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酢酸トリフェニルスズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
酢酸トリフェニルスズ[1]
識別情報
CAS登録番号 900-95-8
PubChem 16682804
KEGG C18728
特性
化学式 C20H18O2Sn
モル質量 409.07 g mol−1
外観 無色の固体
融点

122℃

への溶解度 9mg/L (20℃)
危険性
主な危険性 強毒性 (T+)
環境への影響 (N)
Rフレーズ R24/25 R26 R37/38 R40 R41 R48/23 R50/53 R63
Sフレーズ S26 S28 S36/37/39 S45 S60 S61
引火点 185℃
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

酢酸トリフェニルスズ: fentin-acetate)は化学式C20H18O2Snで表される有機スズ化合物

用途

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日本では1961年4月27日に農薬登録。農業用殺菌剤として、ジャガイモテンサイの病害防除に使われたが、1990年8月24日に登録が失効した。当時の商品名には「アブレスタン」などがあった[2]ヨーロッパでは以前は水田や養殖池のカタツムリの駆除に使われたが、現在では欧州連合により使用が禁止されている。

安全性

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日本の毒物及び劇物取締法では、2%以下の製剤を除き劇物に指定されている。半数致死量(LD50)はラットへの経口投与で140~298mg/kg、ラットへの経皮投与で10,000mg/kg以上[3]。目に入ると強い損傷を与える。動物実験では、胎児に影響を与えることが確認された。ヒトに対しては頭痛吐き気など中枢神経系の症状や気道への刺激性が見られる[3]

化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 (化審法) 昭和四十八年 法律百十七号 第二条 3により第二種特定化学物質として指定されている[4]

脚注

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  1. ^ Fentin acetate at Sigma-Aldrich
  2. ^ 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044 
  3. ^ a b 製品安全データシート(安全衛生情報センター)
  4. ^ 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令 昭和四十九年六月七日 政令第二百二号 第二条 六