スポット (通信機器)
スポット(英語:SPOT)は、グローバルスターの通信衛星ネットワークを利用したテキストメッセージと位置情報の送受信を可能とするGPS追跡機器の名称[1]。両極とアフリカ大陸の一部、一部太平洋地域を除いた全地球上での通信をカバーしている[2]。
この機器は、衛星と直接通信を行うため携帯電話の周波数帯(電波)を一切必要とせず、アメリカ、バージニア州にあるグローバルスター社の子会社であるスポット(SPOT LLC)社によって販売が行われている[3]。
位置情報はGoogle マップ上に表示され、スポット社のサブスクリプションを購入することによって、スポットに登録された定型文と位置情報を携帯電話などのSMSや電子メールアドレス、TwitterやFacebookなどのSNSアドレスに対し送信することが可能となるほか、機器にある緊急ボタンを押すことによって緊急通報受理機関である国際緊急対応連携センター(International Emergency Response Coordination Center, IERCC)に対し位置情報を送信することが可能となる[4]。なお、緊急通報を受信したIERCCは各国の緊急機関に対しその旨の報告を行う仕組みとなっている[4]。
販売開始からスポットによって世界各地で7,500件を超える人命救助活動が行われている[5][6]。
機能[編集]
画像左上から
- ヘルプ/SPOT S.O.V.(Save Our Vehicle)
- S.O.S.
- カスタムメッセージ
- 吹き出しマーク。事前に登録したメッセージを位置情報と共に予め設定した送信先に対し送信する。ヘルプやSOSボタンを使用した場合、追加情報としてメッセージを送信することが可能となる[7]。
- 追跡(トラッキング)
- 足跡マーク。内蔵された振動感知センサーを使用し、予め設定された間隔で位置情報を定期的に自動で送信する[7]。
- チェックイン
- レ点(OK)。事前に登録した位置情報付きのテキストメッセージを指定された送信先やSNSアドレスに対し送信する[7]。
機種[編集]
- SPOT X
- 取付られたキーパッドにより自由なテキストメッセージの送受信が可能となるGEN4の上位機種。
- SPOT GEN4
- GEN3の次世代機種。
- SPOT TRACE
脚注[編集]
- ^ “SEARCH AND RESCUE Review: Spot X Satellite Messenger”. Outside (2018年11月11日). 2021年2月4日閲覧。
- ^ “Coverage”. Globalstar. 2021年2月4日閲覧。
- ^ “SPOT Introduces New SPOT X® Device with Enhanced Features and Performance”. Bloomberg (2019年9月9日). 2021年2月4日閲覧。
- ^ a b “GEOS Search and Rescue”. SPOT LLC. 2021年2月4日閲覧。
- ^ “7,504 RESCUES & COUNTING”. SPOT LLC. 2021年2月4日閲覧。
- ^ “「SPOT」グローバルスターのアウトドア用GPS端末が日本初上陸!移動の記録、救命要請も可能”. Cycle Sports (2018年7月25日). 2021年2月4日閲覧。
- ^ a b c d e “SPOT GEN3®”. SPOT LLC. 2021年2月4日閲覧。
関連項目[編集]
- 衛星電話
- 緊急ロケータービーコン
- トランスポンダー
- ガーミン - 同様の商品を取り扱うアメリカの通信機器企業。