ユンカース ユモ 211

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ユモ 211F エンジン

ユンカース・ユモ211 (Junkers Jumo 211) は液冷倒立V型12気筒エンジンで、第二次世界大戦中にユンカース・モトーレン社の主力航空機向けエンジンであった。有名なダイムラー・ベンツDB 601と競合し、開発は互角かつ並行して進められた。DB 601の大部分が戦闘機や駆逐機で使用されたため、ユモ 211は主にJu 88Ju 87といった爆撃機に搭載された。

ユモ211はユモ210の後継に充てるためノイゲバウアー (Neugebauer) によって拡大強化して開発された。ユモ210の審査も終えていない1934年に航空省 (RLM) は約500kgの重量で1,000馬力クラスの出力を発揮できるという要求を出した。この要求にユンカースとダイムラー・ベンツが応じ、ユモ開発チームは自身が開発したユモ210Hに類似した新しいデザインにすることを決定した。

1935年には試作型が完成し、1936年4月から試験が開始された。1937年4月には1,100馬力のユモ 211Aが限定的な生産を行い、7月から量産が始められた。

主要諸元[編集]

Jumo211A-1[編集]

  • 形式:液冷倒立V型12気筒
  • 内径×行程:150mm×165mm
  • 総排気量:34.97L
  • 全長:2,172mm
  • 全幅:804mm
  • 乾燥重量:640 kg
  • 過給機:機械式2速
  • 離昇出力 1,000HP/2,200RPM
  • 常用出力  975HP/回転数不明 (高度4,200m)

Jumo211J[編集]

  • 乾燥重量:720 kg
  • 過給機:
  • 離昇馬力 1,315HP/2,600RPM
  • 高度馬力 
    • 1,200HP/2,400RPM (高度920m)
    • 1,135HP/2,400RPM (高度4,360m)

搭載機[編集]

関連項目[編集]