人を動かす
『人を動かす』(ひとをうごかす、原題 : How to Win Friends and Influence People)は、デール・カーネギーの著書。1937年発売。日本語版の発売も1937年(昭和12年10月30日・創元社刊)。
概要
『道は開ける』と供に、デール・カーネギーの代表的な著書。自己啓発書の元祖と称されることも多い。著者の経験に基づく多くの例を挙げている。日本国内で430万部、世界で1500万部以上を売り上げている。発売から80年以上売れ続けている超ロングセラーである。
日本での評価も非常に高く、経営者が勧めたり、新人研修に用いられたりすることも多い。
ミハイル・ゴルバチョフの伝記によれば、当時の米国大統領ロナルド・レーガンから勧められて読んだとされている。以後、首脳との会談で、質問から話を膨らませる手法が明らかに増えたとされる。
内容
人を動かす三原則
- 批判も非難もしない。苦情も言わない。
- 率直で、誠実な評価を与える。
- 強い欲求を起こさせる。
人に好かれる六原則
- 誠実な関心を寄せる。
- 笑顔で接する。
- 名前は、当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない。
- 聞き手にまわる。
- 相手の関心を見抜いて話題にする。
- 重要感を与える - 誠意を込めて。
人を説得する十二原則
- 議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける。
- 相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない。
- 自分の誤りをただちにこころよく認める。
- おだやかに話す。
- 相手が即座に'イエス'と答える問題を選ぶ。
- 相手にしゃべらせる
- 相手に思いつかせる
- 人の身になる
- 人の同情を寄せる
- 美しい心情に呼びかける
- 演出を考える
- 対抗意識を刺激する
人を変える九原則
- まずほめる。
- 遠まわしに注意を与える。
- まず自分の誤りを話した後、相手に注意を与える。
- 命令をせず、意見を求める。
- 顔を立てる。
- わずかなことでも、すべて、惜しみなく、心からほめる。
- 期待をかける。
- 激励して、能力に自信を持たせる。
- 喜んで協力させる。
付録
- 幸福な家庭を作る七原則
書籍情報
- 『人を動かす』(訳・山口博)創元社 ISBN 4422100513
1937年版の翻訳者は加藤直士