りゅう座ガンマ星

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りゅう座γ星[1]
Gamma Draconis
星座 りゅう座
視等級 (V) 2.230[1]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α) 17h 56m 36.36988s[1]
赤緯 (Dec, δ) +51° 29′ 20.0242″[1]
赤方偏移 -0.000094[1]
視線速度 (Rv) -28.19km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -8.48 ミリ秒/年[1]
赤緯: -22.79 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 21.14 ± 0.10ミリ秒[1]
距離 154.21 ± 0.73光年[注 1]
(47.30 ± 0.22パーセク)[注 1]
絶対等級 (MV) -1.144[注 2]
Draco constellation map.png
りゅう座
物理的性質
半径 50 R
質量 1.7 M
自転速度 17km/s
スペクトル分類 K5III [1]
光度 600 L
表面温度 4,000 K
色指数 (B-V) +1.52[2]
色指数 (U-B) +1.87[2]
別名称
別名称
エルタニン
Zenith star
りゅう座33番星[1]
BD +51 2282[1]
FK5 676[1], HD 164058[1]
HIP 87833[1], HR 6705[1]
SAO 30653[1]
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りゅう座γ星は、りゅう座で最も明るい恒星で2等星。

概要[編集]

橙色に輝く巨星であり、直径は太陽の50倍である。太陽の位置においた場合、表面が水星の軌道の半分辺りまで達すると考えられている。現在、巨星化が進んでおり、鉄が溜まりつつある。核に近い辺りでは、ヘリウムを燃焼させていて、現在徐々に増光中であるようだ。近々寿命を迎えるものと思われる[3]

150万年後、おそらく地球の28光年先を通り過ぎる。そのとき、全天中最も明るい星になるだろうと考えられている(シリウス光度が現在と変わらない場合)[3]

1728年、天文学者ジェームズ・ブラッドリーはこの星の年周視差を測定するのを試みていて失敗し、偶然光行差が地球の動きから生じていると発見した。ブラッドリーの発見は、ニコラウス・コペルニクスが提唱した、地球が太陽の周りを公転しているという地動説 の立証につながった。

ジャコビニ流星群の放射点が近くにある。

名称[編集]

固有名のエルタニン (Eltanin) またはエタミン (Etamin)は、アラビア語で「蛇」を意味する التنين Al-Tinnin に由来している[4]。元々トレミーがこの星をりゅう座の頭の部分として描いていたことから、かつてはアラビア語で「蛇の頭」を意味する言葉に因んでラスタバン (Rastaban) と呼ばれていた [4][注 3]

また、旧グリニッジ天文台天頂を通ることから、Zenith Star(天頂の星)という別名も持つ。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算(誤差も同様)、光年はパーセク×3.26より計算。各有効桁小数第2位
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。有効桁小数第3位
  3. ^ 現在、ラスタバンはりゅう座ベータ星の固有名とされている

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME ETAMIN. 2013年1月23日閲覧。
  2. ^ a b イェール輝星目録第5版
  3. ^ a b James B. Kaler. “Eltanin”. 2014年6月29日閲覧。
  4. ^ a b Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations. Sky Pub. Corp.. p. 34. ISBN 978-1-931559-44-7. 

関連項目[編集]