反復法 (修辞技法)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

反復法(はんぷくほう、repetition)とは、文学修辞学で、作者が同じ語・言葉・句を繰り返すことによって強調をもたらす修辞技法のこと。又、詩によく使われる。

  • 唐衣また唐衣唐衣 かへすがへすも唐衣なる
-- 紫式部源氏物語』「行幸

反復法の種類[編集]

畳語法[編集]

畳句法・畳音法ともいう。 同じ語を間に何も挟まずに反復すること。

同語異義復言法[編集]

単一の語を違った意味で繰り返すこと。

同語反復(トートロジー)[編集]

同義語、類語、同語を反復させること。例、「犬が西向きゃ尾は東」

前辞反復[編集]

前の文または節の最後の言葉を、次の文または節の最初で反復させること。

首句反復[編集]

隣り合った節の先頭で同じ言葉を反復させること。

結句反復[編集]

連続する文または節の最後で同じ言葉が反復させること。

隔語句反復[編集]

同じ言葉が文の最初と最後で反復されること。

Conduplicatio[編集]

パラグラフを通して同じ言葉をさまざまな場所に反復させること。

Diacope[編集]

繰り返される節の間に、単語を挟むこと。

Diaphora[編集]

名前の反復のこと。最初に描写する人物を知らせ、それからその意味を知らせる。

Mesodiplosis[編集]

各文または各節の真ん中で同じ言葉を反復させること。

Polyptoton[編集]

同じ語根から派生した語を繰り返すこと。