Simutrans

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Simutrans
Simutrans logo.png
Simutrans Transport Simulator
作者
  • Markus Pristovsek(現在)
  • Hansjörg Malthaner (~2005)
開発元 Simutrans Community
初版 1999年3月6日(18年前) (1999-03-06
最新版 120.2 / 2017年2月13日(11か月前) (2017-02-13
リポジトリ servers.simutrans.org
プログラミング言語 C++
対応OS
対応言語 15言語対応
ライセンス Artistic License 2.0
公式サイト Simutrans - Transport Simulator Game
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Simutrans(シムトランス)は、Simutrans CommunityによってArtistic License 2.0(オープンソースソフトウェア)で開発・公開されている、交通機関を運営し安定した経営を目指すことを目標とする経営シミュレーションゲームである。 コンピューターゲームで、Microsoft WindowsmacOSiOS(非公式)・LinuxBeOSで動作する。

概要[編集]

元々は、1997年よりハンスイゥルク・マルトハナー("Hajo")によってクローズドソースで製作が始まり、ハンスイゥルクが退いた2004年12月以降は、マルクス・プリストフゼク("prissi")を中心とするチームが開発を引き継ぎ、オープンソースプロジェクトとなった。マルクスらは様々な新機能の追加やバグフィックスを精力的に行っており、更新版が頻繁にリリースされる。漢字対応や地下スロープツールは彼らの功績である。

また、現在では有志のプログラマーが公式Forumを通じてバグの修正や新機能追加といった様々な作業を手伝っている。全てのユーザーはバグの報告やアドオンの製作を通して、ゲームの開発に貢献することが可能である。開発開始からおよそ10年以上が経過した現在でも新機能の追加が行われている。2016年5月25日より、Steamクライアントからダウンロード・インストールすることができるようになった。

ゲーム内容[編集]

プレイヤーは、ゲーム開始時にマップを作成し、工場などの需要に応じて各種の交通機関を建設して、収益を挙げていく。マップ作成時には起伏や街のなどの様々な設定を変更できるため、自分好みのマップを作成できる。

ゲーム内で使用できる交通機関には、鉄道路面電車(トラム)・軽便鉄道モノレールリニアモーターカー自動車船舶航空機がある。旅客貨物輸送することができ、その収入によって利益を得られる。輸送にはコストがかかるため、その採算が取れるように建設・運営していかなければならない(フリープレイモードではない場合には)。3ヶ月以上連続して収益を挙げられない状態が続くと破産となる。破産となった場合は破産したプレイヤー会社が所有する道路や線路、車両は全て売却される。

ある程度の年月や季節が実装され、設定された時期になると新しい乗り物が登場する(また、になれば雪景色も楽める)。ただし、その設定を無効に設定した場合とパックセット側で登場年月を指定していない場合については最初から登場する。

シナリオと呼ばれる、一定の条件を達成するとクリアとなるものも存在する。シナリオはプレイヤー自身が作成することができる。

プレイヤーは、プレイヤーカラー(車輛の色に反映される、公共事業を除く)によって分けられた13個までのNPCと競えるが、NPCのAIはまだ発展途上である。プレイヤーカラーは30種類から選択させられ、設定ファイルからRGBで指定することも可能である。NPCを追加する場合、旅客または貨物専業から選ぶ。公共事業では産業の設置・撤去や都市の人口の増減など、言わばマップの編集ツールに近い機能を使うことができる。

また、ネットワーク機能が搭載され、オンラインでの最大14人(公共事業を除く)までオンラインマルチプレイが可能である。

交通機関[編集]

Simutransでは鉄道路面電車モノレールリニア自動車船舶航空機の7種の輸送手段が存在しており、これらの中から適切な手段の選択を求められる。

鉄道[編集]

鉄道は線路を敷き、その上に車両を走らせる交通機関である。

  • メリット

輸送力が高い。車両を複数連結して列車を組成すれば、一度に1000人単位での輸送もこなせる。

安定性が高い。道路交通につきものの渋滞はなく、正確かつスムーズな輸送を可能とする。

高速輸送が可能。航空機・リニア(いずれも後述)に次ぐスピードが出せる。また、市道化(後述)などの低速化の問題も発生しない。

  • デメリット

コストが高価。線路は自前で敷設しなければならないほか、軌道・駅・車両の維持費は総じて高い。

広い用地が必要。1マスでのすれ違いができないため、増発する場合には追加で線路を敷設する必要がある。

接地軌道の場合、道路と交差する際には自動で踏切が設置されるが、この踏切が自動車・列車の渋滞[1]を起こしやすい。

路面電車[編集]

