「でぃす×こみ」の版間の差分

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== 主な登場人物 ==
== 主な登場人物 ==
; 渡瀬かおる(わたせ かおる)
; 渡瀬かおる(わたせ かおる)
: 主人公。高校に通っているが、学業のほうは芳しくない。少年漫画が好きで小学生の頃から「わたせウネリ」というペンネームで投稿を繰り返しているが入賞したことは一度もない。かおる自身の作品を見た編集者曰く「キメ顔ばかり力を入れて話が乱雑」。痛快なバトル物が好きだが、描くとなると必要ない説明などにこだわった挙句、自分で張った伏線を放り出してしまう。
: 主人公。高校に通っているが、学業のほうは芳しくない。
; 渡瀬弦太郎(わたせ げんたろう)
; 渡瀬弦太郎(わたせ げんたろう)
: かおるの兄。セールスレディとして遅くまで働く母に代わり、料理や家事も行う。
: かおるの兄。セールスレディとして遅くまで働く母に代わり、料理や家事も行う。昔からかおるの漫画描きを手伝わされていたが、大学卒業を前に初めて自分で描いてみた作品「でぃす×こみ」が大賞に選ばれてしまう。
: 漫画のアイデアは「降って来る」と称するように理論立ててストーリーを作るわけではないが、他者への的確なアドバイスも行える。『でぃす×こみ』も当初は普通の男女のラブストーリー物だったが、いつの間にやらBLになっていた。
: 漫画のアイデアは「降って来る」と称するように理論立ててストーリーを作るわけではないが、他者への的確なアドバイスも行える。『でぃす×こみ』も当初は普通の男女のラブストーリー物だったが、いつの間にやらBLになっていた。描きあがった際に「自分の本名で出すイメージではない」とかおるの名前で応募した(前述の通り、かおるはペンネームを使っていたのでバッティングはしないと考えたのだが、本名を書き忘れた)。なお、本人にはそういう話を描いた自覚はない(曰く「切なくも美しい話」を描きたかった)
: 対外的には、かおるの保護者兼マネージャ、資料撮影用のカメラマンとして編集との打ち合わせに同席することも多い。
: 対外的には、かおるの保護者兼マネージャ、資料撮影用のカメラマンとして編集との打ち合わせに同席することも多い。就職活動では自分の希望をぶっちゃけすぎて全滅している
: 自分がストーリーを作るとそれは「かおるの作品ではなくなる」とのことでアドバイス以上のことは言わない。
: 自分がストーリーを作るとそれは「かおるの作品ではなくなる」とのことでアドバイス以上のことは言わない。
; 八反田(はったんだ)
; 八反田(はったんだ)
: 『フローラ』のベテラン女性編集者。かおるを気に入り、少々無理を押し付けてくるが、それもかおるの大成を願ってのこと。
: 『フローラ』のベテラン女性編集者。かおるを気に入り、少々無理を押し付けてくるが、それもかおるの大成を願ってのこと。
; 飯坂(いいざか)
; 飯村
: フローラの新人編集者。編集部内の企画を出す際に、弦太郎にアドバイスを受けたことで大幅に改善、編集長にも認められるようになったため、弦太郎を尊敬する。
: フローラの新人編集者。編集部内の企画を出す際に、弦太郎にアドバイスを受けたことで大幅に改善、編集長にも認められるようになったため、弦太郎を尊敬する。
; 出井編集長(いでい-へんしゅうちょう)
; 編集長
: フローラの編集長。飯と編集長を除き、編集部は女所帯で、編集者間のみならず作家間の調整も滞りなく済ませる姿は、かおるに「美中年」を想起させた。
: フローラの編集長。飯と編集長を除き、編集部は女所帯で、編集者間のみならず作家間の調整も滞りなく済ませる姿は、かおるに「美中年」を想起させた。
: BLには疎い。かおるの作品の中では飼い犬が人間化した話が好みのようで、たびたび好みであることを表明しているが、八反田には連載は無理と釘を刺されている。
: BLには疎い。犬好きで、かおるの作品の中では飼い犬が人間化した話が好みのようで、たびたび好みであることを表明しているが、八反田には連載や単行本の表題にするのは無理と釘を刺されている。
; 岡部、高村
; 岡部、高村(おかべ、たかむら)
: かおるのクラスメイトの男子。かおるの作品のファンとなる。
: かおるのクラスメイトの男子。かおるの作品のファンとなる。
; 及川ナナオ(おいかわ ナナオ)
; 及川ナナオ(おいかわ ナナオ)
: ベテラン漫画家。男装の麗人と称される。かおるが勉強がてらにアシスタントを行う。
: ベテラン漫画家。男装の麗人と称される。かおるが勉強がてらにアシスタントを行う。
; 蘭丸しずか
; 蘭丸しずか(らんまる しずか)
: かおると同じ奨楽社新人コミック大賞で賞を受賞し、デビューした漫画家。「蚊取犬丸」名義でハードなBL同人誌も作っている。本名は「鈴木」。
: かおると同じ奨楽社新人コミック大賞で賞を受賞し、デビューした漫画家。「蚊取犬丸」名義でハードなBL同人誌も作っている。本名は「鈴木」。
: BL属性を押し隠し受賞をものにしたものの、BLを全面に押し出して「でぃす×こみ」で大賞を受賞したかおるを敵視していたが、後に打ち解ける。
: BL属性を押し隠し受賞をものにしたものの、BLを全面に押し出して「でぃす×こみ」で大賞を受賞したかおるを敵視していたが、後に打ち解ける。
: コンビニのバイト中、および自室では牛乳瓶の底のような眼鏡をかけたショートカットだが、人前に出る際にはウイッグとコンタクト、メイクを決めた姿で行動する。


