O-リングテスト

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O-リングテスト(正式名称Bi-Digital O-Ring Test、略称BDORT)は、手の指の力による代替医療の診断法である。ニューヨーク在住の大村恵昭(1934 - )が発明し、1993年に米国特許5188107を取っている[1]。大村恵昭はニューヨーク医科大学の非常勤教授、ウクライナ国立キエフ医科大学ノンオーソドックス医学科教授等を歴任していると紹介されているが、日本での医師登録はされていない[2]

患者が手の指で輪(O-リング)を作り、診断者も指で輪を作って患者の指の輪を引っ張り、輪が離れるかどうかで診断する。この時、患者の体の異常がある部分を触ったり、患者の空いたほうの手で有害な薬や食物を持つと、患者の指の力が弱まりO-リングが開く、とされる。もともとこれはアプライドキネシオロジーの応用で、当初は腕の力の強弱による診断だった。のちにそれが指の力でも診断可能とされ、この診断方法が提唱された。 学術論文として検証可能な根拠が示されていないため、似非科学の範疇にあると考えてよい。

大分や長崎など九州地方で医師向け講習会が多いが全国各地に認定医が存在する。診療科は内科医(漢方薬を使用)が多い。

内科医にO-リングテストを利用する医者が多い理由としては、そもそも漢方薬の利用にO-リングテストが向いているからである。中国で古来有効とされた漢方薬では証判断(現代用語でいう個別体質診断にあたる)にもとづく処方が必須とされる。証をまちがえれば同じ漢方薬でも、患者に、薬効ではなく副作用や薬害が発生することがある。このように効果を左右する肝心な証診断だが、その方法は、西洋医学の内科とは異なり、検査値などではっきりと理論化・言語化されていない。一応は体全体の太り方や顔色、舌苔、痛みの出方など体調全体で判断するとされているが、診断項目やあてはめるべき体質の種類が非常に多く、誤訳のせいか重複もあり、誤診しやすい。したがって中国語の対面で直接学ばないかぎり一般に証の診断を身につけることは難しいとされている。日本の内科医は妊娠中の女性が風邪を引いた場合などに、西洋薬(抗生物質など)が胎児に影響を及ぼすことをおそれて、代替薬として漢方薬を処方することが多いが、(漢方薬そのものは200種類程度とバラエティに富んでいるのに)証の誤診による副作用をおそれて2~3種類の効き目の薄い漢方薬(補中益気湯など)しか使わない。一方でO-リングテスト認定医は漢方薬やサプリメントの処方にあたり、O-リングテストを用いて証診断にかわるO-リング診断をおこなうことで、漢方薬やサプリメントの本来の効力に含まれるはずの「未病(予防医学)」「不定愁訴」などもふくめて本来的な成果を挙げているとされる。O-リング診療の場合は患者本人が特徴的な病気症状を自認していなくても、極端にいえば口に怪我をして一切しゃべれなくても、O-リングテストにより病気やその兆候が発掘され得る利点がある。非破壊検査(妊娠していても胎児まで完全に安全な状態)かつ患者本人が症状自認や意思疎通のない状態で診断を行える方法は他には超音波検査や尿検査くらいしかない。O-リングテストでは試薬や測定機器もほとんど使用しない。が、一方、客観的に診断をみると「だまって座ればピタリと当たる」占いのようにみえて似非科学・代替医学のように扱われてしまう。もちろん、自分で症状を語らない患者の場合も家族など付添人が体調の説明をしたほうがO-リングテストの精度は向上するし、常備薬や常備サプリメントや、自室、寝室、いつも食べている食事の写真などをできるだけ持ち込ませてそれも(O-リングをふくめて)診断の一助にする認定医もいる。なにより日本の医大を卒業し国家医師資格をとった上でオーリングテスト協会からも認定された正当な医者が全身をみて判断しているので、占いとは違うものである。

この本人の自認がない症状を発掘する診断という性質から、歯科、獣医などといった、患者が直接症状を感じとりにくい・伝えにくい分野での活躍も期待されており、実際にO-リングテスト認定医リストでは内科医より歯科医のほうが多い。(獣医は最近応用が開始されたせいか少ない。)これは藤井式として歯科向けに特化したO-リングテストを広めた藤井歯科医の存在にもよる。O-リングテスト認定医リストに掲載されていない歯科医でも藤井式と標榜している場合はO-リングテスト診断を実技として行う能力をもっている場合がある。

なおO-リングテストには商標権取得などの知的財産権取得は現在はなされていないため、外部者によって「運命を知るO-リングテスト」などといった占いめいたタイトルの著書が市販されていて、個人のみでO-リングテストを行う方法が記載されている。しかし上記したとおり、本来は資格を持つ医師によりその他の診断と併用されるべき診断法の一種であるし、開発者の大村医師はO-リングテストは患者本人以外に1人の医者(と場合によってはさらに1人の看護婦)の介在が必要な診断法であると明記している。

台湾出身の直木賞作家・実業家の邱永漢が、個人サイト「ハイハイQさんQさん」で人脈を用いて多数のウェブコラム連載を依頼した中にO-リング認定医豊岡憲治がいる。


脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]