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2013年3月15日 (金) 08:32時点における版
ペルガモン Πέργαμος or Πέργαμον (ベルガマ) | |
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ペルガモンのトラヤヌス神殿の遺跡 | |
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ペルガモンは、小アジア(アナトリア)(現トルコ)のミュシア地方にある古代都市。スミュルナ(現イズミル)北方のカイコス川河畔にあり、エーゲ海から25キロメートルの位置にある。
概要
ペルガモンは、紀元前3世紀半ばから2世紀にアッタロス朝の都として繁栄したヘレニズム時代の都市である。その外港はエライアとエフェソスであった。ローマが紀元前129年に小アジアの西南部にアシア属州を設けたあと、ペルガモンは、エフェソスとともに、この属州の中心都市となり、繁栄を続けた。
ペルガモンのアクロポリス遺跡は標高335メートルの丘の上にあり、一群の建造物で構成されていて、上市と呼ばれている。その下方には、中市と下市が広がっている。上市には、宮殿、トラヤヌス神殿(ローマ時代のもの)、アテーナー神殿、劇場、ゼウスの大祭壇、アゴラ、図書館、武器庫の遺跡がある。上市の遺跡の一つ、ゼウスの大祭壇は、遺されていた壁面彫刻などを使って、ベルリンのペルガモン博物館の内部に復原・展示されており、往時の雄姿を再現している。
アッタロス朝
アッタロス朝は、ヘレニズム王国の一つで、アレクサンドロス3世(大王)の遺将リュシマコスの財宝を管理していたフィレタイロスの背信行為から生まれた。紀元前2世紀半ばすぎ、アッタロス1世が建国し、繁栄を極めた。紀元前133年、アッタロス3世が、領内のギリシアの独立ポリスを除き、アッタロス朝の領土を共和政ローマに遺贈したことによって、アッタロス朝は消滅した。
ペルガモンの文化の発展の度合いは、図書館が一時アレクサンドリア図書館に次ぐ規模に達していたことに象徴されている。蔵書の作成に使われたパピルスは、品不足の影響もあって、エジプトのプトレマイオス朝から輸出を停止されたほどであった。そのため、パピルスの代替するものとして、同国で羊皮紙が生産されるようになった。羊皮紙を表す言葉の語源はペルガモンに由来する(例・英語のparchment)。
関連項目
参考文献
- 『世界の歴史2 ギリシアとヘレニズム』講談社、1976年
- P・プティ/A・ラロンド著(北野徹訳)『ヘレニズム文明』文庫クセジュ(白水社)、2008年