路面電車は道路上に併用軌道を敷き、その上に車両を走らせる交通機関である。基本システムは鉄道と同一。

  • メリット

道路上を走行できる。既存の道路に軌道(と架線)を敷くだけで運行できるほか、バス停での乗降もできるため、駅や線路の建設用地を節約できる。

安定性が高い。道路交通とは干渉しないため、渋滞に巻き込まれる、運行を支障するなど、両者間でのトラブルは一切発生しない。

鉄道線(専用軌道)と相互乗り入れが可能。車両もすべてそのまま入線できる。

  • デメリット

コストはやや高価。鉄道車両の各費用がそもそも高価なのと、軌道の建設費・維持費も道路に比べると高くつく。

電化が必須。非電化の路面電車はデフォルトでは存在しない。貨物車両も同様で、デフォルトでは路面電車の車庫内には存在しない。なお、鉄道線の車庫から乗り入れる場合は、この問題は起こらない。

編成長が長くなると、停車駅の長さもその分必要となる[2]。デフォルトのバス停は1マス長しか無いため、長編成化(3両以上)した場合はホームの延長が必須となってくる。

モノレール[編集]

モノレールはモノレール軌道を引き、その上にモノレール車両を走らせる交通機関である。新交通システムもモノレールに分類される。基本システムは鉄道と同一。

  • メリット

鉄道の上位互換。バス・路面電車の補完として、都市内交通でその威力を発揮する。

リニア(後述)軌道との互換性を持つ。

  • デメリット

軌道コストがかなり高価。建設費・維持費が総じて高く、鉄道線との相互乗り入れや踏切の建設は不可能。また、貨物輸送も出来ない。

リニア[編集]

リニアはリニア軌道を引き、その上にリニア車両を走らせる交通機関である。基本システムは鉄道と同一。

  • メリット

車両性能が非常に高い。鉄道車両の高い積載力と、陸上交通でも最高クラスの加速力・最高速を誇る。

モノレール軌道との互換性を持つ。

  • デメリット

軌道コストが非常に高価。建設費・維持費は陸上交通でも最高クラスで、鉄道線との相互乗り入れや踏切の建設は不可能。また、貨物輸送も出来ない。

自動車[編集]

道路交通は、道路上に貨物自動車バスなどを走らせる交通機関である。

  • メリット

コストが安価。車両・停車場の単価・維持費は、鉄道に比べ安い。

路線の開設が容易。既存の道路を使用できるため、敷設コストも省ける。

小型・軽量な車体を活かした、フレキシブルな運行が可能。1マスですれ違いができるほか、勾配や曲線でも速度が落ちにくい。

  • デメリット

輸送力が低い。基本的に3台以上の連結はできず、台数で補うほかない。

安定性が低い。交差点や踏切では渋滞を起こしやすく、運行が不安定になりがち。

市街地内の道路は市道化されるため、制限速度が著しく低下する。

船舶[編集]

海上交通は、水上に貨物船客船を航行させる交通機関である。

  • メリット

輸送力が非常に高い。連結はごく一部を除いて不可能だが、一隻あたりの輸送量はゲーム中最高クラス。

軌道を必要としない。道路や線路を敷く必要がなく、水場をそのまま航行可能。また、運河を敷くことで陸地へも航行できるようになる。

用地を全く必要としない。必要な施設は造船所(車庫属性)のみで、他に必要な建築物はない。

  • デメリット

コストが高価。船舶の価格や維持費は高い傾向にあるほか、運河の建設費も非常に高くつく。

速度が遅い。ゲーム中の交通手段では最遅クラス。そのためスピードボーナス[3]は期待薄。

水場のないマップでは全く活躍できない。運河を建設しようにも建設費が非常に高くつくため、かなりの大量輸送でないと採算は取れない。

航空機[編集]

航空交通は、空中に旅客機輸送機飛行船などを飛行させる交通機関である。

  • メリット

輸送力が高い。連結はできないが、一機あたりの輸送量は高い部類に入る。

輸送速度がとても速い。時速1000キロでの輸送を可能としている。

省スペースでの運航が可能。必要なのは空港の設備一式(駐機場誘導路滑走路)と格納庫だけ。また、軌道を必要としないほか、地形の影響も受けないため、用地もかなり節約できる。

  • デメリット

コストが非常に高価。航空機の価格・維持費はゲーム中最高クラス。そのため、短距離での輸送では全く採算が取れない。

出現年代が遅い。多くの機体は20世紀後半にならないと開発されない。

スロープツール[編集]

スロープツールは所謂整地や山を作るためのツールであり、盛土や切土などで線路や道路を立体交差させる時に使う。しかし、隣接した土地より二段以上高低差が付けられないなどの制約が存在する。地下スロープと呼ばれる地下の線路や道路の高さを変える機能を併せ持っており、地下で高さを変えつつ立体交差をさせることも可能となっている。

アドオンとパックセット[編集]

