クサハツ
クサハツ | |||||||||||||||||||||
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クサハツRussula foetens
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Russula foetens Pers. (1796) | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
クサハツ(臭初) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
stinking russula |
クサハツ(臭初、R.foetens)は、不快な臭いを発する茶色のキノコ。傘の表側には放射線状に溝がある。有毒で、食べると消化器系の中毒を起こす。
分布
[編集]形態
[編集]傘径は6~15cm[1][2]。最初は半球型で[4]、成熟すると中央がやや窪んだ平らな形[5](漏斗状[4])。
傘の表側は淡褐色、黄褐色[1]、茶褐色、黄土色[4]、帯褐黄色[4][2]、汚黄土褐色[2]、汚黄褐色、褐色で、周辺はやや淡い色である[5]。周辺部は明瞭で長い溝があり、隆起部は粒状の突起が並び、放射状に広がる[5][4][2]。表面は湿ると粘性[5][4][2][1]で、傘のへりから多少はがすことができる[5]。
傘の裏側のひだは、乳白色から[4]、淡黄褐色、汚黄色[5]、淡黄土色[1]になる。離生し[4][1]、やや疎~やや密[4]。褐色のしみがある[4][2]。若いうちはひだから透明の水滴を分泌する[4][2][1]。胞子紋はクリーム色で[1]、胞子は6~8×5~7μmで、表面にあらいいぼ状突起があり[2]、背鰭状の装飾といわれる[5]。
柄は6~12cm[3][1]。柄は若いうちは中身がつまっているが、生長すると中空になる[1][4][2]。表面は平滑で、白色~淡黄褐色[4]。触れると黄土色と淡汚褐色のシミと汚れができる[4][5]。浅い縦のしわがあり、節状に浅くくびれることがある[5]。つばやつぼはなし[1]。
肉はややかたく白色の淡い色で[4][5]、味は辛く[5][4][2][1]、つぶすと生臭いにおい[1]、古い油のような不快臭がする[4]。
生態
[編集]夏~秋で、広葉樹林や針葉樹林[1][3]に発生し、主にブナ科の樹下に発生する[4]。菌根菌[1][3]。
名称
[編集]臭い匂いが標準和名の由来[3]。岩手県ではヘクソキノコと呼ばれている[3]。
毒
[編集]毒成分は不明だが、強い悪心、嘔吐、腹痛、下痢などの、胃腸系の中毒を起こす[3]。
ギャラリー
[編集]-
M. C. Cooke (1881)
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Jan Kops (1885)
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L. Dufour (1891)
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P. Dumée (1912)
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E. Dörstling (1913)
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G. Bresadola (1929)
類似種
[編集]オキナクサハツはクサハツによく似ており、同様に有毒[3][5][2][1]。成熟すると傘の周辺部で大きく放射状に裂けたり亀裂を生じることや[5]、傘径が5~10cmと小型なこと[1][2][3]、東アジアとニューギニア島にのみ分布すること[1][2]が、クサハツと異なるところだが、それ以外クサハツと異なった特徴がない。
クサハツモドキはクサハツに比べ淡い色をしていることや[4]、臭いがアーモンドのようであること[3][4]、傘径が3~9cmと小さいこと[3]、毒をもたない[3][1][2](有毒の疑いはある[4])ことなどが、クサハツと違った特徴だが、2種の子実体はとてもよく似ている。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 小宮山勝司、ヤマケイポケットガイド⑮『きのこ』、山と渓谷社、2000年、181・182頁
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄、山渓カラー名鑑『増補改訂新版 日本のきのこ』、山と渓谷社、2011年、361~363頁
- ^ a b c d e f g h i j k l 保坂健太郎、小学館の図鑑NEO『[改訂版]きのこ』、小学館、2017年、97頁
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 柳沢まきよし、ポケット図鑑『新版 日本のキノコ275』、文一総合出版、2022年、229・230頁
- ^ a b c d e f g h i j k l m 長沢栄史、増補改訂フィールドベスト図鑑13『日本の毒きのこ』、学研、2009年、190・191頁