ゲティスバーグ演説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

ゲティスバーグ演説(ゲティスバーグえんぜつ、The Gettysburg Address)とは、1863年11月19日ペンシルベニア州ゲティスバーグにある国立戦没者墓地の奉献式において、アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンが行った演説である。

概要[編集]

現存するものとして唯一確認されているゲティスバーグでのリンカーンの写真(着座・演説中ではない)

奉献式の基調演説はエドワード・エヴァレットが行った。奉献式は本来1863年10月23日水曜日に行われる予定であったが、エヴァレットの要請により11月19日木曜日に延期され、組織委員長のデイヴィッド・ウィルズはリンカーン大統領にも「適切な短いスピーチ」を依頼した。

献納式典では、エヴァレットは基調演説で2時間の大演説を行い、続いてリンカーンが演説を行った。

ゲティスバーグ演説は、272語1449字という約2分間の極めて短いスピーチであったにもかかわらず、リンカーンの演説の中では最も有名なものであり、また歴代大統領の演説の中でも常に第一に取り上げられるもので、独立宣言合衆国憲法と並んで、アメリカ史に特別な位置を占める演説となっている。

この日ゲティスバーグにはカメラマンもいたが、マイクロフォンなどない時代、リンカーンの演説が始まってもカメラマンはそれに気づかず、ようやく気づいて写真を撮ろうとした頃にはもう演説が終わっていたという。そのためこの歴史的演説を行っているリンカーンの鮮明な写真は存在しない。また演説そのものはリンカーンが祈るような小さな声で述べ、だれも注目しなかったが、たまたま書き留めていた記者が記事にして爾後有名になった。

ゲティスバーグ演説と日本国憲法[編集]

1946年GHQ最高司令官として第二次世界大戦後の日本占領の指揮を執ったダグラス・マッカーサーは、GHQによる憲法草案前文に、このゲティスバーグ演説の有名な一節を織り込んだ。

Government is a sacred trust of the people, the authority for which is derived from the people, the powers of which are exercised by the representatives of the people, and the benefits of which are enjoyed by the people.

GHQによる憲法草案前文。強調引用者。

この一文がそのまま和訳され、日本国憲法前文の一部となった。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する

日本国憲法前文(一部)強調引用者。

関連項目[編集]

  • ゲティスバーグの戦い
  • リンカーン記念館 - ゲティスバーグ演説が記念館南側の内壁面に刻まれている。
  • ヘアー - このミュージカルの中の"Abie Baby"という曲の中で、ゲティスバーグ演説の冒頭部分が引用されている。なお、"Abie"とはリンカーン(Abraham Lincoln)のことである。

外部リンク[編集]