雄黄
雄黄 | |
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分類 | 硫化鉱物 |
化学式 | As2S3 |
結晶系 | 単斜晶系 |
へき開 | 1方向に完全 |
モース硬度 | 1.5~2 |
光沢 | 樹脂光沢 |
色 | 橙黄色 |
条痕 | 淡黄 |
比重 | 3.5 |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
雄黄(ゆうおう、orpiment)[1]は、ヒ素の硫化鉱物である。石黄(せきおう)[2]とも呼ばれる。
化学組成:As2S3、晶系:単斜晶系、比重:3.5、モース硬度:2。
用途
中世頃までは黄色顔料として広く利用されていた。各地に産するが毒性があり、その供給に限りがあるため、今日では顧みられない。純度の高いものは、輝きのある冴えたレモン色を呈する。普通には橙黄色~黄褐色を呈する。古画にあっては、荒粒で用いられ、現在でも豊かな黄色を保っている。しばしば、近い関係にあるリアルガーを含んでいる。プリニウスやヴィトルヴィウスが言及している、古典時代に使用された顔料であるが、ド・ヴィルトの調査によれば、オランダ及びフランドルの絵画には一例も使用が無い。これは錫 - 鉛 - 黄の登場によって、不要になったからだと考えられている。
毒性のために現在ではほとんど利用されていないが、雄黄色という言葉として残っている。
中医学では解毒剤や抗炎症剤として利用されているが、鶏冠石(realgar、As4S4)との混同が見受けられ、鉱物としてどちらであるかは定かではない。なお、中国語ではrealgarを「雄黄」、orpimentを「雌黄」という[3]。
脚注
- ^ 文部省学術奨励審議会学術用語分科審議会編 『学術用語集 採鉱ヤ金学編』 日本鉱業会、1954年。(オンライン学術用語集)
- ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2。
- ^ 地学団体研究会地学事典編集委員会編 『地学事典 増補改訂版』 平凡社、1981年、ISBN 4-582-11501-2。
関連項目
参考文献
- 『絵画技術入門―テンペラ絵具と油絵具による混合技法(新技法シリーズ)』 佐藤 一郎 著 美術出版社 1988.11 ISBN 4568321468 ISBN 978-4568321463
- 『絵画材料事典』 ラザフォード・J・ゲッテンス・ジョージ・L・スタウト著 森田恒之訳 美術出版社 1999.6 ISBN 4254252439
- 松原聰 『フィールドベスト図鑑15 日本の鉱物』 学習研究社、2003年、ISBN 4-05-402013-5。
- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
外部リンク
- Orpiment(mindat.org)
- Orpiment Mineral Data(webmineral.com)