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FALL/フォール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
FALL/フォール
Fall
監督 スコット・マン英語版
脚本 ジョナサン・フランク
スコット・マン
製作 ジェームズ・ハリス
マーク・レイン
スコット・マン
クリスチャン・マーキュリー
デヴィッド・ハリング
製作総指揮 ロマン・ヴィアリ
ジョン・ロング
ダン・アスマ
出演者 グレイス・キャロライン・カリー
ヴァージニア・ガードナー
音楽 ティム・デスピック英語版
撮影 マグレガー英語版
編集 ロブ・ホール
製作会社 Tea Shop Productions
バズフィード・スタジオ
配給 アメリカ合衆国の旗 ライオンズゲート
日本の旗 クロックワークス
公開 アメリカ合衆国の旗 2022年8月12日[1]
日本の旗 2023年2月3日[2]
上映時間 107分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $3,000,000[3]
興行収入 アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $7,240,521[4]
世界の旗 $17,363,261[4]
次作 Fall 2[5]
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FALL/フォール』(原題:Fall)は、2022年アメリカ合衆国スリラー映画。監督はスコット・マン英語版、出演はグレイス・キャロライン・カリーヴァージニア・ガードナーなど。地上から610メートル強もの高さにある、老朽化したTV電波塔の頂上に取り残された若い女性2人のサバイバルを描いている[6]

ストーリー[編集]

