イタリアン・グレイハウンド

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イタリアン・グレイハウンド
イタリアン・グレイハウンド

イタリアン・グレイハウンド(: Italian Greyhound)はイタリア原産の小型のグレイハウンド犬種。イタリアン・グレーハウンドとも表記される。イタリア名はピッコロ・レヴリエロ・イタリアーノ(: Piccolo levriero italiano)。

概要[編集]

「I.G.」「イタグレ」と略される事もある。

サイズは小さいながら、サイトハウンド犬種のひとつである。

体高は35cm前後で細身である。臭は少なく、体格のわりに吠え声が太い。

走るものを追いかける習性があり、飛び跳ねたり走りまわることが好きである。

態度は、物静かでおとなしく温和である。性格は、甘えん坊、遊び好き、好奇心旺盛である。

主人に対しては、非常に忠実。

寒さとストレスに対して、非常に弱い。

ステータス
  • 原 産 地:イタリア
  • 用途:レーシング・ドッグ、愛玩犬
  • FCI分類:グループ10(サイトハウンド)、セクション3(短毛のサイトハウンド)
  • サイズ:体高は牡・牝共に32~38cm、体重 は牡・牝共に最高5kgである。小型犬サイズに相当する大きさ。

歴史[編集]

起源はローマ時代ごろと推定され、貴婦人の愛玩犬として人気があった。小型のイタリアン・グレイハウンドは、古代エジプトファラオ宮廷に既に存在していた小型のグレイハウンドの末裔である。たくさんの花瓶や器の絵からこの犬種が描かれており、ラコニア(ギリシア)を通り、紀元前5世紀初期にイタリアに渡ってきたといわれている。この犬種が最も発展したのはルネサンス期貴族の宮廷である。イタリアン・グレイハウンドの絵が偉大なイタリアの巨匠や外国の巨匠の描いた絵画の中に出てくるのは珍しくないことである。

イギリスにはチューダー朝時代に渡り、チャールズ1世アン王女ビクトリア女王などにも愛された。その後イギリスなどの貿易国を通じて世界各国に輸出され、近代になると貴族階級以外の人でも飼育が出来るようになった。

1880年代には過度な改良によりひ弱で軟弱な体質になってしまった時期もあったが、1890年代に健康な犬種に戻すための再改良が行われ、ローマ時代の健全な姿を取り戻して人気が再加熱した。世界的な人気は今も高い。

日本には江戸時代に初めて輸入され、身分の高い令嬢などに愛された。現在も人気の高い犬種の一つで、毎年国内登録が行われている。国内でもブリーダーから入手することが可能で、愛好家も多く存在する。

容姿[編集]

ここで説明する容姿は、ドッグショー等に於ける本犬種のスタンダート(犬種基準)である。

一般外貌・性格[編集]

体格は細身で、ボディはスクエアで、容姿はグレイハウンドスルーギのように優美で洗練されている。基本的に古代からこの姿はほとんど変わっていない。

  • 習性/性格: 控えめだが、愛情豊かで従順である。

頭部・顔のパーツ[編集]

  • 頭部(ヘッド):細長い形をしており、幅は狭く、その長さは体高の40%に達する。
  • 頭蓋部(クラニアル・リージョン)、スカル:平らで、スカルとマズルは平行である。スカルの長さは頭部の長さの半分に等しい。眼窩の下の部分は彫りが深い。
  • ストップ(マズルと額の間の部分):ごく僅かだが、明瞭である。
  • (ノーズ):ダークで、ブラックが好ましく、鼻孔はよく開いている。
  • マズル(口吻部):先細りで長く、尖っている。
  • (リップス):薄く、引き締まっており、唇の端はたいへんダークである。
  • (ジョーズ/ティース):顎は長く、切歯は冠の形にきれいに並んでおり、犬の大きさと比べると力強い。歯は健全で、完璧で、顎に対して垂直に生え、シザーズバイトである。
  • (チークス):すっきりと引き締まっている。
  • (アイズ):大きく、表情豊かで、奥まっていなければ、出目でもない。虹彩はダークで、目緑は色素沈着している。
  • (イヤーズ):付け根はたいへん高く、小さく、軟骨は薄く、折り畳まれ、項と頸の上部に沿って寝ている。犬が注意を払っている時には、耳の付け根は立ち、耳朶は側方に水平に掲げられ、<フライング・イヤー>や<プロペラ形の耳>と言われる形に掲げられる。

頸部[編集]

