インテル ターボ・ブースト・テクノロジー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

インテル ターボ・ブースト・テクノロジーとは、インテルが開発した、プロセッサを自動的に定格の動作周波数より高速で動作させる機能である。Nehalemマイクロアーキテクチャ以降のCore i7Core i5Xeonに搭載されている。本項では以降、Turbo Boostと表記する。

概要[編集]

CPUにはモデル毎に最大で何ワットの熱を発するかを定めた、熱設計電力(TDP)という数値がある。CPUを保護すべくこの数値の熱を排熱できるようコンピュータを設計すべし、という指標だが、スレッド (コンピュータ)を全幅有効活用できない(すなわち、マルチスレッド処理を念頭に置いてコーディングされていない旧来の)プログラムを実行した場合、CPUパッケージ全体で発熱上限まで余裕が残ることがある。Turbo Boostはこのような時に、(CPUパッケージ全体の)TDPの範囲内で、負荷が集中している特定コア(単数とは限らない)のクロックのみを上げて性能を稼ごうという機能である。

CPUがマルチコア化したことによって、全コアが同時に最大動作した場合を算出しなければならない総発熱量(およびTDP提示)の物理的上限から、各コアの最大動作クロック(いわゆる定格クロック)は旧来のユニコア(単一コア)CPUの最大動作クロック(いわゆる定格クロック)から下げざるを得なかった。この低減を補填する機能である。よって、マルチスレッドを全幅有効活用できるプログラム(OSおよびアプリケーションプログラム)を実行した場合、本テクノロジーの恩恵は薄い。

Turbo Boostの動作[編集]

Turbo Boostでは負荷が高いコアのみクロックをいわゆる定格クロックから上昇させる。クロック上昇幅はモデル毎、さらには現在高負荷状態のコア数毎に最大値が細かく決まっている。高負荷のコアが1個の時が上昇幅が最も大きく、高負荷のコアが増えるほど小さくなる。(CPUパッケージ全体の)TDP上限を決して越えることが無いよう制御され、全コア高負荷状態では1コアのみ高負荷の時の最大クロックよりも低いクロックで各コアが動作する。

オーバークロックとの違い[編集]

オーバークロックはTurbo Boostの動作範囲以上にクロックを上げる行為を指し、原則メーカー保証が受けられなくなる。一方Turbo BoostはCPUの一機能としてメーカー保証範囲内の動作である。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]