. ^ Jordan Belfort — Interview from Sunday Profile”. Australian Broadcasting Corporation (2009年8月20日). 2013年6月23日閲覧。
  17. ^ a b Gray, Geoffrey (November 24, 2013). “The Wolf of Wall Street Can't Sleep”. New York: 64-69. http://nymag.com/news/features/jordan-belfort-2013-12/ 2013年12月30日閲覧。. 
  18. ^ Dillon, Nancy (2013年10月19日). “Real 'Wolf of Wall Street' Jordan Belfort still owes millions to victims: prosecutors”. Daily News (New York). http://www.nydailynews.com/real-wolf-wall-street-owes-millions-prosecutors-article-1.1490297 2013年10月25日閲覧。 
  19. ^ Kolhatkar, Sheelah (2013年11月7日). “Jordan Belfort, the Real Wolf of Wall Street”. Bloomberg BusinessWeek. Bloomberg. 2014年1月14日閲覧。
  20. ^ Fleming, Mike (April 19, 2012). "TOLDJA! Martin Scorsese, Leonardo DiCaprio Commit To 'The Wolf Of Wall Street'". Deadline.com. PMC. Retrieved August 11, 2012.
  21. ^ Rich, Katey (2014年1月7日). Wolf of Wall Street Editor Thelma Schoonmaker Says Leonardo DiCaprio "Will Do Anything for Marty"”. Vanity Fair. http://www.vanityfair.com/online/oscars/2014/01/wolf-of-wall-street-editor-thelma-schoonmaker-there-s-nothing-like-a-handsome-actor-making-fun-of-himself 2014年1月14日閲覧。 
  22. ^ Wooton, Kenny (May 1997). “The Longest Night”. Yachting 181 (5): 54. ISSN 0043-9940. 
  23. ^ Motor Yacht Nadine”. Yachtandcrew.com (2012年1月1日). 2013年6月23日閲覧。
  24. ^ Belfort, Jordan (2007). The Wolf of Wall Street. Random House. pp. 406-409. ISBN 978-0-553-80546-8. 

外部リンク[編集]