ドローン (音楽)
音楽におけるドローン(英: drone)とは、楽曲の中で音高の変化無しに長く持続される音である。完全五度などの複音の場合もある。
類似するものに持続低音(オルゲルプンクト)があるが、これは機能和声や対位法のカデンツ操作の中に組み込まれており、長さもそれほど長くはない。
ドローンは民族音楽でよく使われ、バグパイプの低音などがその典型的な例である。現代音楽にもこれからヒントを得てよく使われ、ラ・モンテ・ヤングの音楽はドローンそのものであり、それだけで数時間かかるものもある。
インドの伝統音楽においては、完全五度のドローンは欠かせないものとなっている。タンプーラ(タンブーラ)はそのための専用の楽器である。
日本の伝統的な薩摩琵琶では、4本の弦のうちもっとも低音の弦を常に開放弦としてドローン的に使用する。
その他、ドローンを使用して演奏する楽器として、鍵盤楽器ではハルモニウム、擦弦楽器ではハーディー・ガーディー、ヨウヒッコ、撥弦楽器ではシタール、マウンテン・ダルシマー、ストラム・スティック、吹奏楽器ではフルス(ひょうたん笛)などがある。