モンス・デジデリオ
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モンス・デジデリオ(Monsù Desiderio)は、17世紀初期の画家の通称であり、ディディエ・バラ(Didier Barra, 1590年 - 1656年)およびフランソワ・ド・ノメ(François de Nomé, 1593年 - 1620年以降)が実際の作者であると考えられている。二人はともに16世紀にロレーヌ地方メスで生まれ、17世紀はじめにナポリで活躍した。
概要
[編集]その作品は、古代ローマ、旧約聖書、新約聖書、ナポリ、ヴェネツィア、メスから霊感を得た「荒廃」「(自然の)大変動」「不思議な建物」が特色で、20世紀になって、アンドレ・ブルトンからシュルレアリスムの先駆者と評価された。
その特異なスタイルが、次世代のイタリアの都市の風景画(ヴェドゥータ:都市景観画)に影響を及ぼすことはなかった(あえて挙げるならアレッサンドロ・マニャスコ(Alessandro Magnasco)にあるかも知れない)。しかし、文明の残骸の中の悪夢のような荒廃した描写は、サルヴァトル・ローザ、ミケランジェロ・チェルクォッツィといった画家たちや、ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージの「カプリッチョ」(奇抜で幻想的な記念碑、遺跡、建物を描いた絵画)にテーマ的に使われている。
作品
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ベルクロワの丘からのメスの眺め
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王室の行列とイタリア王宮のカプリッチョ
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カプリッチョ
参考文献
[編集]- Pierre Seghers, Monsù Desiderio ou le Théâtre de la fin du monde, Robert Laffont, 1981
- Michel Onfray(ミシェル・オンフレ), Métaphysique des ruines. La peinture de Monsu Désidorio, Mollat, 1995
- Wittkower, Rudolf (1993). Pelican History of Art. ed. Art and Architecture Italy, 1600-1750. 1980. Penguin Books Ltd. pp. pp359-360
- Web Gallery of Art Biography
- 『モンス・デジデリオ画集』 エディシオン・トレヴィル、2009年8月 解説谷川渥、旧版トレヴィル、1995年。ISBN 978-4-309-90844-1