NRP サグレス

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基本情報
艦歴
起工 1937年7月15日
進水 1937年10月30日
就役 1938年2月12日
要目
排水量 1,893 トン
全長 89.5 m
最大幅 12.0 m
吃水 6.20 m
機関

帆:23(総面積 1979 m²)、
マスト3本
檣長: 45.0 m


補助:MTU 12V 183 TE92 ディーゼルエンジン シャフト×1
1,100馬力 (809 kW)
最大速力 帆16.5ノット
補助機関9ノット
燃料 軽油110トン
乗員 士官9名
下士官16名
水兵114名
候補生63名(2009年 3月)
兵装 礼砲2門
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N.R.P サグレス[1]ラテン文字 N.R.P SAGRES)は、ポルトガル海軍所有の大型練習帆船である。

サグレス名としてポルトガル海軍史上3代目の船であり、一般にサグレスIIIとして知られており、に描かれたエンリケ航海王子ゆかりのキリスト騎士団の十字紋章も有名である。

船名であるサグレスとは、ポルトガル南端に位置するアルガルベ地方ヴィラ・ド・ビスポに属する町の名であり、大航海時代の原点となり、エンリケ航海王子が航海学校を設立したサグレス岬に由来する。なおNRPとはNavio da República Portuguesa(ポルトガル共和国海軍)の意。

この3檣バーク型帆船は当初ドイツ海軍船「アルベルト・ レオ・シュラゲーター[2][3]」として1937年ドイツハンブルクにある造船会社ブローム・ウント・フォスにて起工進水し、練習船として運用されていた。第二次世界大戦後、サグレスは連合国によって収用され、その後アメリカ合衆国によって没収される事となる。1948年にアメリカ合衆国が5000ドルでブラジルへと売却、リオデジャネイロへと曳航されブラジル海軍の練習船グアナバラとして運用された。

1961年10月10日、老朽化していた練習船サグレスIIの代替船としてポルトガル海軍が15万ドルで購入し、1962年1月30日以降、NRP サグレスIIIと改名し1978年、1983年共に1年間の世界航海などを経て現在に至っている。その際に大阪世界帆船まつり’83に参加し、大阪港にも寄港している。

2010年航海[編集]

1月19日出航、同年12月にリスボンへ帰港予定の世界航海中であり、7月には明治政府とポルトガルとの間で修好通商条約締結[4]150年記念として17年振りに日本(横浜港)へ寄港している他、種子島長崎へと寄航した。

姉妹船[編集]

  • ゴルヒ・フォック(1933年
  • イーグル
  • ミルチャ - ルーマニア実習船
  • ヘルベルト・ノルクス(未完成)
  • ゴルヒ・フォック(1958年

注釈[編集]

  1. ^ NE SAGRESとも NE=Navio Escola(航海練習船)
  2. ^ 大沢広彰 『ドイツ海軍全史』 学習研究社、130頁
  3. ^ Albert Leo Schlageter ドイツ義勇軍メンバーである人名
  4. ^ 日本國葡萄牙國修好通商条約

出典[編集]

関連項目[編集]

リンク[編集]