Wikipedia:良質な記事/良質な記事の選考/タンタル 20181111

タンタル - ノート[編集]

選考終了日時:2018年11月25日 (日) 00:04 (UTC)

  • 賛成 元素の記事として必要な内容が十分に記述されていると思います。データなどの数値には確かに要出典の部分が多いですが、こういったデータは、例えば理科年表等の資料を見ればたいていは容易にわかるものですから、現時点では出典なしでも良質な記事とするに差し支えないと考えます(もちろんずっと出典なしのままで良いなどと思いません)
§1 歴史
ちょっとあっさりしすぎているような気がします。特に、以下にコメントするように発見時の状況についてもう少し詳細が欲しいです。また、新元素として認識された以降の各種性質の研究についてもう少し詳細が欲しいところです。
  • 「1802年にスウェーデンにおいてアンデシュ・エーケベリによって発見された」
前史も含めて発見時の状況についてもう少し詳しい内容が欲しいところです。例えばそれ以前から知られていた化合物の構成元素を突き止める目的で分析して発見したのか(つまり最初から新元素の存在を確信して分析したのか)、新しい鉱物を分析していて見つけた物質を未発見の新元素と認識したのか、といった、発見のきっかけについて知りたいです。
  • 「タンタルとニオブが違うものであることは、...(中略)...が1864年にはっきりと示し」
ということは、アンデシュ・エーケベリは、自分が発見した新元素が二オブとははっきり異なる元素であるとは認識していなかったということでしょうか。
  • 「1866年に2種類の元素のみが含まれていることを証明した。」
何の物質(あるいは鉱物)について"2種類の元素のみが含まれていることを証明"したのでしょうか。
§4 存在
  • 「タンタルは、地球の地殻に重量比で1 ppm から2 ppm 程度含まれていると推計されている。」
宇宙全体における重量比 0.08 ppb に比べると不自然な程に多いと思われますが、この事実について何らかの説明はされているのでしょうか。
§5.1 精錬
化学反応式も含めて出典不足の段落が目立ちます。
§7.1 電気・電子機器
  • 「小容量でも大きな静電容量を実現できる。」
前者の「容量」は体積の意味でしょうが、これは明らかにヘンな書き方ですね。「(アルミニウム電解コンデンサなどに比べて)小型でも大きな静電容量を実現できる。」とでもした方がよいでしょう。
  • 「また、表面弾性波フィルター(SAWフィルター)の材料としても用いられる。...(中略)...このための圧電単結晶としてタンタル酸リチウム (LiTaO3) またはニオブ酸リチウム (LiNbO3) が用いられている」
ちょっとSAWフィルターの解説が詳細すぎるように思います。その前のタンタル電解コンデンサも、「タンタルの応用についての解説」という本来の目的からすると詳細すぎるように感じられますが、現時点では「タンタル電解コンデンサ」の日本語記事がないのでやむを得ないという部分もあります。しかしSAWフィルターは記事があるのですから、原理などはリンク先におまかせでも良いのではないかと思います(まあ、SAWフィルターの記事よりもこっちの方がSAWフィルターの解説として上手に書けているとは思いますが)。さらに言えば、タンタル電解コンデンサはタンタルの物性が直接的に効いている、つまりタンタルだからこそ有利、と言えるのに対し、SAWフィルターの場合はタンタル化合物を使うことの利点が不明です。「タンタル」の記事でSAWフィルターへの応用について解説するならば、圧電単結晶としてタンタル化合物を使うことにどんな利点があるのか、という点の解説が欲しいところです。
§7.2 合金
第二段落以後の、化学反応の配管や真空管・真空炉等への使用に関する記述における「タンタル」というのは「タンタル合金」または「タンタルで表面処理した部品」の意味でしょうか。本節のタイトルは「合金」となっているので当然そうだとは思いますが(全部を純粋な金属タンタルで作ったら非常に高価なものになってしまいそうです)、そうであればどのような合金を使用しているのか、またはどのような処理をしているか、という解説も欲しいところです。
  • 「タンタルはほとんどの酸に対して不活性であるが、フッ化水素酸、熱硫酸、熱アルカリ水溶液などはタンタルを腐食する。この性質のため、化学反応を行う容器や腐食性流体の配管などに有用な金属である。」
