Wikipedia:良質な記事/良質な記事の選考/ピンクスライム 20180512

ピンクスライム - ノート[編集]

選考終了日時:2018年5月25日 (金) 16:32 (UTC)2018年6月8日 (金) 16:32 (UTC)

  • (自動推薦)2018年4月度の月間新記事賞受賞記事。--totti会話2018年5月11日 (金) 16:32 (UTC)[返信]
  • コメント アメリカではおそらく大騒ぎだったと思われますが、日本ではほとんど知られていない話題についての興味深い記事で、記述も比較的整理されてわかり易く書かれていると思います。ただ、以下に述べるように「ピンクスライム」と呼ばれる加工食材と「LFTB」と呼ばれる加工食材の関係、およびそれらとアンモニアによる殺菌処理の有無がどうにもはっきりしません。特にアンモニア処理に関しては本記事の重要なポイントと考えられるので、この辺の定義や言葉の使い方については明瞭にして欲しいと思います。
冒頭部で
「ピンクスライム」(英: pink slime)とは...(中略)...脂肪を除去し[1]、得られたペーストをアンモニアガスで殺菌したものである。...(略)... 「ピンクスライム」は批判的なメディアが広めた呼称であり、米国の食肉産業ではLFTB(lean finely textured beef[† 1])[4]ないしBLBT(boneless lean beef trimmings[† 2])[5]と呼ばれる。
とありますが、この定義を見ると、「ピンクスライム」= LFTB であり、LFTBとはアンモニアで殺菌したもの、と解釈できます。ところが、§1「製造方法と成分」を見ると
屑肉を温めて脂肪を遠心分離機で除去した後、−9°Cにまで瞬間冷凍することでLFTBは作られる
とあり、「アンモニアで殺菌」とは書かれていません。また、§2「当初の利用状況」を見ると、1990年に食品安全検査局がLFTBの技術に使用許可を与えた後に、1994年になってからアンモニアによる消毒法を開発した、と読めます。結局のところ、LFTBと称される加工食品の定義に「アンモニアで殺菌すること」は含まれるのでしょうか。また、先進的食肉回収システムの方を見ても、
骨に付着した肉を機械的な方法(掻き取り、削ぎ取り、押し出しなど)によって回収する。これは機械によって骨を割ったり削ったりすることなく行われる。こうして回収された肉は、LFTB(lean finely textured beef)などと呼ばれ...
これはAMR製品とLFTB (一般にはピンクスライムと呼ばれる) が混同されていることによる、LFTBでは実際にアンモニア処理が行われており[4]、このために他のAMR製品よりもさらに厳しい規制が課せられている。例えば、アンモニアを食品添加物として認めていないカナダではLFTBの生産および流通は禁じられており...
などとあり、LFIBが単に骨から削り取った屑肉なのか、それをアンモニア処理したものなのかよくわかりません。批判的な呼び方である「ピンクスライム」は、アンモニアの使用が批判される主因でしょうから、こっちの言葉にはアンモニア処理は当然の前提として含意されていると思われますが、「LFIB」についてはどうなのでしょうか。--Loasa会話2018年5月12日 (土) 12:22 (UTC)[返信]
返信 丁寧な査読をありがとうございます。確かに用語に曖昧なところがあったので、記事を少し整理しようと思います。
「ピンクスライム」は特にLFTBに対する蔑称として使われ始めたもので、本項はそれらを同義として扱っています。ただ、この言葉はLFTB以外にも低質な挽肉を指して無差別に使われることがあり、日本でも「マクドナルド製品はピンクスライムからできている」のような風説が一部で盛んです。そのような都市伝説に近いものも含めて本項を構成する立場もあるでしょう。
関連文献に挙げられていた[1]によれば、BPI社がLFTBを生産し始めたのは1991年、アンモニアによる「pH向上システム」は後から別に導入され、2001年に認可されたものです。つまり初期のLFTBにはアンモニアは使用されていませんでしたが、殺菌法が開発されて以降はLFTB=アンモニア処理製品と考えていいと思います。最近の出典ではLFTBの説明には必ずアンモニアが言及されているので。おそらく、LFTBでは脂肪を融解する加熱処理が保存性を悪くしているため殺菌が必要なのでしょう。推測ですが、単に機械的に回収しただけのAMR肉では必ずしもアンモニアは使用されていないのではないかと思います。
ただ、「1990年に食品安全検査局がLFTBの技術に使用許可を与えた」という記述は裏が取れませんでした。この記述が初めて加えられたとき([2])についていたNYTimesの出典[3]は、現在その部分についているFoxNewsの出典[4]と異なっており、そのいずれにも「1990年の認可」とは書かれていません。1991年から生産が開始されたなら1990年に認可されたのは十分考えられることですが、出典に合わせて書き変える必要はあると思います。--Deer hunter会話2018年5月14日 (月) 12:02 (UTC)[返信]
返信 記述の整理、出典の整理と追加を行いました(Special:Permalink/68571196)。
LFTB has been used since the early 1980s although the exact product sold by Beef Products Incorporated (BPI), and which was at the center of media and consumer publicity in March 2012, has only existed since 2001[5].
と明記している資料があったので、「ピンクスライム=アンモニア処理LFTB」は2001年に完成したと判断しました。それ以前のLFTBには異なる呼び名もあったようなので、本項の題材である「ピンクスライム」とは異なる発展途上の製品というような扱いにしました。「1990年の認可」には結局別の出典が見つかりましたが、段階的に開発された複数の関連技術の一つだろうと思います。--Deer hunter会話2018年5月15日 (火) 12:25 (UTC)[返信]
