「ネーム (漫画)」の版間の差分

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'''ネーム'''とは、[[漫画]]を描く際、[[齣|コマ]]割り、コマごとの構図、セリフ、キャラクターの配置などを大まかに表したもの。「'''[[絵コンテ]]'''」、「'''コマ割'''」、「'''ラフ・ネーム'''」、「'''ラフ'''」などと呼ばれる場合もある。狭義では、ふきだしの中の台詞やモノローグを指し、元々はこちらの意味で使われていた。
'''ネーム'''とは、[[漫画]]を描く際、[[齣|コマ]]割り、コマごとの構図、セリフ、キャラクターの配置などを大まかに表したもの。「'''[[絵コンテ]]'''」、「'''コマ割'''」、「'''ラフ・ネーム'''」、「'''ラフ'''」などと呼ばれる場合もある。狭義では、ふきだしの中の台詞やモノローグを指し、元々はこちらの意味で使われていた。


語源は英単語「'''name'''」の「'''指定する'''」と言う意味で、'''[[写植]]の[[フォント]]や[[写真植字機#Q数制|Q数]]を指定する'''ために、台詞を事前に抜き出しておく必要があったところから。つまり、個々の台詞に対してフォントやQ数の指定をする作業が本来の「ネーム」であり、そこから台詞そのものをネームと呼ぶようになり、ネーム作業の効率化のために事前に用意するようになったコマ割りしたものにラフな構図や台詞だけを描いたものまでもがネームと呼ばれるようになっていったのである。
{{要出典範囲|語源は英単語「'''name'''」の「'''指定する'''」と言う意味で、'''[[写植]]の[[フォント]]や[[写真植字機#Q数制|Q数]]を指定する'''ために、台詞を事前に抜き出しておく必要があったところから。つまり、個々の台詞に対してフォントやQ数の指定をする作業が本来の「ネーム」であり、そこから台詞そのものをネームと呼ぶようになり、ネーム作業の効率化のために事前に用意するようになったコマ割りしたものにラフな構図や台詞だけを描いたものまでもがネームと呼ばれるようになっていったのである。|date=2018-3-2}}


映画・ドラマでいう絵コンテに近いもので、物語を映像的に語る力が問われる。つまり漫画の設計図であり、実質この段階でどういう作品に出来上がるかのほとんどが決定している。
映画・ドラマでいう絵コンテに近いもので、物語を映像的に語る力が問われる。つまり漫画の設計図であり、実質この段階でどういう作品に出来上がるかのほとんどが決定している。

2018年2月3日 (土) 15:33時点における版

ネームとは、漫画を描く際、コマ割り、コマごとの構図、セリフ、キャラクターの配置などを大まかに表したもの。「絵コンテ」、「コマ割」、「ラフ・ネーム」、「ラフ」などと呼ばれる場合もある。狭義では、ふきだしの中の台詞やモノローグを指し、元々はこちらの意味で使われていた。

語源は英単語「name」の「指定する」と言う意味で、写植フォントQ数を指定するために、台詞を事前に抜き出しておく必要があったところから。つまり、個々の台詞に対してフォントやQ数の指定をする作業が本来の「ネーム」であり、そこから台詞そのものをネームと呼ぶようになり、ネーム作業の効率化のために事前に用意するようになったコマ割りしたものにラフな構図や台詞だけを描いたものまでもがネームと呼ばれるようになっていったのである。[要出典]

映画・ドラマでいう絵コンテに近いもので、物語を映像的に語る力が問われる。つまり漫画の設計図であり、実質この段階でどういう作品に出来上がるかのほとんどが決定している。

手順は、まず漫画家編集者が打ち合わせをしてからネームを描き、それを修正しつつ進めてから最後に原稿を描くことが多い。またストーリーを漫画原作者が担当したり、小説を漫画化する場合は、原作者が最初からネーム形式で提出するか、小説や脚本形式の原作を漫画家がネームにする。また『終わりのセラフ』のように、原作が小説家(鏡貴也)、絵を担当するのがイラストレーター山本ヤマト)で共にネームに慣れていない場合、脚本形式の原作からネームを作成する担当者(降矢大輔)が加わることもある(降矢は「コンテ構成」としてクレジットされている)。

宮下あきら鳥山明など、ネーム無しで原稿を描き始める漫画家もいないわけではないが、「新人さんは絶対真似しないように」と宮下自ら発言するように、あくまで例外的存在である。鳥山についてはデビュー当初はネームを作成していたものの、「3度も書くのが面倒」との理由から暫くしてネームなしで作画するようになったという。鳥山原作の『Dr.スランプ』では、中期以降「ページがないのよ」といって展開を急がせたり、最後のページになるほど段々とコマの大きさが小さくなってゆく話が多々ある。[要出典]

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