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ドリュー・ワイスマン

M.D., Ph.D.
ファイル:Drew Weissman.png
教育

ブランダイス大学 (B.A., M.A.)

ボストン大学 (M.D., Ph.D.)
団体 ペンシルベニア大学 医学大学院
著名な実績 COVID-19 mRNAワクチンの技術開発
肩書き 医学教授
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ドリュー・ワイスマン(Drew Weissman)は、BioNTech/PfizerModernaによって開発されたCOVID-19mRNAワクチンの基礎を築いたRNA生物学の研究で最もよく知られている医師で科学者である[1]。ワイスマンは、ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院で医学教授を務めている。

教育・研修

ワイスマンは1981年にブランダイス大学で生化学と酵素学を専攻して学士号と修士号を取得し、ジェラルドファスマンの研究室で働いた[2]。彼はボストン大学免疫学微生物学を専攻して大学院を卒業し、1987年に医学博士号博士号を取得した[3]。その後、ワイスマンはベス・イスラエル・ディーコネスメ医療センターで研修を行い、その後、アメリカ国立アレルギー・感染症研究所の現在の所長であるアンソニー・ファウチの監督の下、国立衛生研究所(NIH)でフェローとなった[4]

キャリア

1997年、ワイスマンはペンシルベニア大学に移り、RNAと自然免疫系の生物学を研究するために研究室を立ち上げた。ワイズマンとカリコー・カタリンは、ペンシルベニア大学において、RNAを治療に利用するための改造方法を発見し、特許を取得して発表した[5]。2006年、カリコと共同でRNARx社を設立した。彼らは、新しいRNA治療法の開発を目指している。ワイスマンは、同大学医学部教授であり、米国臨床研究連盟、米国医師会、米国免疫学会の会員でもある[6]


科学的な貢献

ワイスマンは、ワクチンを研究する免疫学者であるが、同僚で共同研究者のカリコー・カタリンとは、ペンシルバニア大学のコピー機のところで出会い、RNA研究の資金不足について共感した。当時、カリコーは脳の病気や脳卒中に対してRNA治療を試みていた[7]。ワイスマンはカリコと共同研究を開始し、カリコーはワクチンへのRNA技術の適用に焦点を移した。彼らが直面した主な障害は、RNAが有害反応として、望ましくない免疫および炎症反応を引き起こすことだった。2005年には、彼らは合成ヌクレオシドを用いてRNAを修飾し、体内から見えなくするという画期的な研究結果を発表した[8]。この画期的な進歩は、RNA治療薬の使用の基礎を築き、最終的には、バイオンテック/ファイザーモデルナが彼らからCOVID-19ワクチン開発ライセンスを取得した[9]

ワイスマンはまた、タイチュラロンコン大学の科学者と協力して、COVID-19ワクチンを開発し、同国およびすぐには入手できない近隣の低所得国に提供している[1]

ワイスマンとカリコーの両方が2020年のローゼンスティール賞を受賞した[10]。2021年に、彼は「科学研究」のカテゴリーでアストゥリアス皇太子賞を受賞した[11]

ワイスマンとカリコには、彼らの発見に対しノーベル賞を授与することが提案されている [12]

特許

ワイスマンは、US8278036B2やUS8748089B2などの多くの特許の発明者であり[13] [14]、これらの特許には、RNAをワクチンやその他の治療に適したものにするために必要な修正が詳細に記載されている。その後、これらの特許はCellscript社の創業者兼CEOであるGary Dahl氏にライセンスされ、同氏はその後、モデルナバイオンテックにこの技術をライセンスし、最終的にCOVID-19ワクチンに使用された[15]

参考文献

 

  1. ^ a b This Philly Scientist's Technology Helped Make the Pfizer COVID-19 Vaccine Possible” (2020年11月12日). Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name ":0"が異なる内容で複数回定義されています
  2. ^ The Brandeis alum whose research may lead to a COVID-19 vaccine” (英語). BrandeisNOW. 2021年1月8日閲覧。
  3. ^ Drew Weissman | Faculty | About Us | Perelman School of Medicine | Perelman School of Medicine at the University of Pennsylvania” (英語). www.med.upenn.edu. 2021年1月8日閲覧。
  4. ^ Johnson, Carolyn Y.. “A gamble pays off in 'spectacular success': How the leading coronavirus vaccines made it to the finish line” (英語). Washington Post. ISSN 0190-8286. https://www.washingtonpost.com/health/2020/12/06/covid-vaccine-messenger-rna/ 2021年1月8日閲覧。 
  5. ^ This scientist paved way for new Pfizer vaccine | RNA research opens up new possibilities” (英語). texarkanagazette.com. 2021年2月12日閲覧。
  6. ^ Drew Weissman, MD, PhD profile | PennMedicine.org” (英語). www.pennmedicine.org. 2021年1月8日閲覧。
  7. ^ Drew Weissman, l'architecte des vaccins contre le Covid-19” (フランス語). LEFIGARO. 2021年1月8日閲覧。
  8. ^ Karikó, Katalin; Buckstein, Michael; Ni, Houping; Weissman, Drew (August 2005). “Suppression of RNA recognition by Toll-like receptors: the impact of nucleoside modification and the evolutionary origin of RNA”. Immunity 23 (2): 165–175. doi:10.1016/j.immuni.2005.06.008. ISSN 1074-7613. PMID 16111635. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16111635/. 
  9. ^ Board, Editorial. “Opinion | The record turnaround for covid-19 vaccines has years of extraordinary science to thank” (英語). Washington Post. ISSN 0190-8286. https://www.washingtonpost.com/opinions/science-covid-19-vaccine-technology-advances/2020/12/08/51c313b8-38c2-11eb-9276-ae0ca72729be_story.html 2021年1月8日閲覧。 
  10. ^ Lewis S. Rosenstiel Award for Distinguished Work in Basic Medical Research” (英語). www.brandeis.edu. 2021年1月23日閲覧。
  11. ^ Princess of Asturias Award 2021
  12. ^ The story of mRNA: From a loose idea to a tool that may help curb Covid” (英語). STAT (2020年11月10日). 2021年1月8日閲覧。
  13. ^ Espacenet – search results”. worldwide.espacenet.com. 2021年1月8日閲覧。
  14. ^ Espacenet – search results”. worldwide.espacenet.com. 2021年1月8日閲覧。
  15. ^ Dolgin, Elie (2015-06-04). “Business: The billion-dollar biotech” (英語). Nature News 522 (7554): 26–28. Bibcode2015Natur.522...26D. doi:10.1038/522026a. PMID 26040878. http://www.nature.com/news/business-the-billion-dollar-biotech-1.17674.