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黄泉のツガイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
黄泉のツガイ
ジャンル 少年漫画
漫画
作者 荒川弘
出版社 小学館
掲載誌 月刊少年ガンガン
レーベル スクウェア・エニックス
発表号 2022年1月号 -
巻数 既刊7巻(2024年5月11日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

黄泉のツガイ』(よみのツガイ)は、荒川弘による日本漫画作品。『月刊少年ガンガン』2022年1月号から掲載されている。

2023年に「次にくるマンガ大賞 2023」コミックス部門2位[1]、「第7回 みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞[2]に選ばれる。

あらすじ[編集]

「夜と昼を別つ双子」として生まれた、ユルとアサの兄妹。能力を狙うものから隠れ、人里離れて結解を張られた村で静かに暮らしている。

ある日、村に謎の武装集団が現れて虐殺がはじまり、アサは、本物の妹のアサだと名乗る女性に、偽物として殺害される。

ユルは村の守り神の「ツガイ」の左右様と契約して武装集団を撃退し、自称本物の妹・アサを追って下界に降りる。

登場人物[編集]

東村関係者[編集]

ユル
主人公、16歳の少年。双子の妹のアサとともに、東村に住んでいた。
俗世と隔離された生活であったため、電子機器など一般常識には非常に疎い。
狩りで鍛錬した弓の使い手。メンタルもハンター気質。
「封」の力を持つはずだが、その能力はまだ使えていない。
ツガイは、左右様(左様と右様)。村が襲撃された時に契約した。元が岩であるため、非常に頑丈。もともと左様は「封」と右様は「開」と相性が悪い。
アサ
主人公の双子の妹。
身を守るためと称して、村の一角の座敷牢に幽閉されていた。
デラ(田寺リュウ)
村の青年。番小物(つがいこもの)。ユルを助けてともに下界へ降りる。
ツガイは現在持っていないらしい。
ミネとナギサ
ユルとアサの両親。沖縄出身の金城ナギサが東村に偶然迷い込んで、ミネと出会い、夫婦となる。
刺客から逃れるため10年前にアサとともに村を出る。影森家に匿われていたかが、沖縄に向かう飛行機で姿を消す。
ハナ(段野ハナ)
デラの後輩の番小物(つがいこもの)の女性。墓堀り。下界でデラらを助けるため、デラらと一家を装う。
ツガイは、前虎後狼(虎徹と二狼)で、情報収集に長ける。
ヤマハおばぁ
村の長老。アサを幽閉する。
ダンジ
主人公らの幼馴染の少年。
田寺ケン
田寺リュウの異母兄弟の少年。
ツガイは、手長と足長。ケンに危害は加えないものの悪事を働く。
祈祷師山さん
下界で祈祷師を営むほか、村と下界をつなぐ役割を持つ。
ツガイは、レディとジェントルマン。

影森家[編集]

考え方の違いで村を出た一族。ツガイ使いを多数抱える。

影森ゴンゾウ - 影森家の現当主
好人物に見えるが、目的のために使用人を使い捨てにする非常な一面も持つ。
ツガイは、百鬼夜行で、複数のツガイを支障なく持つことができる。
影森ヒカル – 長男
ハートフルな漫画で人気の漫画家「波久礼ヒカル」。殺伐とした影森家の生活を厭う。
ツガイは、黒白(ホワイトとベタ)。物体を消して、上書きできる。
影森遊馬(アスマ) - 次男
母方の叔父の新郷ハヤトと行動を共にする、怪しげな笑みの人物。
ツガイは、金烏玉兎(朝霧と夜桜)。
影森ジン – 三男
任務で東村を襲撃した部隊の責任者。任務の実務面を司る。
ツガイは、掃除屋(愛と誠)。何でも食べて、任意で出せる。
ガブちゃん
任務で東村を襲撃する。金髪の少女。影森家に身を寄せている。
ツガイは、「ジョー・ウィリアムフレデリック・ガブリエルI世」と「カーク・ダグラス・ウオルドグレイヴ・ガブリエルII世」。上顎と下顎で一体。
自称アサ
ユルを置いて父母とともに村を離れ、影森家に匿われる。10年間離れていたユルを溺愛する。
「解」の力を持つ。ツガイの契約を解くことができる。
15歳の時に刺客に一度殺されたが、ユルを守ろうと復活し、その代償に右目に失う。
ツガイは、陰と陽。(おはぎとだいふく)

使用人[編集]

黒谷ナツキ – 長女
ツガイは、なもみはぎ。
黒谷フユキ – 長男
ツガイは閻魔帳(ウィスパーとエンプレイス)。
黒谷ハルオ – 次男
ツガイは、兎と亀。
黒谷アキオ – 三男
ツガイは百鬼夜行(山風と谷風)。
立川マコト
10年間離れていたユルを溺愛する。
影森家を襲撃したが、捕まって以降、影森家に雇われる。
ツガイは狐狸変化(赤いさんとみどりさん)で、変装や捕獲の能力を持つ、

その他[編集]

新郷ハヤト
影森アスマの母イオリの兄。姻戚の影森家を裏切ろうとする。
ツガイは風神雷神(風神と雷神)。
与謝野イワン
新郷ハヤトに雇われた刀使い。戦闘能力が高く、左右様とも互角に戦う。
ツガイはマガツヒ(大凶と小凶)。長刀と脇差。
名前は不明のパグ。偶然にツガイ使いとなる。
ツガイはブラックスーツを着る宇宙人型の男女。名前は不明。

用語[編集]

ツガイ
固有の特殊能力を持つ存在。古来、「神様」や「妖怪」と呼ばれることもある。
主となる人物の血をかけられることで、主従契約が結ばれる。契約された主の命令に(基本)従う。基本、1人の主には2体₁組で仕える。
主がいなくなると野良ツガイになって、地縛霊のようにその場所に繋がれてしまい、そのまま何百年も経つと消滅してしまう。そのため主の身を守ろうとする。
ツガイはツガイ使い、ないしツガイの元使い手にしか見えない。ツガイ側から干渉して姿を見せることもできる。相性から、まれに見えてしまう一般人もいる。
ツガイには影が無い。ただしツガイの意思で影を偽装することもできる。
「封」と「解」
東村で夜と昼が等しい日に、日の出を境に生まれた男女の双子が持つ能力。能力を持つものが生まれるたびにその力を利用しようとする者で激しい争いとなる。
所有者が一度死ぬことで、その能力を使えるようになる。
「封」は世のあらゆるものを強制的に閉じることができる能力。
「解」は世のあらゆるものを強制的に解くことができる能力。

出典[編集]