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コンテリボウズハゼ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コンテリボウズハゼ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : ハゼ亜目 Gobioidei
: ハゼ科 Gobiidae
亜科 : ボウズハゼ亜科 Sicydiinae
: ナンヨウボウズハゼ属 Stiphodon
: コンテリボウズハゼ S.atropurpureus
学名
Stiphodon atropurpureus
(Herre , 1927)
和名
コンテリボウズハゼ
英名
Blue Neon Goby

コンテリボウズハゼStiphodon atropurpureus)は太平洋暖流の影響を受ける地域の河川に生息する淡水魚ナンヨウボウズハゼ属に属しており、ボウズハゼと呼ばれる魚の1種。

分布

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日本国内では種子島屋久島奄美大島沖縄島石垣島西表島[1][2]和歌山県[2]。国外では、台湾フィリピン[2][1]マレーシア[1]

形態

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全長は5-7センチメートル[2]。オスの体は紺碧に輝き、背鰭臀鰭尾鰭が黒色に染まる。メスの体は淡褐色で、体側に2本の黒色縦帯または赤色縦帯が見られ、尾鰭基底基底の黒色斑は後方で尖る[2]胸鰭に小黒点がない、オスの第1背鰭の先端が尖らず台形、メスの臀鰭に黒色縦線があること[2][1]、メスの尾柄側面の黒色縦帯がジグザグであることなどで、よく似たハヤセボウズハゼと区別可能。上顎には細いヘラ状歯が密に並び、円錐状歯がない。は強くまるみを帯びる[1]

生態

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河川の中流・上流[2]・渓流域に生息する[1]。流れの緩やかなところを好み[2][1]、淵や平瀬の転石上に単独で見られ、中層を泳いで移動する[1]付着藻類や小型の底生動物を食べると思われる[2]

保全状況

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多量取水による河川流量の減少、ダム建設、道路整備による土砂の流入などにより、生息環境が悪化し、個体数が減少している。また、美しい体色や希少性から観賞魚として人気があり、業者やマニアによる乱獲にも注意が必要である。絶滅危惧ⅠA類[2]

絶滅危惧IA類 (CR)環境省レッドリスト

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h 鈴木寿之・渋川浩一・矢野維幾、『決定版 日本のハゼ』、平凡社、2004年、54・55頁
  2. ^ a b c d e f g h i j 細谷和海、『増補改訂 日本の淡水魚』、山と渓谷社、2019年、422頁