「曖昧さ回避 (経済学)」の版間の差分

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== リスク尺度と曖昧さ回避 ==
[[数理ファイナンス]]における{{仮リンク|リスク尺度|en|risk measure}}({{lang-en-short|risk measure}})、またはリスク測度の最小化問題と曖昧さ回避的な効用関数であるマクシミン期待効用関数の最大化問題は、リスク尺度が{{仮リンク|コヒーレントリスク尺度|en|coherent risk measure}}({{lang-en-short|coherent risk measure}})であるならば、数学的な構造が等しいために関係づけることが出来る。リスク尺度とは[[バリュー・アット・リスク]]や[[期待ショートフォール]]などの投資などにおける[[リスク]]の尺度のことである。

あるリスク尺度 <math>\pi</math> がコヒーレントであるとは以下の条件を満たす時を言う<ref name=ADEH1999>{{Citation
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# 単調性({{lang-en-short|monotonicity}}):[[確率変数]] <math>X,Y</math> が <math>X\geq Y</math> を満たすならば、<math>\pi(X)\leq\pi(Y)</math> を満たす。
# 平行移動に対する不変性({{lang-en-short|translation invariance}}):確率変数 <math>X</math> と定数 <math>a</math> について、<math>\pi(X+a) = \pi(X) - a</math> を満たす。
# 正同次性({{lang-en-short|positive homogeneity}}):確率変数 <math>X</math> と定数 <math>\lambda\geq 0</math> について、<math>\pi(\lambda X) = \lambda\pi(X)</math> を満たす。
# 劣加法性({{lang-en-short|subadditivity}}):確率変数 <math>X,Y</math> について、<math>\pi(X+Y)\geq\pi(X) + \pi(Y)</math> を満たす。

例えばバリュー・アット・リスクは確率変数に対して適当な仮定を置かない限りはコヒーレントリスク尺度ではない<ref name=ADEH1999 />。期待ショートフォールは如何なるときもコヒーレントリスク尺度になる<ref>{{Citation
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|title = Advances in Finance and Stochastics: Essays in Honour of Dieter Sondermann
|year = 2002
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;表現定理
<math>\pi</math> がコヒーレントリスク尺度であり、Fatou property を満たすならば、ある閉凸集合である確率測度の集合 <math>\mathcal P</math> が存在して

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Fatou property と呼ばれる性質は下連続性とも呼ばれ、[[ファトゥの補題]]とよく似た性質である。表現定理を用いることでコヒーレントリスク尺度を最小化する問題は次のように変形できる。

: <math>\min_{X}\pi(X) = -\max_{X}\Big(-\pi(X)\Big) = -\max_{X}\Big(-\sup_{\mathbb{P}\in\mathcal P}\operatorname{E}^{\mathbb{P}}[-X]\Big) = -\max_{X}\inf_{\mathbb{P}\in\mathcal P}\operatorname{E}^{\mathbb{P}}[X]</math>

最右辺はマクシミン期待効用関数最大化問題にマイナスを掛けたものとなるので、コヒーレントリスク尺度最小化問題は一種の曖昧さ回避的な選好の最大化問題として解釈することが出来る。コヒーレントリスク尺度についての研究で、マクシミン期待効用関数最大化問題との関連を意識した研究もある<ref>{{Citation
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== 脚注 ==
== 脚注 ==

2015年10月18日 (日) 02:08時点における版

経済学、または意思決定理論における曖昧さ回避(あいまいさかいひ、: ambiguity aversion)とは、確率が未知であるような事象を回避しようとする選好。曖昧さ回避を持つ選好は後述のように期待効用関数としての表現を持たないことが知られている。古くはフランク・ナイト[1]ジョン・メイナード・ケインズ[2]なども同種の概念を考察しているが、1961年ダニエル・エルズバーグにより曖昧さ回避を持つ選好の具体例が示された[3]。特に1980年代以降、曖昧さ回避を持つ選好の数理モデル化が進んでいる。

エルズバーグのパラドックス

ダニエル・エルズバーグが1961年に発表した論文で提示したいくつかの数値例は曖昧さ回避を持つ選好の具体例の一つである[3]。特にこれらの数値例を指してエルズバーグのパラドックス: The Ellsberg paradox)と呼ぶ。 ここではエルズバーグの論文に記載されている3色の玉についての数値例について記述する。

