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うけ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

うけ とは日本語の単語で、様々な意味を持つ。

受け

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  1. ある行動に対して受動的な立場を取ったときの行動。相手からの何らかの働きかけを受け止めること。
  2. 人手を介さず物を受領するための入れ物。郵便受けなど。
  3. 第三者からの評価。「うける」などと使う。
  4. 引き取る、保証人になること。
  5. 古語で、食物の意。ウカの転用とされる。

人間関係における受け

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他者から好意的な評価を得ることを、受けるという。よい天気のことを単に「天気だ」というように、略されているという捉え方もできる。この語の使用には、「大局的でない」というニュアンスを読み取ることもできる。

本質ではなく表面を取り繕って人気取りをしている、という批判的文脈で用いられることもある表現。
  • 「仲間に受ける」
ある場の空気の中で、仲間内の雰囲気を盛り上げ、得た歓心。宴席などにおいて、ネタによって受けを取る、という流れを意図して起こすことも多い。否定的ニュアンスではないが、その評価の有効時間は比較的限定されており、またそれは一般社会における評価とは連動していない。

格闘における受け

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徒手・武器を問わず戦闘技法における受けとは、対戦相手の攻撃を腕やその他の手段によって打ち止め、頭部・胴部など重要器官を含む部位にあたり損傷がおよばないように防御する方法を指す。ある方向の攻撃に対してこの方法で受ける、といった形は、人間の手足の数が決まっている以上一定のものであり、それが確実に行えるように反復練習が行われる。

  • 素手の格闘技では腕で受ける。この瞬間、手は拳を握りしめるか、もしくは逆にしっかりと開くことによって筋肉の緊張状態をつくる。そうすることによって、直接的に防御に用いられる腕などの部位を固くして、その部位自体が損傷を被ることを防止する。
  • ボクシングにおいては、拳を保護するためのボクシンググローブ自体のサイズを利用し、小さな盾のように扱って対戦相手の攻撃を受ける技術が発達している。
  • 刀剣による攻撃は、基本的に素手やそれに類する手段で受けることはできない。また、刀剣によって受ける場合にも、迂闊に受けていては刀身が損壊してしまう。
  • プロレスにおいては、相手の攻撃を受けること。または、相手の攻撃に対する耐久力という意味で用いる。
  • 転じて、将棋における守備(防御)の意にも用いる。反対語は「攻め」であり、将棋用語としては「守り」よりも「受け」の方が好んで用いられる。取った駒を再利用できる将棋においては、攻めると相手に駒を渡すことになるため、攻めれば攻めるほど相手の戦力は増大していく。そのため一度攻めに失敗すると簡単に反撃されてしまう。したがって、攻められている側は相手の攻めが途切れるまでじっと耐え忍び、反撃による逆転勝ちを狙う。それが「受け」の技術である。

形稽古・演武における受け

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日本においてを用いて形稽古演武を行う古武道などにおいては、上記の格闘の「受け」以外にもこの語が用いられる。

特に柔術においては「捕り(取り)」と「受け」がセットで、平易に説明すれば技を掛ける主体が捕りであり、客体が受けである。投げられて受け身をとるから受け、というのではなく、投げ技のない場合にもこの語は用いられる。役割を固定することにより、技のかたちと動作を確実に覚えるための修練方法であり、また同時にその思想性も受けと捕りの動きの中に込められている武道も見られる。剣術剣道においては、打太刀がおおむねこれに当たる。

請け

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保証すること。身元保証人のことを請け人というように、人などを責任をもってひきうけることを、請の字をもってウケという。「芸者の身請け」などもこの中に分類される。

関連項目

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有卦

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陰陽道において、人生に良いことが続く7年間。「ウケに入る」という古い言い回しは、「受け」、「請け」とは違う。これは有卦と書き、陰陽道において人生に吉事が続く7年間を言い、逆に凶事が続く5年間を無卦(むけ)と言う。

有卦に入ると、近隣や縁者を招いて有卦振る舞いと呼ばれる宴会を催す風習があった。また、有卦船と呼ばれる縁起物は、宝船になぞらえて、頭文字に「ふ」(福に通ずる)のつく菓子を7種類載せたものであり、有卦絵はやはり「ふ」のつくもの(富士山など)を描いた縁起物である。

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」(うけ)は、水中に沈めて水底動物を捕らえるための漁具の一種。木材などを使って、魚などが入りやすく、出にくい構造に作った。大きさや形状は捉える対象に合わせて多岐にわたる。地方名に、「もんどり」、「せーど」、「ふせご」などがあり、また、捉える対象を示した、「うなぎかご」、「うつぼ取り」などの名前も使われている。アイヌ語では「ラオマプ」と呼ぶ。