基本相互作用

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基本相互作用(きほんそうごさよう、Fundamental interaction)は、物理学素粒子の間に相互にはたらく基本的な相互作用素粒子の相互作用自然界の四つの力相互作用とも。

概要

現代素粒子論は、量子揺らぎの効果があるとはいえ、基本的に素粒子の半径を無限小として扱う理論である[要出典]。この理論では、粒子が衝突する時、十分に接近した二つの粒子の間に、何らかの相互作用がはたらいていると考える。もし相互作用がないのであれば、衝突は起きず素通りする。よって、相互作用こそが粒子の振る舞いを支配しているとも言える。

現代素粒子論では、粒子の運動は場を記述する数学で正確に扱うことが出来る。すなわち、「場」と「粒子」は同一のものと見なされており、磁場(素粒子論では電場と統一されて電磁場)が存在するということはその場が記述する粒子が存在しているということになる[要出典]。これが、後述する「ゲージ粒子」である。

四つの基本相互作用

名称 相対的な強さ 影響範囲(m) 力を伝達するゲージ粒子
強い相互作用 1040 10-15 グルーオン
電磁相互作用 1038 無限大 (強さは1/r2に比例) 光子(フォトン)
弱い相互作用 1015 10-18 ウィークボソン(W±,Z0)
重力相互作用 100 無限大 (強さは1/r2に比例) 重力子(グラビトン、2020年現在・未確認)

注意:gravitonをゲージ粒子と見なさない者もいる。

基本相互作用統一の試み

今日の場の理論においては、これらの相互作用はゲージ粒子の交換により発生すると考えられている。また素粒子の対称性の研究からこれらの相互作用はビッグバン直後のような超高エネルギー状態においては、その挙動に違いは無くなると考えられた。電磁力と弱い力を統一する理論(ワインバーグ=サラム理論)はほぼ間違いないものとされており、一緒にして電弱力と呼ばれる。更に電弱力と強い力を統一する理論(大統一理論)も研究が進んでおり、実現性が高い。更にこれら3つの力と重力とを統一した超大統一理論(万物の理論)も研究は盛んではあるが実現には程遠い。

関連項目