このゲームで重要な存在となっているのがアドオンと呼ばれる車輛や建物といったオブジェクトごとの追加データである。

これは、テキストで記述された性能データと画像データから成り、それらはグラフィックソフトウェアテキストエディターでオブジェクト毎に製作される。このDATファイルとPNGファイルの一組をmakeobjでパック(PAKフォーマット)にコンパイルする[4]ことで、Simutransで使用可能となる。そして、この複数種のパックとマップやシナリオを集めて一纏めに圧縮(パック)した物はパックセットまたはグラフィックセットと呼ばれる。

このパックセットの作成・編集支援ツールPakHelperが有志によって作成・公開されている[5]

ユーザー自身もアドオン・シナリオ・マップを製作できる。ウェブサイトなどで公開されている多数のアドオン・パック・パックセットをダウンロードし、自分のSimutransに追加することもできる。

パックセットの種類[編集]

simutransには様々なパックセットが存在する。代表的なものはpak64pak128の2つである。

pak64は、simutransにおいて最も基本的なパックセットである。最も基本のパックセットであるため、難易度は比較的低い。pak128は、pak64よりも後に公開されたが、現在ではpak64と並ぶ代表的なパックセットの1つとなっている。pak64よりも難易度が高いが、グラフィックが細密であるためこちらのパックセットで遊ぶユーザも多い。

pak64、pak128以外にもpak.nipponやpak.germanなどの様々なパックセットが公開されている。パックセットによっては難易度やグラフィックが異なり、その個性も様々である。

simutransにはデフォルトで「初心者モード」と呼ばれる初心者向けにゲームバランスを調整する機能が標準で搭載されている。そのため、初心者が様々なパックセットで遊びやすいようになっている。

シナリオ[編集]

マップ毎に予め決められた一定の条件をシナリオと呼ぶ。パックセットと同様に多種多様のものが公開されている。

これは予めパックセットとセットになっているが、シナリオはパックセット間で自由に入れ換えられる。入手したシナリオを、圧縮されている場合は解凍した後に、組み込みたいパックセット内にある"scenario"ディレクトリに移せばいい。

なお、シナリオにはAPIが用意され、それはSquirrelで記述されている[6]

マップ[編集]

プレイする舞台となる場所の一帯のデータをマップと呼び、地形などを規定する。

これもパックセットと同様に多種多様のものが公開されており、シナリオと同様に、パックセット間で自由に入れ換えられる。 ユーザが自作することも可能で、公式のマップ公開サイトも存在している[7]

多言語化[編集]

SimutransUnicodeへの対応によって多言語化されており、現在では15言語翻訳されている。日本語への翻訳に関しては、ゲームの基本的な部分は完了しているが、ゲーム内の一つ一つの建物に関するユーモア溢れる逸話は未だ完了していない。

各国語への翻訳に関しては、SimuTranslatorと呼ばれるWebサイトによって行われている[8]

日本における動向[編集]

日本ではSimutransが広まり始めてからある程度の年数が経ち、simutransに含まれているほとんど全てのテキストが日本語に翻訳された。

また、有志によりWikiが開設され、公式webサイトなどに掲載されているコンテンツが翻訳、提供されている。有志の中には動画共有サービスSNSを利用して、自分のマップをプレイ・解説する動画を公開している人も存在する。

主なイベント[編集]

Simutransでは主に以下のイベントが主流となっている。

Battle Simutrans[編集]

対戦型で複数人が参加しセーブデータをやりとりして遊ぶイベント

決められた一定の期間プレイし、そのデータを次の人へ渡して進めていく。

Net Simutrans[編集]

本体に搭載されているネットワークゲーム機能を利用した、最大12人までのリアルタイムマルチプレイ。

Simutrans セーブデータ審査会[編集]

決められたマップでプレイしたセーブデータを審査しそれに投票してもらうイベント(似たようなものにスクリーンショットコンテストが存在する)。

ギャラリー[編集]

  • Simutrans 101 マップ
 
  • 太陽光発電所
 
  • 建物
 
  • 列車 (pak64)
 

注釈[編集]

  1. ^ 踏切上で道路渋滞が発生していると道路側が優先され、列車は自動車が踏切からいなくなるまで待たされる
  2. ^ 編成が停車駅ホームからはみ出している場合、はみ出した分の乗降・積み降しは行われない。現実世界でのドアカットにあたる機構は存在しない。
  3. ^ 物品の輸送の速さに応じて入るボーナス運賃。物品によってボーナス率は異なる。
  4. ^ Tutorial/Makeobj”. 2015年5月30日閲覧。
  5. ^ http://minami-fukuoka.simutrans.net/?PakHelper
  6. ^ Simutrans-Squirrel-API”. 2015年5月30日閲覧。
  7. ^ simutrans maps”. 2016年4月19日閲覧。
  8. ^ http://simutrans-germany.com/translator/

関連項目[編集]

外部リンク[編集]