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2010年7月12日 (月) 01:02時点における版

酒虫(しゅちゅう)は、中国。体内に棲むと人を酔うことのない大酒飲みにし、またを良酒に変えるという。

口伝にもとづく短編小説集『聊齋志異』に登場する。芥川龍之介はこれを翻案した短編小説『酒虫』を書いた。

小説のあらすじ

大酒飲みだが酔うことのない富豪の劉氏(芥川は劉大成のフルネームを与えている)のもとをが訪れ、劉は酒虫による奇病に罹っていると言う。

劉が酒虫の退治を頼むと、僧は劉を縛り、顔の先に酒を置いた。しばらくすると劉は酒が飲みたくなってきたが、縛られているため動けずにいると、喉の奥から虫が飛び出し、酒壺に飛び込んだ。虫は3清代の単位換算で約9.6センチメートル)ほどの赤い肉の塊で、のように泳いでいた(芥川は、があり、山椒魚のようだとしている)。

僧は謝礼を断り、代わりに虫を譲り受けた。の中に水と酒虫を入れて掻き混ぜると良い酒ができるのである。

その後、劉は酒が大嫌いになったが、次第に痩せ衰え、また貧乏になった。

はたして酒虫は本当に病気の元だったのか。実はの神だったのではないか(芥川は第3の考えとして、酒は劉の人生そのものであり、劉から酒を取り除くのは死なすも同然だという解釈を挙げている)。

外部リンク