ある壺があり、その壺の中には30個の赤い玉(red ball)と60個の黒(blcak ball)、もしくは黄色の玉(yellow ball)が入っているとする。黒い玉と黄色の玉がどのような比率で赤ではない60個の玉の中に含まれるかは分からないとする。ここで次の4つのギャンブルを考える。

  • I. 壺から玉を一つランダムに取り出し、赤い玉ならば100ドルが得られ、それ以外の玉ならば何ももらえない。
  • II. 壺から玉を一つランダムに取り出し、黒い玉ならば100ドルが得られ、それ以外の玉ならば何ももらえない。
  • III. 壺から玉を一つランダムに取り出し、赤、もしくは黄色の玉ならば100ドルが得られ、黒い玉ならば何ももらえない。
  • IV. 壺から玉を一つランダムに取り出し、黒、もしくは黄色の玉ならば100ドルが得られ、赤い玉ならば何ももらえない。

さらに次のような質問を考える。

  • Q1. ギャンブルIとIIのどちらをあなたは好ましいと思うか。
  • Q2. ギャンブルIIIとIVのどちらをあなたは好ましいと思うか。

エルズバーグは当該論文中で、Q1についてはIをIIより好む傾向があり、Q2についてはIVをIIIより好む傾向があると述べた。だがIIよりIを好み、IIIよりIVを好む選好は期待効用理論においては正当化されない。 を括弧内の事象が起こる(質問の回答者が考える)主観的な確率として各ギャンブルの期待値を計算すると

  • I.
  • II.
  • III.
  • IV.

となる。よって回答者が期待値で意思決定を行うと考えると、IIよりIを好むならば、 が成り立ち、IIIよりIVを好むならば、 が成り立つ。しかし、ある色の玉を引くということはそれぞれ背反事象なので確率の加法性から という関係は

という関係と同値である。したがってIIIよりIVを好むことは ということを意味する。しかし、これは明らかにIIよりIを好むことに矛盾する。つまりこの質問の回答者は期待値で意思決定を行っていないということが分かる。

エルズバーグが論文中で述べているが、IIよりIを好み、IIIよりIVを好むという選好はレオナルド・サベージ英語版によって定式化された sure thing principle を満たさない[4]。sure thing principle は主観的期待効用関数による表現を可能にする為に必要な、選好が満たすべき公理の一つであるので、上記のような選好を表現できる期待効用関数は存在しないのである。

この例がどのような選好を表しているかの一つの説明として回答者は確率が事前には分からないという曖昧さを回避しようとしているという考え方をエルズバーグは行っている。質問Q1とQ2でそれぞれ好ましいとされる傾向のあるギャンブルIとIVは100ドルを手に入れることが出来る確率が回答者には事前に分かっている(Iは1/3、IVは2/3)。一方、ギャンブルIIとIIIについては100ドルを手に入れることが出来る確率は回答者には事前には分からない。よって回答者は事前に確率が分からないという曖昧さを回避しようとしているのであるとエルズバーグは結論づけている。

曖昧さ回避的な効用関数

曖昧さ回避を持つ選好を表現できる効用関数はいくつか提案されている。

マクシミン期待効用関数

イツァーク・ギルボアデビット・シュマイドラー英語版によって提案されたマクシミン期待効用関数(: maxmin expected utility)は次のように表される[5]

ここで は意思決定者の選択肢を表し、確率測度 は確率測度からなる集合である。 よって意思決定者の効用最大化問題は

と表される。 は確率測度 の下での期待効用を表すので、直感的には、この効用最大化問題は最も悪い場合の確率での期待効用値を最も良くする選択肢を選ぶ問題となっていると言える。ギルボアとシュマイドラーはある種の曖昧さ回避を持つ選好がマクシミン期待効用関数として表現可能であることを示した。

マクシミン期待効用関数はLarry Epstein と Tan Wang の研究[6]、Epstein と Martin Schneider の研究[7]、Zengjing Chen と Epstein の研究[8]などにより動学的拡張がなされている。