  • 側望(プロファイル):トップラインはキ甲(肩の骨)に向かって僅かにアーチしている。
  • 長さ(レングス):頭部の長さと等しい。
  • 形(シャイプ):円錐の先端を切ったような形で、筋肉質である。
  • 皮膚(スキン):引き締まっており、デューラップ(のど下のたるみ)はない。

ボディ[編集]

  • ボディ:体長は体高と等しいか、それより僅かに短い。
  • トップライン:側望すると真っ直ぐで、背から腰にかけてアーチしている。腰のカーブは尻のラインに滑らかに連なる。
  • キ甲(ウィザーズ):たいへん明瞭である。
  • (バック):真っ直ぐで、筋肉質である。
  • (クループ):かなりの傾斜があり、幅広く、筋肉質である。
  • (チェスト):幅は狭く、深く、肘まで達している。

前脚[編集]

  • 前肢(フォアクォーターズ):全体的に、真っ直ぐで、垂直で、筋肉は引き締まっている。
  • (ショルダー):傾斜しすぎず、筋肉はよく発達し、引き締まり、明瞭である。
  • 上腕(アッパー・アーム):前望すると、肩甲骨と上腕骨の角度は広く、ボディの中心線と平行である。
  • (エルボーズ):外向もしていなければ、肘がボディを締め付けてもいない。
  • 前腕(フォアアーム):地面から肘までの長さは、肘からキ甲までの長さより僅かに長い。骨は細くてしっかり、前腕は、側望しても、前望しても、完全に垂直である。
  • メタカーパス:前腕を垂直に伸ばしたライン上にあり、側望すると僅かに傾斜している。
  • 前足(フォアフィット):ほぼ楕円形で、小さく、指趾はアーチし、緊握している。パッドは色素が沈着している。爪はブラック、或いは、毛色や足の色に準じたダークで、ホワイトでも許容される。

後脚・尾・ゲイト[編集]

  • 後肢(ハインドクォーターズ):後望すると、全体が真っ直ぐで、平行である。
  • 大腿(アッパー・サイ):長く、引き締まっており、太くはなく、筋肉が明瞭である。
  • 下腿(セカンド・サイ):よく傾斜しており、骨の構造は丈夫で、脚の筋肉には明瞭な細長い窪みがある。
  • 飛節(ホック)及び中足(リア・パスターン)、坐骨端から垂直に引いたライン上にある。
  • 後足(ハインドフィット):前足より楕円形ではないが、指趾はよくアーチし、緊握している。パッドや爪のピグメンテーションは前足と同様である。
  • (テイル):尾付きは低く、根元は細く、先端に行くに従ってさらに細くなる。低く掲げられ、付け根から半分は真っ直ぐで、あとの半分はカーブしている。大腿の間からトップラインに向けて持ち上げると、寛骨頭の高さを僅かに超える。短毛で覆われている。
  • 歩様(ゲイト/ムーブメント):高踏歩様で自由な行動をし、軽快なスピード感がある。

皮膚と被毛[編集]

  • 皮膚(スキン):ボディ全体に薄く、ぴったりと付いているが、肘だけは多少ゆるい。
  • 被毛(コート):被毛と毛色 毛質は短く滑らかで、毛は薄く、しゅすのような光沢がある。フリンジ(飾り毛)は全くない。毛色はフォーン、レッド、グレー、ブルー、クリーム、ホワイト、ブラック、スレート・グレー、イザベラ(栗毛色)などと、これらを地色として白のマーキングが入ったもの。これらの毛色内であればいかなる色調(色の濃さ)でもよいが、なるべくは単色を理想とする。然し、ブラック・アンド・タン、ブルー・アンド・タン、ブリンドルは犬種基準として認められておらず、血統書の発行は行えない(ペットとして飼育するのはもちろん可能である)。

ドッグショーに於ける失格点[編集]

以下のような特徴を持つ犬はドッグショーで失格となる。

  • 鼻が完全に、或いは、半分色素欠乏しているもの。
  • 鼻梁が窪んでいるものや、隆起したもの。
  • ブラック・アンド・タン、ブルー・アンド・タン、ブリンドルの毛色のもの。
  • オーバーショット、アンダーショット。
  • ウォール・アイで、目緑の色素が完全に抜けているもの。
  • 尾が背にかかっているもの。自然であれ、人工的であれ、無尾のものや、短尾のもの。
  • デュークロー(狼爪)のあるもの。
  • 牡牝共にサイズが32cm以下のものや、38cm以上のもの。

又、他犬種同様避妊去勢手術を行うなどして繁殖が出来ない個体はドッグショーに出場することが認められない。

資料[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]