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本種のメスは、20世紀半ばには4年程で性成熟していたが、近年は2年半程で性成熟する傾向が見られる。これは、本種と獲物を同じくする[[ヒゲクジラ類]]が人間の乱獲により激減したため、それに伴い本種の獲物であるオキアミの量が爆発的に増加し、本種も栄養状態が良くなって早期の性成熟が可能になったためと考えられている。また、その影響によるものか、本種はアザラシ類の中で最も生息数が多く、現在は約1500万~4000万頭と見積もられている。 |
本種のメスは、20世紀半ばには4年程で性成熟していたが、近年は2年半程で性成熟する傾向が見られる。これは、本種と獲物を同じくする[[ヒゲクジラ類]]が人間の乱獲により激減したため、それに伴い本種の獲物であるオキアミの量が爆発的に増加し、結果的に本種も栄養状態が良くなって、早期の性成熟が可能になったためと考えられている。また、その影響によるものか、本種はアザラシ類の中で最も生息数が多く、現在は約1500万~4000万頭と見積もられている。 |
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2009年10月13日 (火) 23:57時点における版
カニクイアザラシ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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カニクイアザラシ Lobodon carcinophagus
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保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
LOWER RISK - Least Concern (IUCN Red List Ver.2.3 (1994)) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Lobodon carcinophagus (Hombron & Jacquinot, 1842) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
カニクイアザラシ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Crabeater seal |
カニクイアザラシ(蟹食海豹、Lobodon carcinophagus)は、動物界脊索動物門哺乳綱ネコ目(食肉目)アザラシ科カニクイアザラシ属に分類されるアザラシ。本種のみでカニクイアザラシ属を形成する。
分布
南極大陸周辺。
形態
体長220-230cm。体重200-300kg。体形は細長い。体毛は明灰色。
頭部は小型。歯列は門歯が上顎2本、下顎2-4本、犬歯上下2本ずつ、小臼歯上下8本ずつ、大臼歯上下2本ずつの計28-30本の歯を持つ。臼歯の尖頭は複雑な形状で隙間が多く、主な獲物であるオキアミを水ごと口に含んだ後にオキアミだけ濾し取るのに適している。
新生児の体重は25kg程だが、授乳期間を終えると120kg程まで急激に増加する。
生態
海洋や流氷上等に生息する。群れは形成せず、単独で生活する。天敵としてはシャチやヒョウアザラシ(主に幼獣を食べるが成獣を襲うこともある)が挙げられる。ヒョウアザラシに襲われ、2本の平行になった傷跡を持つ個体も多い。
食性は動物食で主にナンキョクオキアミを食べるが、軟体動物、魚類等も食べる。夜間に表層に浮かぶオキアミを海水ごと口に入れ、臼歯で濾しとり歯の隙間から海水を排出して食べる。名前は「カニクイ」だがカニは捕食しない。
繁殖形態は胎生。オスは氷上でメスの頸部や肩部に噛みつき、交尾を迫る。主に流氷の上で9-10月に1回に1頭の幼獣を産む。授乳期間は2-4週間程とされる。この際メスとその幼獣、オス(血縁とは限らない)からなる小規模な群れ(家族群)を形成する。オスは授乳期間中もメスに交尾を迫るが、メスは激しく抵抗する。授乳期間を終えると幼獣は外敵から身を守るため、群れを形成する。メスは生後2-4年で性成熟する。寿命はオスが30年以上で、メスは36年程。
人間との関係
本種のメスは、20世紀半ばには4年程で性成熟していたが、近年は2年半程で性成熟する傾向が見られる。これは、本種と獲物を同じくするヒゲクジラ類が人間の乱獲により激減したため、それに伴い本種の獲物であるオキアミの量が爆発的に増加し、結果的に本種も栄養状態が良くなって、早期の性成熟が可能になったためと考えられている。また、その影響によるものか、本種はアザラシ類の中で最も生息数が多く、現在は約1500万~4000万頭と見積もられている。
画像
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分布
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イラスト(頭骨)
関連項目
参考文献
外部リンク
- 2007 IUCN Red List of Threatened Species
- Seal Specialist Group 1996. Lobodon carcinophagus. In: IUCN 2007. 2007 IUCN Red List of Threatened Species.