非加法的測度を用いた効用関数

そもそもエルズバーグのパラドックスで矛盾を起こす原因となったのは、排反事象同士の和集合で表される事象が起こる確率はそれぞれの背反事象が起こる確率の和に等しいという確率の加法性である。よってこの確率の加法性という性質を必ずしも満たさない効用関数として非加法的測度を用いた効用関数が提案された。デビット・シュマイドラーによって提案された非加法的測度を用いた効用関数は次のように表される[9]

ここで は意思決定者の選択肢を表し、 は非加法的測度を表す。 は加法性を満たさないので測度論で言うところの測度ではない。よって右辺は表記自体は期待効用関数と同じ形をしているが、意味合いとしては期待効用関数とは異なる。 シュマイドラーはある種の曖昧さ回避を持つ選好が非加法的測度を用いた効用関数として表現可能であることを示した。

非加法的測度を用いた効用関数の例としてエイモス・トベルスキーダニエル・カーネマンによって提案された累積プロスペクト理論に基づく効用関数がある[10]。累積プロスペクト理論による効用関数では非加法的測度としてショケ積分英語版が用いられている。

曖昧さ回避の実証研究

曖昧さ回避が実際の人間の意思決定や現実社会にどのように現れ、またどのように影響するかの研究も進展している。多くの研究において曖昧さ回避は人間の意思決定や現実社会に対して無視できない影響を持っていることが確認されている。実験経済学においては実際の人間の意思決定に曖昧さ回避的な選好が現れることが幅広く確認されている[11][12]。また、神経経済学において、神経科学の視点から曖昧さ回避を説明しようとする試みもなされている[13]。さらに曖昧さ回避的な選好が金融経済学におけるエクイティ・プレミアム・パズルの一つの説明となり得るのではないかという実証研究も存在している[14]

リスク尺度と曖昧さ回避

数理ファイナンスにおけるリスク尺度英語版: risk measure)、またはリスク測度の最小化問題と曖昧さ回避的な効用関数であるマクシミン期待効用関数の最大化問題は、リスク尺度がコヒーレントリスク尺度英語版: coherent risk measure)であるならば、数学的な構造が等しいために関係づけることが出来る。リスク尺度とはバリュー・アット・リスク期待ショートフォールなどの投資などにおけるリスクの尺度のことである。

あるリスク尺度 がコヒーレントであるとは以下の条件を満たす時を言う[15]

  1. 単調性(: monotonicity):確率変数 を満たすならば、 を満たす。
  2. 平行移動に対する不変性(: translation invariance):確率変数 と定数 について、 を満たす。
  3. 正同次性(: positive homogeneity):確率変数 と定数 について、 を満たす。
  4. 劣加法性(: subadditivity):確率変数 について、 を満たす。

例えばバリュー・アット・リスクは確率変数に対して適当な仮定を置かない限りはコヒーレントリスク尺度ではない[15]。期待ショートフォールは如何なるときもコヒーレントリスク尺度になる[16]。コヒーレントリスク尺度について次の表現定理が成り立つ[15][17]

表現定理

がコヒーレントリスク尺度であり、Fatou property を満たすならば、ある閉凸集合である確率測度の集合 が存在して

が成り立つ。ただし、 は確率測度 の下での期待値を表す。

Fatou property と呼ばれる性質は下連続性とも呼ばれ、ファトゥの補題とよく似た性質である。表現定理を用いることでコヒーレントリスク尺度を最小化する問題は次のように変形できる。

最右辺はマクシミン期待効用関数最大化問題にマイナスを掛けたものとなるので、コヒーレントリスク尺度最小化問題は一種の曖昧さ回避的な選好の最大化問題として解釈することが出来る。コヒーレントリスク尺度についての研究で、マクシミン期待効用関数最大化問題との関連を意識した研究もある[18]