プロローグ
冒険好きな夫婦のベッキーダン。しかしダンは一年前、フリークライミング中の事故で亡くなり、残されたベッキーは夫の死から立ち直れず今でも悲しみに暮れていた。心配する父親のジェームズともケンカになり、酒とドラッグに溺れる日々を送っていた。女友達でクライマー仲間のハンターはそんなベッキーを元気づけようと久々に彼女のもとを訪れ、新たなクライミングに誘う。
遭難前
2人が登るのは、人里離れた荒野に建つ「高さ600メートルの解体寸前のテレビ塔」だった。ベッキーはダンの追悼も兼ねて、その頂上から遺灰を撒くことを決める。車で近場のモーテルまで向かい、そこで一泊することにした2人。夕食時、ハンターはコンセント以外の電子機器から充電する裏技をベッキーに披露する。また夕食代のレシートをリュックに仕舞う。
翌朝、2人は車でテレビ塔付近まで移動、徒歩で現場まで向かう。持ってきたのは十数メートルの安全ロープ、記念撮影用のドローン、ボトル一杯の水分、化粧品のみ。道中、ハゲワシに襲われる瀕死の犬を見て気分が落ち込む。塔のふもとに着いた2人は安全ロープを装備すると、足をかけるたびに軋むほど錆びついたハシゴを慎重に登りながら頂上を目指す。頂上に到達した2人は持ってきたドローンで記念撮影をする。そしてベッキーはダンの遺灰を撒いて彼を偲び、新たな1歩を踏み出す決意を示す。
遭難1日目
しかし帰路のためハシゴを降りようとした瞬間、金具が外れてハシゴが次々と崩落する。安全ロープのおかげで助かったものの、この時のパニックで背負っていたリュックが落下し、十数メートル下のアンテナに引っかかる。さらにベッキーは左足を負傷する。頂上で状況確認する2人だったが、物資はリュックの中で、地上では繋がったスマートフォンも高度のためか圏外で助けも呼べない。頼みの綱は頂上に常設されていた双眼鏡とフレアガンのみ。
2人はまずスマートフォンを使った救助要請を試みる。地上なら電波が繋がるはずなので、靴や布地で保護したスマートフォンを落としてSNSへ救助要請を投稿しようとした。しかし落下の衝撃によりスマートフォンは大破、作戦は失敗する。
数時間後、2人は近くにオンボロのキャンピングカーを停めていた2人組の男がいることに気付く。ベッキーが両足の靴を地上に落として存在を知らせようとするが気づかれない。夜中にフレアガンを撃って改めて存在を知らせたが、その2人は塔の上で助けを求めるベッキーたちに気づきながら、彼女らを無視して車だけ盗んで逃げてしまった。
遭難2日目
狭い足場で一夜を過ごした2人だったが、些細なことからダンとハンターの不倫が発覚する。しかしハンターが不倫を正直に認め、ベッキーへの想いを打ち明けたことで友情の崩壊は回避される。気を取り直した2人は物資が入ったリュックを回収しようと考える。怪我をしていたベッキーに代わり、ハンターがロープで降りてリュックを回収する。戻るためにリュックをロープ先端に固定し、自分と共にベッキーに引き上げてもらうハンター、しかし一瞬の気の緩みからベッキーがロープから手を離してしまい、その勢いでハンターが落下する。だが機転によりハンターがすぐロープを掴み直したため手を負傷するだけで済んだ。
頂上で合流した2人は夕食代のレシートにアイライナーでメッセージを書き込むと、それをドローンに付けて自分たちが宿泊したモーテルまで飛ばそうと試みる。しかしドローンはバッテリーが切れかけており、作戦失敗を悟った2人はドローンを帰還させる。2人は新しい案も浮かばないまま夜を過ごす。深夜、ベッキーがふと上を見ると、テレビ塔の頂上にあるアンテナ先端の照明(電球)が灯っている。ベッキーは初日にハンターから教わった「裏技」でドローンを充電できることに気付く。
遭難3日目(前半)
翌朝、ベッキーはアンテナ先端の電球を利用すればドローンを充電できると提案する。名案に喜ぶハンター。両手を負傷したハンターに代わり、ベッキーが足場よりさらに10メートル高いアンテナを登って充電を試みる。血の臭いを嗅ぎ付けたハゲワシに襲われ背負っていたリュックを落としてしまうが、何とか耐えてドローンを充電する。この時、ハンターは親友を襲うハゲワシを追い払おうとせず、ベッキーが落としてしまったリュックにも反応しなかった。そのことをベッキーに責められるがハンターは無視する。2人は改めてモーテルに向けてドローンを飛ばす。電力は十分だったが、飛行中のドローンがモーテル手前で走行中のトラックと接触、道路に墜落したため作戦は失敗となった。
遭難3日目(後半)
スマートフォンで父親の動画を見て助けを求めるベッキー。絶望する親友をハンターは世間話で必死に励ます。何もできることがない状況でただ待つ2人。ふと前を見ると積乱雲が見える。今夜は嵐だと察知したベッキーは、手遅れになる前にもう一度スマートフォンで救助要請をするので靴を貸して欲しいとハンターにせがむ。しかしハンターは自分はアンテナの上で倒れているので貸せないと答える。
実はハンターは遭難2日目のリュック回収時、ベッキーがロープを離してしまった時にロープを掴み直せず、下のアンテナに叩きつけられて死亡していた。あの時、ベッキーが引き上げられたのは固定されたリュックだけだった。それまでベッキーと一緒にいたハンターは幻影だった。ベッキーは親友の死を受け止められず、妄想の中のハンターと会話をしていたのだ。本物のハンターは今もアンテナ上で倒れており、その死体をハゲワシに食われていた。真実を知ったベッキーは悲しみに暮れ、ひとり頂上で嵐の夜を過ごす。
遭難4日目
翌朝、倒れて動けなくなったベッキーのもとへハゲワシが寄って来る。すると即座にベッキーは目を覚まし、ハゲワシを捕まえ、殺してその肉を食べる。食事により生気を取り戻したベッキーは生きる決意を固めると、ロープを使ってアンテナまで降下する。スマートフォンで救助要請を送ることに決め、ハンターの靴でスマートフォンを保護する。しかし1日目の失敗を思い出し、確実に成功させるためにハンターの死体に目を付ける。ハゲワシに食われた部位から靴ごとスマートフォンを挿入すると、謝罪の言葉と共に死体ごと地上へと落下させた。
作戦は成功、無事救助要請は送られ、救助隊によりベッキーは保護された。連絡を受けた父ジェームズも現場へ向かい、ベッキーと抱き合う。画面がフェードアウトし物語の終わりが示唆される。

キャスト[編集]

※括弧内は日本語吹替版のキャスト[7]

出典[編集]

  1. ^ Griffin, David (2022年6月8日). “Fall: Exclusive Trailer and Movie Poster Reveal” (英語). IGN. 2022年6月9日閲覧。
  2. ^ 地上600mの絶望 モンスター級のTV塔に取り残される「FALL フォール」23年2月公開&予告披露【高所恐怖症の方は閲覧注意】」『映画.com』、2022年11月23日。2023年2月3日閲覧。
  3. ^ Spangler, Todd (2022年8月9日). “Lionsgate's Fall Used Deepfake-Style Tech to Change 30-Plus F-Bombs, Bringing Movie From R to PG-13 Rating” (英語). Variety. 2022年8月10日閲覧。 “had a production budget of about $3 million”
  4. ^ a b Fall” (英語). Box Office Mojo. 2023年10月1日閲覧。
  5. ^ 「FALL フォール」続編を製作”. 映画.com. 2024年6月2日閲覧。
  6. ^ FALL/フォール”. WOWOW. 2023年10月1日閲覧。
  7. ^ FALL/フォール[吹]”. STAR BS10. 2024年6月16日閲覧。

外部リンク[編集]