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チアン(英: Thiane)は、硫黄原子を一つ含む六員環飽和複素環式化合物。
下図のように、1,5-ジブロモペンタンと硫化ナトリウムとの反応により、チアンと副産物の臭化ナトリウムが得られる[1]。
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塩基の存在下で、5-ブロモ-1-ペンタンチオールを環化させる方法もある[2]。下図のケースでは、5-ブロモ-1-ペンタンチオールと水素化ナトリウムを反応させ、チアンと臭化ナトリウム、水素が生じる。
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立方晶系の結晶構造を持ち、格子定数は869pm[3]。
脱離基と反応する求核剤となる。有機ハロゲン化合物は銀塩を用いて活性化できる。これをテトラヒドロチオピラン塩という。
- ^ K. Nagasawa, A. Yoneta in: Chem. Pharm. Bull 1985, 33, 5048–5052.
- ^ M. B. Anderson, M. G. Ranasinghe, J. T. Palmer, P. L. Fuchs in: J. Org. Chem. 1988, 53, 3125–3127.
- ^ S. Kondo in: Bull. Chem. Soc. Jpn. 1956, 29, 999.
- ^ E. Ziegler, H. Wittmann, H. Sterk in: Monatsh. Chem. 1987, 118, 115–126.