== カラー担当漫画家 ==
== カラー担当漫画家 ==

2018年5月16日 (水) 14:10時点における版

でぃす×こみ』はゆうきまさみによる日本漫画。新人賞大賞を受賞してしまった高校生の主人公が苦労してBL漫画を執筆してゆく模様を描く。コミックスは全3巻。

概要

月刊!スピリッツ』(小学館)に2013年6号から2016年11月号まで不定期に連載された後、2017年8月号から同年12月号まで連載された。本作では作中で執筆されるBL漫画は各話の冒頭3ページに掲載されているが、通常のゆうきの漫画とはテイストを変えたいという意向から、ゆうきが線画を描き、他の漫画家に着色してもらう形式となっている[1]。キャラクターはゆうきがペンで執筆し、背景と仕上げはデジタル原稿となっている[1]。着色する漫画家にはデジタルデータを送付しており、デジタルで着色するか、プリントした原稿にアナログで着色するかは、それぞれである[1]

鉄腕バーディーEVOLUTION』連載中に「漫画の新人賞を受賞するが、その応募作品は自分が描いた作品ではない」というアイデアをひらめく[1]。……が、連載中で忙しいとあって編集には無視されることになった[1]。月日は流れ、新連載のアイデアに悩んでいたゆうきに、過去の話を編集者が持ち出し、本作の連載の運びとなった。ゆうきは、インタビューでその編集が「ゆうきにBLの素養はないなと思ったから本作を描かせた」と語っている[2]。当初、主人公の兄が執筆し受賞する漫画は通常の少女漫画であったが、編集の意向でBL漫画となった[2]

あらすじ

渡瀬かおるは現役の女子高生で少年漫画家を志している。そんなかおるが「奨楽社新人コミック大賞」を受賞することになる。しかし、かおるにはその受賞作、少女向けBL漫画「でぃす×こみ」を描いた覚えはなかった。実は「でぃす×こみ」は、兄・渡瀬弦太郎が、就職活動の息抜きを兼ねて漫画を描くかおるを見様見真似で描き、妹の名前をペンネームに無断で借りて、本名を書き忘れて応募した作品であった。

その事情を担当編集の八反田に打ち明けようとしたが、タイミングを逸して、読み切り新作を奨楽社の少女漫画雑誌『フローラ』に掲載してデビューと話は動き出す。少年漫画志向のかおるにBL漫画の話は作れず、苦悩しているところに弦太郎がアドバイスを行い、どうにかファンタジーBL物を描き上げ、雑誌掲載される。

