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イサキ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
イサキ科
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
: イサキ科 Haemulidae
学名
Haemulidae
T. N. Gill, 1885
シノニム
Pomadasyidae
英名
Grunt
下位分類
本文参照

イサキ科Haemulidae)は、スズキ目スズキ亜目に所属する魚類の分類群の一つ。17属で構成され、イサキコショウダイなど沿岸付近に生息する汽水魚海水魚を中心に145種が含まれる。

概要

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145種を含むイサキ科は、79科を擁するスズキ亜目の中で5番目に大きいである。太平洋インド洋大西洋など世界中の海に分布し、主に沿岸域の岩礁やサンゴ礁で暮らしている。汽水域で生活する仲間も多いが、淡水に進出するものはまれである。体長は最大で60cmほどになり、食用魚として重要な種類が多く含まれる。

日本沿岸には主にイサキ属・コショウダイ属・コロダイ属の仲間が分布する。そのほとんどが食用に利用され、特にイサキチョウチョウコショウダイコロダイなどは水産重要種として扱われ、各地で漁獲対象にされる[1]

ヒゲダイ属(ヒゲダイヒゲソリダイなど)の仲間は従来イサキ科に含められることが多かったが、形態上の相違点が多いこと、沿岸だけでなく大陸棚など深所にまで分布することから、独立のヒゲダイ科として扱うことが提唱されている[2]

形態

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イサキ科魚類は左右に平たく側扁した体型をもつものが多い。いわゆるコショウダイ亜科(後述)の仲間は、厚い肉質の唇と鮮やかな体色が特徴となっている。体表は全面が微小な櫛鱗で覆われる。口は小さく、顎のは絨毛状で細かい。また、鋤骨の歯はないことが多い。背鰭は1つで、9-14本の棘条と11-26本の軟条で構成される。臀鰭の棘条は3本、軟条は6-18本。尾鰭は二又に分かれるものから、丸みを帯びるものまでさまざま。鰓条骨は7本(ヒゲダイ類は6本)、椎骨は26あるいは27個。

分類

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チョウチョウコショウダイ Plectorhinchus chaetodonoides (コショウダイ属)。沖縄でミーバイクレーと呼ばれる重要な食用種[1]
ムスジコショウダイ Plectorhinchus orientalis (コショウダイ属)。6本の縦縞が名前の由来
タイセイヨウイサキ属の一種Haemulon album
ヒゲダイ属Haemulon album

イサキ科は17属145種で構成される[2]。いくつかの亜科に細分されることもあり、1980年代にはミゾイサキ亜科・コショウダイ亜科の2亜科を[2]、またこれに加えてヒゲダイ亜科を置くこともあった[1]。ミゾイサキ亜科の魚類は主に新世界に分布し、13-16本の背鰭軟条をもつのに対し、コショウダイ亜科はインド太平洋と大西洋東部が主な分布域で、背鰭の軟条数は17-26本である。日本沿岸に分布するグループの多く(イサキ属・コロダイ属・コショウダイ属など)はコショウダイ亜科に含まれる。

大西洋東部の熱帯域に分布する Parakuhlia macrophthalmus をイサキ科に所属させる見解もあるが、通常はユゴイ科に置かれることが多い。また、従来イサキ科に含められていたヒゲダイ属 Hapalogenys を、独立のヒゲダイ科Hapalogeniidae または Haplogeniidae)として分割することが提唱されている。

出典・脚注

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  1. ^ a b c 『日本の海水魚』 pp.346-353
  2. ^ a b c 『Fishes of the World Fourth Edition』 pp.368-369

参考文献

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外部リンク

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