栄烏
来歴[編集]
鳥文斎栄之の門人。俗名不明、作画期は寛政のころで、鳥高斎栄昌風の大判錦絵3点と、狂歌本の挿絵1図が知られる。錦絵はいずれも大首絵である。「青楼美人合 五明楼文越」は匂い袋を手にする遊女文越を描いており、その容貌は栄昌が描く美人画に似る。また背景には白雲母を用いた豪華な作品となっている。
作品[編集]
- 『歳旦狂歌江戸紫』 ※万亀亭主人編、寛政7年（1795年）刊行
- 「青楼美人合 五明楼文越」 大判錦絵 ※中右瑛コレクション
- 「青楼美人合 角玉屋玉菊」 大判錦絵
- 「郭中美人競 角玉や内小紫」 大判錦絵 ボストン美術館所蔵
参考文献[編集]
- 井上和雄編 『浮世絵師伝』 渡辺版画店、1931年 ※国立国会図書館デジタルコレクションに本文あり。55コマ目。
- クラウス・J・ブラント 『HOSODA EISHI』 西ドイツ、1977年（ドイツ語）
- 「細田派版画作品目録」 『浮世絵聚花 フォッグ美術館・ネルソン美術館』 小学館、1980年
- 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』（第2巻） 大修館書店、1982年
- 中右瑛監修 『江戸の粋 浮世絵名品展』 毎日新聞社、1993年 ※展覧会図録
- 中右瑛 この一品 栄烏画「青楼美人合・五明楼文越」 『浮世絵芸術』第百二十一号 日本浮世絵協会、1996年[1]