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'''担仔麺'''(たんつーめん、[[台湾語]] ターアーミー)は[[台湾]]の[[軽食]]としてよく知られる小ぶりの汁入り[[麺]]料理。
'''担仔麺'''(たんつーめん、[[台湾語]] ターアーミー)は[[台湾]]の[[軽食]]としてよく知られる小ぶりの[[スープ|]]入り[[麺]][[料理]]


==概要==
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「擔仔」は[[台湾語]]で「ターアー」と読み、[[天秤棒]]を指す。[[中華人民共和国|中国]][[四川省]]の[[担担麺]]と同じく、最初は天秤棒で食材と器具一式を担いで売り歩いたことからこの名がある。
「擔仔」は[[台湾語]]で「ターアー」と読み、[[天秤棒]]を指す。[[中華人民共和国|中国]][[四川省]]の[[担担麺]]と同じく、最初は天秤棒で食材と器具一式を担いで売り歩いたことからこの名がある。


担仔麺は[[台南市]]の発祥で、'''度小月担仔麺'''ともいう。生まれた時期は[[清|清朝]]期にまで遡る。台南の臨海地域では漁業を生業とする人が多くいたが、夏場は[[台風]]が多く、その間は船が出せないため生活が苦しかった。その貧しい月を「小月」と呼んだ。その人々が小月の間に作って生計を維持したのが度小月担仔麺である。現在台南の名物として知られているが、[[台北]]など他の場所でも広く食べられており、日本の台湾料理店でも定番のメニューとなっている。
担仔麺は[[台南市]]の発祥で、'''度小月担仔麺'''ともいう。生まれた時期は[[清|清朝]]期にまで遡る。台南の臨海地域では[[漁業]]を生業とする人が多くいたが、夏場は[[台風]]が多く、その間は船が出せないため生活が苦しかった。その貧しい月を「小月」と呼んだ。その人々が小月の間に作って生計を維持したのが度小月担仔麺である。現在台南の名物として知られているが、[[台北]]など他の場所でも広く食べられており、[[日本]][[台湾料理]]店でも定番のメニューとなっている。


一般に、小麦粉の中細のストレート麺を用い、スープに豚のそぼろ肉と[[エビ|海老]]、[[コリアンダー|香菜]]などがのっている。日本のご飯茶碗ほどの大きさの容器で出されることが多い。サイズや具のそぼろ肉は四川省の担担麺と共通しているが、スープの味は異なり、辛くない。
一般に、[[小麦粉]]の中細のストレート[[]]を用い、[[スープ]][[]][[そぼろ|そぼろ肉]]と[[エビ|海老]]、[[コリアンダー|香菜]]などがのっている。日本のご飯茶碗ほどの大きさの容器で出されることが多い。サイズや具のそぼろ肉は[[四川省]][[担担麺]]と共通しているが、スープの味は異なり、辛くない。


担仔麺は一般に高く、量が少ない。台湾語の所謂「食巧不食飽」(飽きずに美味しく食べて)のことである。
担仔麺は一般に高く、量が少ない。[[台湾語]]の所謂「食巧不食飽」(飽きずに美味しく食べて)のことである。


日本でアレンジされたものに[[名古屋]]の[[台湾ラーメン]]があるが、味付けやサイズなど、多くの点で異なる。
[[日本]]でアレンジされたものに[[名古屋]]の[[台湾ラーメン]]があるが、味付けやサイズなど、多くの点で異なる。


==関連項目==
==関連項目==

2008年3月5日 (水) 07:29時点における版

担仔麺
台南市「度小月」の担仔麺
各種表記
繁体字 擔仔麺
簡体字 担仔面
注音符号 ㄉㄢˋ ㄗˇ ㄇㄧㄢˋ
発音: タンツゥミェン
台湾語白話字 ターアーミー
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担仔麺(たんつーめん、台湾語 ターアーミー)は台湾軽食としてよく知られる小ぶりの入り料理

概要

「擔仔」は台湾語で「ターアー」と読み、天秤棒を指す。中国四川省担担麺と同じく、最初は天秤棒で食材と器具一式を担いで売り歩いたことからこの名がある。

担仔麺は台南市の発祥で、度小月担仔麺ともいう。生まれた時期は清朝期にまで遡る。台南の臨海地域では漁業を生業とする人が多くいたが、夏場は台風が多く、その間は船が出せないため生活が苦しかった。その貧しい月を「小月」と呼んだ。その人々が小月の間に作って生計を維持したのが度小月担仔麺である。現在台南の名物として知られているが、台北など他の場所でも広く食べられており、日本台湾料理店でも定番のメニューとなっている。

一般に、小麦粉の中細のストレートを用い、スープそぼろ肉海老香菜などがのっている。日本のご飯茶碗ほどの大きさの容器で出されることが多い。サイズや具のそぼろ肉は四川省担担麺と共通しているが、スープの味は異なり、辛くない。

担仔麺は一般に高く、量が少ない。台湾語の所謂「食巧不食飽」(飽きずに美味しく食べて)のことである。

日本でアレンジされたものに名古屋台湾ラーメンがあるが、味付けやサイズなど、多くの点で異なる。

関連項目