「戦斧」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
TXiKiBoT (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 追加: ml:അങ്കമഴു
編集の要約なし
18行目: 18行目:
*欧州中世の戦場のほとんどで見られる。
*欧州中世の戦場のほとんどで見られる。
*槍や鉤と一体化した[[ハルバード]]は、歩兵が騎兵に対抗する手段として普及した。
*槍や鉤と一体化した[[ハルバード]]は、歩兵が騎兵に対抗する手段として普及した。
*[[ケルト人]]や[[ヴァイキング]]で知られる北欧の民が、好んで使用した。当時は鉄器鍛造技術が未熟で剣は高級品であり、一般人には斧のほうが手軽に持つことができた。
*[[ケルト人]]や[[ヴァイキング]]で知られる北欧の民が、好んで使用した。当時は鉄器鍛造技術が未熟で剣は高級品であり、一般人には斧のほうが手軽に持つことができた。このため[[テレマルク県]]のように北欧諸国では、紋章に戦斧が含まれている自治体も多い
*英国王を争った[[ハロルド2世 (イングランド王)|ハロルド]]伯の親衛隊・[[ハスカール|ハウスカール]]は、主に斧で武装していた。
*英国王を争った[[ハロルド2世 (イングランド王)|ハロルド]]伯の親衛隊・[[ハスカール|ハウスカール]]は、主に斧で武装していた。
*[[インディアン]]が白人との戦いの中で、独特の手斧「[[トマホーク]]」を使用した。現アメリカ軍の[[トマホーク (ミサイル)|トマホークミサイル]]の語源である。
*[[インディアン]]が白人との戦いの中で、独特の手斧「[[トマホーク]]」を使用した。現アメリカ軍の[[トマホーク (ミサイル)|トマホークミサイル]]の語源である。

2011年1月9日 (日) 08:53時点における版

戦斧(せんぷ、いくさおの)は武器・兵器として使用される斧。小型で投斧としても使われる片手斧と両手で扱う大斧に大別される。

概要

かつてのは薪木をとるなど日常生活に欠かせない物だった。それを武器に用いると言う発想は至極自然な物だったに違いない。扱いに慣れた斧ならばのような専門教育を受けずとも戦う事ができる。重量があるため取り回しに癖がある反面、を着用した兵士にも有効打を与えやすい。そして刀剣よりも製造コストが安かったため広く普及した。

使用方法

戦い方としては力任せに斬る他、突き崩すなどがある。

また、突きの状態にすると、まるで小さい盾が突き出ているようになっている為、剣や槍や棍棒などの攻撃を防ぎ、受け流すことが容易で、また斧の鎌状になっている部分で引っ掛ける(首や腕や足、相手の武器など)、柄で殴る、そして斧頭を蹴るなどで素早く振り回していた。

戦闘以外では、木を切ったり削り、ハンマー代わりに使って、障害物などの作成を行った。または斧頭を持つと代わりに使えるなど、非常に広範な使い方があった。

また、農民が持って居ても違和感がないため、しばし仕込みや暗殺用として作られている物がある。日常の道具からより戦闘用に改良された戦斧は敵の鎧や盾も切断して身体を攻撃する為、力を一転に集中できるように刃が比較的丸く、中にはより頑丈な鎧や兜と頭蓋骨をも貫通しやすくする為に刃が狭い斧や刃が尖った斧、敵の首や手足、武器を引っ掛けやすいように髭の部分が長くなった斧、素早く振るえるように刃の幅を薄くするなど軽量化されている斧もあった。

戦史の中での戦斧

  • 青銅器時代、エジプトやメソポタミアでは槍と並んで刃の角度が急な青銅製の斧が白兵戦での主要な武器として使用されていた。
  • 欧州中世の戦場のほとんどで見られる。
  • 槍や鉤と一体化したハルバードは、歩兵が騎兵に対抗する手段として普及した。
  • ケルト人ヴァイキングで知られる北欧の民が、好んで使用した。当時は鉄器鍛造技術が未熟で剣は高級品であり、一般人には斧のほうが手軽に持つことができた。このためテレマルク県のように北欧諸国では、紋章に戦斧が含まれている自治体も多い。
  • 英国王を争ったハロルド伯の親衛隊・ハウスカールは、主に斧で武装していた。
  • インディアンが白人との戦いの中で、独特の手斧「トマホーク」を使用した。現アメリカ軍のトマホークミサイルの語源である。
  • 日本でも一揆などで農民が斧や鉞(まさかり)を武器として用いた例はあるが、あくまで工具としてのものを転用したものであり、純粋な戦斧は無い。文献でも、武士が鉞を担いでいる姿を描いている物は少ない。戦場で斧を使用するのは兵站の建設、あるいは城門の破壊のためだった。

代表的な戦斧