Wikipedia:井戸端/subj/「ヒット」の解釈

「ヒット」について[編集]

こんにちは。「売れる」という意味でのヒットヒット曲についてお尋ねしたいことがあります。

  • Wikipedia内では、「ヒット」という言葉が、主に映画や歌手関連の記事で多く見受けられます。
  • ヒットヒット曲にある通り、もともと「ヒットする」とは「ある程度多く売れる」という意味です。そして、現在Wikipedia内では「ヒット」という単語にそれ以外の基準を設けていないようです。
  • そのため「ヒット」という単語は、正確性・客観性を持っていません。どの記事でも「ヒット」の解釈が非常に曖昧なものとなっています。
  • もちろん、全米チャート1位の曲などであれば、文句なしに誰もがヒットしたと認めると思います。しかし他方、微妙な位置づけの「ヒット曲」などは、例えば閲覧者がヒットという言葉に重きを置いていれば、その記述がWP:APTに抵触する可能性があります。
  • お尋ねしたいことは以下の5点です。
  1. 「ヒット」の解釈・定義は、「ある程度多く売れる」で合っていますか? もっとよい解釈や定義はありますか?
  2. 「ヒット」の基準を設けずにWikipedia内で「ヒット」という言葉を使うことは、百科事典として適当ですか?
  3. 現在、Wikipedia内で「ヒット」という言葉が使われているのは、百科事典として適当ですか?
  4. 今後、Wikipedia内で「ヒット」という言葉を使うのであれば、その基準を設けるべきでは?
  5. そもそもなぜ、実体が無いはずの「ヒット」という言葉がこうまで使われるのでしょうか。

文章が読みづらくてすみませんが、どうかお願いいたします。細かい類の質問なので、自分が質問する場所を間違えたかもしれません。もし既出の質問でしたら、自分の見落としだと思うので、申し訳ありませんが議論ページを教えて頂けると助かります。--GURAX 2007年12月14日 (金) 19:01 (UTC)[返信]

