エストレジャス大賞
エストレジャス大賞(エストレジャスたいしょう、スペイン語: Carreras de las Estrellas、英語: Gran Premio Estrellas)とは、毎年6月第4週にアルゼンチンのパレルモ競馬場もしくはサンイシドロ競馬場、ラ・プンタ競馬場で開催される7つの重賞競走の開催日、および総称である。
沿革[編集]
アルゼンチン競馬の不景気への対抗を目的として、1991年にアルゼンチンジョッキークラブによってブリーダーズカップを参考にして創設された。[1]
概要[編集]
偶数年にパレルモ競馬場のダートコース、奇数年にサンイシドロ競馬場の芝コースで全競走が施行される。ただし、アルゼンチン産馬限定競走であるエストレジャス大賞アルゼンチンプロヴィンスはラ・プンタ競馬場のダートコースで施行される。
ブリーダーズカップと同じく、対象競走の賞金は幼駒生産時に発生する生産者及び馬主の資金の負担から充てられており[注 1]、資金を出していない幼駒は当競走に出走することが出来ない。[2]
また、指定された競走を優勝することで、エストレジャス大賞の対象競走に出走した際に追加賞金を得ることが出来る「ボーナス・エストレジャス・プラス」と呼ばれる制度がある[3]。
歴史[編集]
- 1991年 - エストレジャス大賞創設。
- 1992年 - エストレジャス大賞クラシック、エストレジャス大賞スプリント、エストレジャス大賞アルゼンチンプロヴィンスが新設。
- 1993年 - エストレジャス大賞ディスタフが新設。
- 1995年 - この年から開催地がパレルモ競馬場に変更。
- 1999年 - この年から開催地が偶数年をパレルモ競馬場、奇数年をサンイシドロ競馬場に変更。
- 2008年 - エストレジャス大賞マイルが新設。
- 2000年 - ボーナス・エストレジャス・プラスが導入される。
- 2012年 - この年からエストレジャス大賞アルゼンチンプロヴィンスの開催地がラ・プンタ競馬場に固定。
- 2018年 - この年から開催地がパレルモ競馬場に固定。
- 2020年 - 新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響により、エストレジャス大賞アルゼンチンプロヴィンスのみ開催中止。[4]
- 2021年 - 新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響により、この年のみエストレジャス大賞アルゼンチンプロヴィンスの開催地がリオ・クアルト競馬場に変更。[5]
- 2023年 - この年はサンイシドロ競馬場で開催。[6]
実施される競走一覧[編集]
競走名 | 競走格 | 出走条件 | 施行コース | 総賞金額 |
---|---|---|---|---|
エストレジャス大賞アルゼンチンプロヴィンス | LR | アルゼンチン産馬サラブレッド2歳 | 1000m | 203万アルゼンチンペソ |
エストレジャス大賞ジュニアスプリント | G3 | サラブレッド2歳 | 1000m | 640万アルゼンチンペソ |
エストレジャス大賞ジュヴェナイルフィリーズ | G1 | サラブレッド2歳牝馬 | 1600m | 1600万アルゼンチンペソ |
エストレジャス大賞ジュヴェナイル | G1 | サラブレッド2歳牡馬 | 1600m | 1600万アルゼンチンペソ |
エストレジャス大賞スプリント | G1 | サラブレッド3歳以上 | 1000m | 960万アルゼンチンペソ |
エストレジャス大賞マイル | G1 | サラブレッド3歳以上 | 1600m | 1280万アルゼンチンペソ |
エストレジャス大賞ディスタフ | G1 | サラブレッド3歳以上牝馬 | 2000m | 2050万アルゼンチンペソ |
エストレジャス大賞クラシック | G1 | サラブレッド3歳以上 | 2000m | 1920万アルゼンチンペソ |
各年の開催地[編集]
年度 | 開催地 | 亜プロヴィンス開催地 |
---|---|---|
1991年 | サンイシドロ | |
1992年 | サンイシドロ | |
1993年 | ||
1994年 | ||
1995年 | パレルモ | |
1996年 | ||
1997年 | ||
1998年 | ||
1999年 | サンイシドロ | |
2000年 | パレルモ | |
2001年 | サンイシドロ | |
2002年 | パレルモ | |
2003年 | サンイシドロ | |
2004年 | パレルモ | |
2005年 | サンイシドロ | |
2006年 | パレルモ | |
2007年 | サンイシドロ | |
2008年 | パレルモ | |
2009年 | サンイシドロ | |
2010年 | パレルモ | |
2011年 | サンイシドロ | |
2012年 | パレルモ | ラ・プンタ |
2013年 | サンイシドロ | |
2014年 | パレルモ | |
2015年 | サンイシドロ | |
2016年 | パレルモ | |
2017年 | サンイシドロ | |
2018年 | パレルモ | |
2019年 | ||
2020年 | ||
2021年 | リオ・クアルト | |
2022年 | ラ・プンタ | |
2023年 | サンイシドロ |
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ ただし、ブリーダーズカップとは異なり種牡馬ごとではなく幼駒ごとに資金を負担しなければならない。
出典[編集]
- ^ “Carrera de las Estrellas | HISTORIA”. carrerasdelasestrellas.com. 2023年11月10日閲覧。
- ^ “Carrera de las Estrellas | SINTESIS DEL REGLAMENTO DE INSCRIPCIÓN Y NOMINACIÓN”. carrerasdelasestrellas.com. 2023年10月28日閲覧。
- ^ “Carrera de las Estrellas | ESTRELLAS PLUS”. carrerasdelasestrellas.com. 2023年10月28日閲覧。
- ^ “Estrellas: un programa completo para 2020” (スペイン語). turfdiario (2019年11月28日). 2023年11月10日閲覧。
- ^ “El Clasico Estrellas Provincias Argentinas desembarca en Rio Cuatro” (スペイン語). turfdiario (2021年4月18日). 2023年11月10日閲覧。
- ^ “Las Estrellas duplican sus bolsas en 2023 y se dyplican en 2 fechas” (スペイン語). turfdiario (2022年12月29日). 2023年11月10日閲覧。
関連項目[編集]
- ドバイワールドカップミーティング - アラブ首長国連邦において、ドバイワールドカップなど5つのG1競走を実施。時期は3月の最終土曜日。
- ロイヤルアスコット開催 - イギリスにおいて、ゴールドカップなど8つのG1競走を5日間で実施。時期は6月中旬。
- 凱旋門賞ウィークエンド - フランスにおいて、凱旋門賞など8つのG1競走を2日間で実施。時期は10月の第1日曜日、その前日の土曜日。
- ブリーダーズカップ・ワールド・サラブレッド・チャンピオンシップ - アメリカにおいて、BCクラシックを含む14つのG1競走を2日間で実施。時期は10月下旬から11月上旬の間。
- ジャパンブリーディングファームズカップ(JBC) - 日本において、JBCクラシックを含む3つのG1競走を1日で実施。時期は主に11月3日、またはその付近。
- 香港国際競走 - 香港において、香港カップを含む4つのG1競走を1日で実施。時期は12月第2日曜日。