張音

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張 音(ちょう おん/ちょう いん[1]、生没年不詳)は、中国後漢時代末期の政治家。

事績[編集]

史書においては延康元年(220年)10月の、漢からへの禅譲の際にその名が見える。曹丕皇帝の証である璽綬を譲ろうとする献帝と、それを拒む曹丕との間を行き来した。

献帝の詔勅の中で張音の官位は「使持節行御史大夫太常」と記されている。

羅貫中の小説『三国志演義』でも第80回にて、史実に近い立場で登場。官名は「高廟使」とされる[2]

出典[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 日本語読みを、ちくま学芸文庫正史 三国志 1』(143頁)では「ちょうおん」、講談社文庫『三國志人物事典 中』(205頁)では「ちょういん」とする。
  2. ^ 井波律子訳『三国志演義 5』(ちくま文庫、261頁)では「後漢・三国時代には、高廟使ではなく高廟令という官があった」と指摘する。