こんにちは。Was a bee と申します。言葉はもともと曖昧であり、外延を明確に規定できる言葉というのは日常語彙の中にはあまりありません。言葉のもつこうした性質は、言語哲学なんかだと曖昧性というキーワードのもとに、認知科学なんかだとプロトタイプ理論なんていうキーワードと絡めて議論されています。よく知られている問題に砂山のパラドックスというのがあります。以上ご参考までに。--Was a bee 2007年12月14日 (金) 21:01 (UTC)[返信]
Was a bee さん、#1 へのご回答ありがとうございます。
はい、言葉の曖昧さは十分承知しています。ただ、私はまだ「ヒットを厳密に定義すべきだ」と申しているわけではありませんし、はどこまで「白」であるのかという定量化の議論をしたいわけでもありません。最終的に私がお尋ねしたいのは、「ヒット」が対象の影響力を評価する言葉であるならば、Wikipedia内で使用する場合、ある程度、「ヒット」という言葉、あるいは言葉の使用に基準を設けるべきではないか? そして そうしなければ百科事典としてのWikipediaで「ヒット」という言葉を使うのは不適切ではないか? ということです。
ええと、あくまでWikipediaは百科事典であり、そこで影響力について述べる際に、「ヒット」という具体的でない言葉を使いたくはない、と私は思います。以下で回答して下さった方々がおっしゃっているように、Wikipedia内では検証可能性を満たしていれば「ヒット」と記述できるはずですが、では検証可能性を満たしていない場合は「ヒット」という言葉は使用できないのか、「ヒット」の検証可能性はどこへ求めるべきか、ということが知りたいです。--GURAX 2007年12月15日 (土) 06:58 (UTC)[返信]
大雑把に言ってしまえば、専門誌等で「ヒット」と触れられれば、そういった評価を記載はできます(それが本当のヒットかどうかをWikipediaは判断する場じゃありません)。 ですが『百科事典として記載するだけの価値があるのか』といわれると否定的です。 例えば黒ネコのタンゴのように、国際評価が出ているなどの『影響』についての言及が好ましいのではないかと。 それとは別に『ヒット曲である』という定義的な内容に留まるのであれば最低でもミリオンセラー、ミリオンヒットぐらいは必要ではないかと。(そして、私もついつい忘れがちになるのですが『特定の観点を推進するような、発表済みの情報の合成』にも注意しなくちゃいけません)--秋月 智絵沙(Chiether) 2007年12月15日 (土) 00:03 (UTC)[返信]
Chietherさん、ご回答ありがとうございます。
>専門誌等で「ヒット」と触れられれば、そういった評価を記載はできます
なるほど、よく分かりました。たとえばお笑い芸人など「どのくらい売れたのか数値化できない」場合も、その方法だと「ヒット」という言葉が使えるわけですね。ということは逆に、どの専門誌でも「ヒット」と触れられていなければ、検証されていない、という扱いで不記載すべきでしょうか。
>『ヒット曲である』という定義的な内容に留まるのであれば最低でもミリオンセラー、ミリオンヒットぐらいは必要ではないか
えっと、検証された内容に関わらず、定義として「ヒット」と書く場合は、ミリオンセラーが基準、ということですよね。やはりWikipedia内でもそのような基準が必要でしょうか。必要であれば、各ジャンルごとで基準が異なるはずなので、また別の議論を行うべきだと思うのですが。--GURAX 2007年12月15日 (土) 06:58 (UTC)[返信]
(追加)
>『百科事典として記載するだけの価値があるのか』といわれると否定的
私も否定的です。「ヒット」というのは情報として曖昧すぎると思います。しかし、だから「ヒット」という一語にのみ使用の基準を設けるべきか、と言うと、それはそれでおかしいような気もします。このような曖昧な言葉の使用について全体で取り決めるページが欲しいです。--GURAX 2007年12月15日 (土) 16:02 (UTC)[返信]
