ドローン (音楽)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Mitomatsui (会話 | 投稿記録) による 2020年8月1日 (土) 22:33個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (英語版のリンク先を追加しました)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ドローンの演奏に特化したインドの楽器シュルティボックスの演奏(動画)

音楽におけるドローン: drone)とは、楽曲の中で音高の変化無しに長く持続される音である。完全五度などの複音の場合もある。

類似するものに持続低音(オルゲルプンクト)があるが、これは機能和声対位法カデンツ操作の中に組み込まれており、長さもそれほど長くはない。

ドローンは民族音楽でよく使われ、バグパイプの低音などがその典型的な例である。現代音楽にもこれからヒントを得てよく使われ、ラ・モンテ・ヤングの音楽はドローンそのものであり、それだけで数時間かかるものもある。

インドの伝統音楽においては、完全五度のドローンは欠かせないものとなっている。タンプーラ英語版(タンブーラ)はそのための専用の楽器である。

日本の伝統的な薩摩琵琶では、4本の弦のうちもっとも低音の弦を常に開放弦としてドローン的に使用する。

その他、ドローンを使用して演奏する楽器として、鍵盤楽器ではハルモニウム、擦弦楽器ではハーディー・ガーディー、ヨウヒッコ、撥弦楽器ではシタール、マウンテン・ダルシマー、ストラム・スティック、吹奏楽器ではフルス(ひょうたん笛)などがある。