酢酸トリフェニルスズ
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酢酸トリフェニルスズ[1] | |
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(acetoxy)(triphenyl)stannane | |
別称 フェンチンアセテート TPTA | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 900-95-8 |
PubChem | 16682804 |
KEGG | C18728 |
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特性 | |
化学式 | C20H18O2Sn |
モル質量 | 409.07 g mol−1 |
外観 | 無色の固体 |
融点 |
122℃ |
水への溶解度 | 9mg/L (20℃) |
危険性 | |
主な危険性 | 強毒性 (T+) 環境への影響 (N) |
Rフレーズ | R24/25 R26 R37/38 R40 R41 R48/23 R50/53 R63 |
Sフレーズ | S26 S28 S36/37/39 S45 S60 S61 |
引火点 | 185℃ |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
酢酸トリフェニルスズ(英: fentin-acetate)は化学式C20H18O2Snで表される有機スズ化合物。
用途
[編集]日本では1961年4月27日に農薬登録。農業用殺菌剤として、ジャガイモやテンサイの病害防除に使われたが、1990年8月24日に登録が失効した。当時の商品名には「アブレスタン」などがあった[2]。ヨーロッパでは以前は水田や養殖池のカタツムリの駆除に使われたが、現在では欧州連合により使用が禁止されている。
安全性
[編集]日本の毒物及び劇物取締法では、2%以下の製剤を除き劇物に指定されている。半数致死量(LD50)はラットへの経口投与で140~298mg/kg、ラットへの経皮投与で10,000mg/kg以上[3]。目に入ると強い損傷を与える。動物実験では、胎児に影響を与えることが確認された。ヒトに対しては頭痛、吐き気など中枢神経系の症状や気道への刺激性が見られる[3]。
化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 (化審法) 昭和四十八年 法律百十七号 第二条 3により第二種特定化学物質として指定されている[4]。
脚注
[編集]- ^ Fentin acetate at Sigma-Aldrich
- ^ 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044。
- ^ a b 製品安全データシート(安全衛生情報センター)
- ^ 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令 昭和四十九年六月七日 政令第二百二号 第二条 六