その後も四苦八苦しながら1年が経ち、かおるはいろんなジャンルのBLを描き、短編集(コミックス)の販売も決定。「でぃす×こみ」の連載も決定する。

奨楽社新人コミック大賞の挨拶を任され、舞い上がったかおるは、ついに「でぃす×こみ」が兄・弦太郎の作だということを口走ってしまう。

……が、1年さまざまな読み切りを描いてきたかおるは、特に問題にもならずに、連載を続けて行く。

主な登場人物

渡瀬かおる(わたせ かおる)
主人公。高校に通っているが、学業のほうは芳しくない。少年漫画が好きで小学生の頃から「わたせウネリ」というペンネームで投稿を繰り返しているが入賞したことは一度もない。かおる自身の作品を見た編集者曰く「キメ顔ばかり力を入れて話が乱雑」。痛快なバトル物が好きだが、描くとなると必要ない説明などにこだわった挙句、自分で張った伏線を放り出してしまう。
渡瀬弦太郎(わたせ げんたろう)
かおるの兄。セールスレディとして遅くまで働く母に代わり、料理や家事も行う。昔からかおるの漫画描きを手伝わされていたが、大学卒業を前に初めて自分で描いてみた作品「でぃす×こみ」が大賞に選ばれてしまう。
漫画のアイデアは「降って来る」と称するように理論立ててストーリーを作るわけではないが、他者への的確なアドバイスも行える。『でぃす×こみ』も当初は普通の男女のラブストーリー物だったが、いつの間にやらBLになっていた。描きあがった際に「自分の本名で出すイメージではない」とかおるの名前で応募した(前述の通り、かおるはペンネームを使っていたのでバッティングはしないと考えたのだが、本名を書き忘れた)。なお、本人にはそういう話を描いた自覚はない(曰く「切なくも美しい話」を描きたかった)
対外的には、かおるの保護者兼マネージャ、資料撮影用のカメラマンとして編集との打ち合わせに同席することも多い。就職活動では自分の希望をぶっちゃけすぎて全滅している。
自分がストーリーを作るとそれは「かおるの作品ではなくなる」とのことでアドバイス以上のことは言わない。
八反田(はったんだ)
『フローラ』のベテラン女性編集者。かおるを気に入り、少々無理を押し付けてくるが、それもかおるの大成を願ってのこと。
飯坂(いいざか)
フローラの新人編集者。編集部内の企画を出す際に、弦太郎にアドバイスを受けたことで大幅に改善、編集長にも認められるようになったため、弦太郎を尊敬する。
出井編集長(いでい-へんしゅうちょう)
フローラの編集長。飯坂と編集長を除き、編集部は女所帯で、編集者間のみならず作家間の調整も滞りなく済ませる姿は、かおるに「美中年」を想起させた。
BLには疎い。犬好きで、かおるの作品の中では「飼い犬が人間化した話」が好みのようで、たびたび好みであることを表明しているが、八反田には連載や単行本の表題にするのは無理と釘を刺されている。
岡部、高村(おかべ、たかむら)
かおるのクラスメイトの男子。かおるの作品のファンとなる。
及川ナナオ(おいかわ ナナオ)
ベテラン漫画家。男装の麗人と称される。かおるが勉強がてらにアシスタントを行う。
蘭丸しずか(らんまる しずか)
かおると同じ奨楽社新人コミック大賞で賞を受賞し、デビューした漫画家。「蚊取犬丸」名義でハードなBL同人誌も作っている。本名は「鈴木」。
BL属性を押し隠し受賞をものにしたものの、BLを全面に押し出して「でぃす×こみ」で大賞を受賞したかおるを敵視していたが、後に打ち解ける。
コンビニのバイト中、および自室では牛乳瓶の底のような眼鏡をかけたショートカットだが、人前に出る際にはウイッグとコンタクト、メイクを決めた姿で行動する。

カラー担当漫画家

  1. 灰原薬
  2. 黒丸
  3. 室井大資
  4. のりつけ雅春
  5. オノ・ナツメ
  6. 東村アキコ
  7. おかざき真里
  8. 雲田はるこ
  9. 種村有菜
  10. 眉月じゅん
  11. 伊藤悠
  12. 米代恭
  13. 五十嵐大介
  14. うめ
  15. いくえみ綾

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