  • 賛成 あまり細部について検証をできるだけの知識はありませんが、記事主題についてわかりやすくまとまっており、出典も充実していて良質な記事であると思います。ただ、大きな問題であるとは思いませんが細かいことで構成上気になることが2点あります。一つは「§マクドナルド社のチキンナゲットに関する噂」の節ですが、感想としてはこの節の必要性がよくわかりませんでした。これが一般社会の認識の代表例であるように見えるものの、マクドナルドが登場するのはこの節だけなのでそれが適切なのかわからずちょっと気になります。もう一つは「§現在の使用状況」です。内容的には2012年~2014年にかけての情報が記載されていますが、社会問題という見地から見た時に、4年~6年前を「現在」というのは個人的な感覚ではちょっと違和感があります。--TEN会話2018年5月24日 (木) 13:36 (UTC)[返信]
返信 レビューして下さってありがとうございます。
「マクドナルド社のチキンナゲットに関する噂」は翻訳元にはなく、私が付け加えたものです。浮いて見えるのはそのせいでしょう。この記事はLFTBに関するものですが、LFTBは牛肉以外には添加されないはずなので、チキンナゲットの話題は他と毛色が違います。やはり(噂の真偽はともかくとして)もう少し慎重な扱いが必要だと思い、取りあえずコメントアウトしました。日本でLFTBと言っても通じませんが、ネットで出回った「チキンナゲットの原料」画像なら多少知られていると思いますので、できれば記事中で言及したいのですが。
「§現在の使用状況」の見出しについては、今後情報を逐一アップデートするつもりもありませんので、「§その後の使用状況」としておきました。--Deer hunter会話2018年5月27日 (日) 12:29 (UTC)[返信]
返信 更新ありがとうございます。マクドナルドの件については「§その後の使用状況」に入れるか、いっそ独立した節として派生した問題などとしてまとめてしまえば不自然ではないかもしれません。なお、若干唐突な感があったので上のコメントの通り書きましたが、とりたてて大きな問題だとは思わないので元の状態でも良いかと思います。--TEN会話2018年5月28日 (月) 15:30 (UTC)[返信]
  • 賛成 ありがとうございます。 定義についてはわかりやすくなりました。とりあえずピンクスライムとLFTBの関係やアンモニア処理についてははっきりしたので賛成票とします。実を言うと前回は定義のところで引っかかってしまったので、報道の方はあまりじっくり読めなかったのですが、改めて読むと今度は報道のほうが気になりました。
結局のところ「ピンクスライム」を問題として取り上げたマスコミは、「ピンクスライム」の何を問題としていたのでしょうか。現在の記事における解説を読む限り、報道機関は「ピンクスライム」の具体的な問題点を指摘したというよりも、単に「ピンクスライム」に対する嫌悪感からヒステリックに反応していたようにしか思えないのですが。
アンモニアの使用に対する(つまりアンモニアの毒性)に対する不安なのか、逆に微量のアンモニアでは殺菌不十分と考えた腐敗や食中毒への不安なのか、あるいは、明らかな「加工品」が2割近くも含まれているものが「生肉」として販売されていることへの反感なのか、それとも私が考えたように単に「ピンクスライム」そのものに対する嫌悪感だったのか、おそらく複合的な理由だと思いますが、このあたりの事情(というかマスコミや大衆の反応に付いての)社会科学的な分析研究があれば良いかと思います。そういう分析は下手すると独自研究になりかねませんが、すでに6年も前のことであり、現在では「ピンクスライム」を巡る報道・訴訟騒ぎを総括・分析・検証した資料もあるのではないかと思います。--Loasa会話2018年5月25日 (金) 14:57 (UTC)[返信]
返信 ありがとうございます。
報道機関は「ピンクスライム」の具体的な問題点を指摘したというよりも、単に「ピンクスライム」に対する嫌悪感からヒステリックに反応していたようにしか思えない
私の感じ方もその通りです(実のところ私も専門的な知識はないのですが)。批判の論点は様々あっても、全体としては「ピンクスライム」というネーミングが良すぎただけだろうと。専門家による座談会記事では[6]、消費者によるフードシステムの監視が必要なことは認めつつ、「メディアの視点が生理的拒否感に終始していて議論が深まらない」というような不満が述べられています。実際、批判に火をつけたジェイミー・オリヴァーのテレビ番組(YouTubeで見られます)は、データに基づくものというより、いかにも扇情的なパフォーマンスです(それに続くABCニュースの報道は見ていないのですが)。
社会科学的な分析研究があれば良いかと思います」という点についても全く同感で、学術的な文献もあるようなのですが、社会科学は畑違いですのでちょっと手に余ります。今回調べたことを1、2点追記するくらいにとどめておきます。--Deer hunter会話2018年5月27日 (日) 12:29 (UTC)[返信]
  • コメント選考終了時点で賛成票のみ2票のため、選考期間が2週間自動延長となります。--Loasa会話2018年5月26日 (土) 07:03 (UTC)[返信]
  • 賛成 ピンクスライムというものが科学的にどうなのか、という点よりも、感情的な面が表に出ていて、そうした分野が記事の中心になっていますね。これはほとんど致し方ないことなのだと思います。今後さらに研究が進んでピンクスライムの栄養的・衛生的評価が明らかになってきた場合には、より加筆する必要があるかもしれませんが、現状では良い記事になっているものと思います。--Tam0031会話2018年6月3日 (日) 09:36 (UTC)[返信]

賛成票のみ3票の状態で48時間以上経過したので、早期終了・通過となります。--Loasa会話2018年6月6日 (水) 12:26 (UTC)[返信]