もともとhitという英語に、(目的・好みに)合う、(…に)訴える,印象づける、(的などに)うまく当てる、命中する、という意味があります。(新英和中辞典 第6版 (研究社))なので字義的には、好みに合った、印象に残った、狙い通りに売れた、もヒットと言ってもかまわないと思います。ただすでに一人歩きしている感が強い言葉なので、定量的な基準が必要だとすれば、それは秋月さんのおっしゃられるように、それぞれの業界や専門誌での基準が検証可能性を満たすのではないでしょうか。漫画で10万部と時代小説で10万部ではそれぞれ解釈が異なると思いますし。--Minor.B 2007年12月15日 (土) 00:41 (UTC)[返信]
Minor.Bさん、ご回答ありがとうございます。
>好みに合った、印象に残った、狙い通りに売れた、もヒットと言ってもかまわない
好み、印象に関しては間違いなく主観なのでWikipediaで書くのは駄目だと思います。狙い通り、というのも、誰の狙いなのかが不明ですが、(アーティスト)が「(作品名)」をヒットさせる、などの用法に限っては、それで構わない気がします。
>漫画で10万部と時代小説で10万部ではそれぞれ解釈が異なる
はい。ですから定量的な基準に関しては各ジャンルで議論して決めるべきだと思います。現在の時点ではまだその議論は早いので、その前に、「Wikipedia全体で『ヒット』の使用について判断基準を決めるべきか、否か」が知りたいです。--GURAX 2007年12月15日 (土) 06:58 (UTC)[返信]
書く人の主観で印象に残った、はダメでしょうが、その年の何かのリクエストランキングで何ヶ月かは1位になりその歌手の楽曲ではもっとも良い成績であった、などという傍証が付くなら、但し書き付きで、その歌手の楽曲としては最もヒットした、と記述することが可能だと思います。そもそもWikipediaの基本的方針から言えば、そう言った検証可能性を満たしていないならば、売れた、とか評判が良かった、もツッコミが入りますよね?どのような言葉であっても個々に検証可能性を満たして用いるべきで、ヒットという言葉だけを取り上げ基準を決める、というようなことは奇異に感じますが。--Minor.B 2007年12月15日 (土) 10:29 (UTC)[返信]
ええと、つまり、ヒットというのは「ある特定の枠内において多く売れる」ということであり、売り上げやオリコンランキング以外でも、幾つかの根拠(ex.専門誌に載る、売上げ記録を更新する、リクエストで取り上げられる)があった場合、それは「ヒットした」と記述できるわけですね。
>ヒットという言葉だけを取り上げ基準を決める、というようなことは奇異
はい、それは自分もやはり奇異だと感じます。ですが、私には「ヒット」という言葉が「何であり、何でないのか」全く分からなかったので、こちらで質問させて頂いた次第です。基礎的な質問ですみません。
>どのような言葉であっても個々に検証可能性を満たして用いるべき
納得しました。ではそのように致します。ありがとうございました。--GURAX 2007年12月15日 (土) 16:02 (UTC)[返信]
あんまり使わない用語かもしれませんが、「その人(歌い手さんなど)の作品の中ではヒットした」という意味で「スマッシュヒット」なんて言葉を使ったりもします。なんの参考にもならないかもしれませんし単なるトリビアの域を出ないかもしれませんが一応。--なのこえ 2007年12月15日 (土) 05:52 (UTC)[返信]
本来の "smash hit" は「大ヒット」という意味です。その人の業績で初めてのヒットを指す言葉として "break through" あるいは単に "break" という言い方がありますが、それまでにない最高のヒットという意味で "smash hit" と使うことがあるので混同しちゃいますね。どれも英和辞書に載ってると思いますので確認してみてください。-- 2007年12月15日 (土) 06:36 (UTC)[返信]
スマッシュヒットとブレイクというのはそういう意味だったんですね。勉強になりました。ありがとうございます。--GURAX 2007年12月15日 (土) 06:58 (UTC)[返信]