脚注

  1. ^ Knight, Frank H. (1921), Risk, Uncertainty, and Profit, New York: Houghton, Mifflin 
  2. ^ Keynes, John M. (1921), A Treatise on Probability, London: Macmillan and Co 
  3. ^ a b Ellsberg, Daniel (1961), “Risk, Ambiguity, and the Savage Axioms”, The Quarterly Journal of Economics 75 (4): 643–669, doi:10.2307/1884324, JSTOR 1884324, https://jstor.org/stable/1884324 
  4. ^ Savage, Leonard J. (1954), The Foundations of Statistics, New York: Wiley 
  5. ^ Gilboa, Itzhak; Schmeidler, David (1989), “Maxmin Expected Utility with Non-unique Prior”, Journal of Mathematical Economics 18 (2): 141–153, doi:10.1016/0304-4068(89)90018-9 
  6. ^ Epstein, Larry G; Wang, Tan (1994), “Intertemporal Asset Pricing under Knightian Uncertainty”, Econometrica 62 (2): 283-322, JSTOR 2951614, https://jstor.org/stable/2951614 
  7. ^ Epstein, Larry G; Schneider, Martin (2003), “Recursive Multiple-priors”, Journal of Economic Theory 113 (1): 1-31, doi:10.1016/S0022-0531(03)00097-8 
  8. ^ Chen, Zengjing; Epstein, Larry G (2002), “Ambiguity, Risk, and Asset Returns in Continuous Time”, Econometrica 70 (4): 1403-1443, doi:10.1111/1468-0262.00337, JSTOR 3082003, https://jstor.org/stable/3082003 
  9. ^ Schmeidler, David (1989), “Subjective Probability and Expected Utility without Additivity”, Econometrica 57 (3): 571-587, doi:10.2307/1911053, JSTOR 1911053, https://jstor.org/stable/1911053 
  10. ^ Tversky, Amos; Kahneman, Daniel (1992), “Advances in Prospect Theory: Cumulative Representation of Uncertainty”, Journal of Risk and Uncertainty 5 (4): 297-323, doi:10.1007/BF00122574 
  11. ^ Camerer, Colin F.; Weber, Martin (1992), “Recent Developments in Modeling Preferences: Uncertainty and Ambiguity”, Journal of Risk and Uncertainty 5 (4): 325-370, doi:10.1007/BF00122575 
  12. ^ Fox, Craig R.; Tversky, Amos (1995), “Ambiguity Aversion and Comparative Ignorance”, The Quarterly Journal of Economics 110 (3): 585-603, doi:10.2307/2946693, JSTOR 2946693, https://jstor.org/stable/2946693 
  13. ^ Hsu, Ming; Bhatt, Meghana; Adolphs, Ralph; Tranel, Daniel; Camerer, Colin F. (2005), “Neural Systems Responding to Degrees of Uncertainty in Human Decision-Making”, Science 310 (5754): 1680-1683, doi:10.1126/science.1115327 
  14. ^ Jeong, Daehee; Kim, Hwagyun; Park, Joon Y. (2015), “Does Ambiguity Matter? Estimating Asset Pricing Models with A Multiple-Priors Recursive Utility”, Journal of Financial Economics 115 (2): 361-382, doi:10.1016/j.jfineco.2014.10.003 
  15. ^ a b c Artzner, Philippe; Delbaen, Freddy; Eber, Jean-Marc; Heath, David (1999), “Coherent Measures of Risk”, Mathematical Finance 9 (3): 203-228, doi:10.1111/1467-9965.00068 
  16. ^ Acerbi, Carlo; Tasche, Dirk (2002), “On the Coherence of Expected Shortfall”, Journal of Banking and Finance 26 (7): 1487-1503, doi:10.1016/S0378-4266(02)00283-2 
  17. ^ Delbaen, Freddy (2002), “Coherent Risk Measures on General Probability Spaces”, in Sandmann, Klaus; Schönbucher, Philip J; Sondermann, Dieter, Advances in Finance and Stochastics: Essays in Honour of Dieter Sondermann, Springer Berlin Heidelberg, pp. 1-337, doi:10.1007/978-3-662-04790-3_1, ISBN 9783642077920 
  18. ^ Artzner, Philippe; Delbaen, Freddy; Eber, Jean-Marc; Heath, David; Ku, Hyejin (2007), “Coherent Multiperiod Risk Adjusted Values and Bellman's Principle”, Annals of Operations Research 152 (1): 5-22, doi:10.1007/s10479-006-0132-6 

参考文献

関連項目