おそらく、「ほとんどの酸に対して不活性である(ので)化学反応を行う容器や腐食性流体の配管などに有用」ということを言いたかったのでしょうが、文の中間に、例外的にタンタルを腐食する酸やアルカリのことが書かれているため、ちょっと内容に矛盾があるように感じられます。たとえば「タンタルはほとんどの酸に対して不活性であるため、化学反応を行う容器や腐食性流体の配管などに有用な金属である。ただし、フッ化水素酸、熱硫酸、熱アルカリ水溶液などはタンタルを腐食するので、これらの物質を扱うプロセスには使えない[要出典]」などするのがよいと思います。
  • 「タンタルは無線送信機の極超短波真空管の製造に広く用いられている。...(中略)...真空管内に必要な高い真空度を維持することができる」
この部分は本節よりもむしろ前節の「電気・電子機器」の方に書くべき内容と思います。
§7.3 その他
  • 「タンタルは剛性が高いため、応力遮蔽を避けるために、多孔質発泡体や低い剛性の骨格の形態で人工股関節置換術に用いられる」
「応力遮蔽」自体に日本語版の解説がなくよくわからないということもありますが、「ため」が続いているので文意がやや不明になっています。「タンタルの剛性が高いため(単純な鋼材の形で使用すると)応力遮蔽が発生する。そこで、応力遮蔽を避けるために、多孔質発泡体や低い剛性の骨格の形態で用いられる」という意味なのか「タンタルは剛性が高いため、(タンタル以外の物を原因とする、股関節への)応力遮蔽を避ける目的で、人工股関節置換術に用いられる。」なのか。英語版の「応力遮蔽」の解説を読むと前者であろうと思われますが、もう少し曖昧さのない文にした方が良いと思います。
--Loasa会話2018年11月15日 (木) 10:39 (UTC)[返信]
三日月さん、Loasaさんコメントありがとうございます。
  • テンプレート内の諸パラメータについては、私が改稿する前にあったものをそのままにしてあったので、深く考えていませんでした。元素の記事で秀逸な記事に選ばれているベリリウムあたりを見ても、このテンプレート内の値には出典が一切示されていません。英語版を見ると、元素の沸点とか電気抵抗とか、様々な測定値について、測定値ごとに各元素の値を一覧にしたデータページが用意されていて、そちらで出典が記載されており、各元素のテンプレートからは、出典はそちらを見よ、という扱いのようです。もしやるのであれば、日本語版でもこういう整備が必要かもしれません。
  • 「歴史」節については、英語版からの翻訳そのままであり、タンタル発見時の経緯など詳細は今のところ手が付きません。
  • 「存在」節の宇宙と地球の存在度の違いですが、タンタル固有の出典を示すことが難しいので書くことが難しいです。一般論として、地球型惑星では重力が小さいので、水素やヘリウムなどの軽い原子・分子は惑星形成の初期段階で宇宙に飛んでしまうものが多くなり、宇宙全体の元素存在度だと大半を占める水素とヘリウムは、地球では小さくなります。したがってそれ以外の元素の構成度が相対的に高くなります。
  • 「精錬」の節、ほとんどは英語版の翻訳由来で、多少の調節をしたのですが、出典の文献でウェブで見られる範囲を参照する限り、おそらくかなり広範囲を1か所の脚注で出典としているつもりなのだと思います。例えば現状で47番の脚注で参照している論文は"Solvent extraction technology for the separation and purification of niobium and tantalum: A review"という論文で、ニオブとタンタルの分離抽出処理を概説しているようです。
  • 「用途」の節については、指摘された記法については可能な限り直しました。SAWフィルターは確かに詳細に過ぎるかもしれないのですが、あまり簡潔に書くとさっぱりしすぎて面白くないかなというところもあって、このくらいにしてみました。配管などのタンタルについては、合金というよりタンタルコーティングまたは本当に無垢のタンタル配管があるようです。「合金」という節だと名が体を表さないので、「合金および耐食金属」という節に変えてみました。
全体に翻訳依存なので、直接出典を参照していないこともあり、なかなか疑問点に答えるのも難しいです。すみません。--Tam0031会話2018年11月16日 (金) 14:10 (UTC)[返信]

賛成のみ3票以上の状態が48時間継続のため、早期終了・通過となります。--Tam0031会話2018年11月20日 (火) 14:41 (UTC)[返信]