まとめてみて感じたのですが、曖昧な表現や、曖昧な言葉の使用について、全体で取り決めるページが必要だと思います。Wikipedia:曖昧な表現」などを作成するか、もしくはWikipedia:ガイドブック 編集方針などで「曖昧な表現」について触れるべきではないでしょうか? --GURAX 2007年12月15日 (土) 16:02 (UTC)[返信]

こんにちは、Was a beeです。再度ご返答させていただきます。
>Wikipedia全体で『ヒット』の使用について判断基準を決めるべきか、否か
先に結論からいいますが、そうした事はすべきではありません。ウィキペディアでは世間一般(または専門家集団の間)で使われている言葉を、世間一般(または専門家の間)で使われているのと、同じような形で使いながら文を執筆をしていかなければなりません。
ここで意味論語用論について議論しても仕方ありませんが、基本的に言葉の使用法を定めるという事は、その言葉の意味を規定する事と等価です(ヴィトゲンシュタインの言語ゲームという概念やそこから派生した研究などを一度軽くサーベイしてみてください。「"語の意味とは言語におけるその使用である"」)
具体的な状況を描いて説明しますが、たとえばもし GURAXさんの仰られるように、ヒットという言葉をウィキペディア日本語版でのみ世間一般の使用法と違うある特定の用法に限定してみたとしましょう。そうすると記事ヒットは最終的に次のような形にならざるを得なくなります。つまり
ヒット(英:hit)とは、●●●●●●●●●●のこと。ただしインターネット上の無料百科事典ウィキペディア日本語版では、これとは別の使われ方をしている。ウィキペディア日本語版特有のヒットという言葉の使われ方については別記事「ヒット (ウィキペディア日本語版)」を参照のこと。」
Wikipedia上で、こうした独自の新しい言葉の用法(つまり意味)を設定する事はすべきではありません。それはご理解いただけるかと思います。こうした新しい言葉を作ること、言葉の新しい意味・用法を作ったりすることは、百科事典というものののワクを超えた更なる営みです。--Was a bee 2007年12月16日 (日) 00:11 (UTC)[返信]
ではどうすべきなのか?文章の持つ意味の曖昧性に対処するための具体的な方法というのは、すでに「うまい文章の書き方」「分かりやすい表現のしかた」といった名前の本やウェブサイト上で、かなりの程度 蓄積・共有が進んでいます(文章 書き方)。ウィキペディアとして出来ることは、そうしたノウハウのうちシステム的に導入できそうなものを選んで導入していく、という所でしょう。それだけで(運用がうまくいきさえすれば)状況はかなりの程度改善されるかと思います。つまり
  • Wikipedia:より明確に - 数字を出す、比較範囲を明示する、エピソードを追加する
こんな文章(またはプロジェクト)を立ち上げて、少しずつ編集者全体の執筆能力を上げていければ、それだけで状況はかなりの程度改善されるだろう、という事です。
では具体的にこうしたプロジェクトがあってとして、それはどんな風に機能するでしょう?それはこんな感じです。具体例を出して説明していきます。まず次のような文章があった場合を考えてください。
文章1:マイケル・ジャクソンのアルバム「スリラー」は大ヒットとなった。
これは少し曖昧です。しかしここで例えばテンプレート数字のようなものが運用されていたとしたら
文章2:マイケル・ジャクソンのアルバム「スリラー」は大ヒットとなった[数字を出す]
と要求テンプレを追加することが出来ます。そしてそれに対し
文章3:マイケル・ジャクソンのアルバム「スリラー」は、全世界で1億400万枚以上のセールス(ギネスブック第x版 xページより)を記録する大ヒットとなった。
と出典つきで数字が追加されれば文章はかなり明確になります。
別の例を考えてみましょう。次のような文章を考えてみてください。
文章4:マイケル・ジャクソンはかなり変わったパーソナリティの持ち主である。
これはかなり曖昧です。しかしもしテンプレート:エピソードのようなものが運用されていたとしたら
文章5:マイケル・ジャクソンはかなり変わったパーソナリティの持ち主[エピソードを示す]である。
と要求テンプレを追加し、それに対し
文章6:マイケル・ジャクソンは、自宅の庭に遊園地を作ったり、ペットのチンパンジーとともに買い物にでかけるなど、かなり変わったパーソナリティの持ち主である。
と出典つきでエピソードが追加される。そんな風にうまくいくかもしれません。こうした方法でうまく運用していければ、それだけでGURAXさんの心配されている問題のかなりの部分が解決されるでしょう。目指すべきはこうした方向性です。--Was a bee 2007年12月16日 (日) 01:16 (UTC)[返信]
Was a bee さん、大変分かりやすい説明をありがとうございます。
>ウィキペディアとして出来ることは、そうしたノウハウのうちシステム的に導入できそうなものを選んで導入していく、という所でしょう。
とありますが、私は、Was a bee さんが書いて下さったような(曖昧な文章を使う際に心がけることの)説明が、Wikipediaのどこかで行われているのかどうかが分かりませんでした。行われていないのであれば、そのような説明をWikipedia:ガイドブック 編集方針などで触れるべきだと思います。Wikipedia‐ノート:ガイドブック 編集方針などでまた意見を提示してみます。ご指導ありがとうございました。--GURAX 2007年12月16日 (日) 16:42 (UTC)[返信]
Was a bee さんの発言の趣旨は、Wikipedia:大言壮語をしないを音楽記事に的を絞ってわかりやすくしたものです。そちらも参考にしてみてください。-- 2007年12月16日 (日) 17:03 (UTC)[返信]
はい、そちらには目を通しましたが、使用できない場合のことがよく分からなかったため、こちらで質問させて頂きました。ご説明ありがとうございました。--GURAX 2007年12月22日 (土) 17:45 (UTC)[返信]

Wikipedia:言葉を濁さないが既にある。それ以前に、ウィキペディアではWP:VWP:NORに基づき信頼のおけるソースの裏付けのある記述を心掛けるべきなんであって、ウィキペディアンが勝手に「ヒット」の定義を設ける必要など無い。--Saintjust 2007年12月17日 (月) 21:35 (UTC)[返信]

分かりました。ありがとうございます。--GURAX 2007年12月22日 (土) 17:45 (UTC)[返信]

(追記)Wikipedia:井戸端/subj/「ヒット」の解釈#Template:Anotheruseについてで保護ページの編集をお願いしています。お手空きの管理者さまがいらっしゃいましたら、どうかお手をお貸しして頂きたいです。--GURAX 2007年12月14日 (金) 19:11 (UTC)[返信]

Wikipedia:管理者伝言板#保護ページの編集依頼へ提出させて頂きました。--GURAX 2007年12月15日 (土) 16:05 (UTC)[返信]