ウクライナ正教会
ウクライナ正教会とはウクライナにある正教会の組織名。以下のいずれの教会組織に属するのかを特に問題にしない場合、総称として「ウクライナ正教会」と記述される場合がある。
ウクライナ国内
- ウクライナ正教会 (2018年設立) - 2018年12月15日に、ウクライナ正教会・キエフ総主教庁、ウクライナ独立正教会を統合し発足した新教会[1]。
- 英語表記・略号 -「Orthodox Church of Ukraine」「Ukrainian Orthodox Church」
- ウクライナ正教会 (モスクワ総主教庁系) - モスクワ総主教庁のもと、事実上、キエフ府主教の管掌する教会で、以前はウクライナにおいて教会法上の合法性を全世界の正教会から認められている唯一の正教会であった。規模はウクライナ国内に於いて第2位。
- 英語表記・略号 - 「Ukrainian Orthodox Church (Moscow Patriarchate)」「UOC(MP)」
- 英語表記・略号 -「Ukrainian Autocephalous Orthodox Church Canonical」「UAOC-C」
ウクライナ国外
ウクライナ人の海外移住に伴って、特にアメリカ大陸に多くのウクライナ正教会を作っている。
- 英語表記・略号 -「Ukrainian Orthodox Church of Canada」・「UOCC」
- 英語表記・略号 -「Ukrainian Orthodox Church of the USA」・「UOC of USA」
など
アジアでは、中国ハルビンで現在でも中国で正教会の奉神礼が行われている数少ない教会の一つである生神女庇護聖堂を、東清鉄道の建設に伴い到来したウクライナ系の人々が建設し、祈祷に用いた。そのため、この教会は中国正教会に所属しているが、「ウクライナ教会(Украинская Церковь)」とロシア語話者のハルビン市民及び出身者に通称されている。
歴史上の教会
- ウクライナ自治正教会 - 1941年から1944年までにドイツ軍占領下のウクライナに存在した正教会。
- 英語表記・略号 -「Ukrainian Autonomous Orthodox Church」
- ウクライナ正教会・キエフ総主教庁 - キエフに創設された総主教庁のもと、独立した教会で、ウクライナにおける最大の教会。以前はこの教会の教会法上の合法性とキエフ総主教位を認めている正教会は存在しなかったが[2][3]、2018年10月11日にコンスタンティノープル総主教庁が独立を承認した[4]。2018年12月15日にウクライナ独立正教会と統合しウクライナ正教会となる。
- 英語表記・略号 - 「Ukrainian Orthodox Church - Kyiv Patriarchate」「UOC-KP」
- ウクライナ独立正教会 - コンスタンティノープル総主教庁から1924年に独立の承認を受けたことに始まる教会。2018年12月15日にウクライナ正教会・キエフ総主教庁と統合しウクライナ正教会となる。
- 英語表記・略号 - 「Ukrainian Autocephalous Orthodox Church」「UAOC」
信者数
ウクライナの人口における諸正教会の信者数(2006)[5]。
- ウクライナ正教会・キエフ総主教庁 - 50.4%
- ウクライナ正教会 (モスクワ総主教庁系) - 26.1%
- 独立ウクライナ正教会 - 7.2%
脚注
- ^ ウクライナ正教会、ロシアから独立した新教会を設立へ - AFP、2018年12月16日配信。
- ^ Ukrainians Trust Church, Army, Media Most
- ^ International Religious Freedom Report 2006
- ^ ウクライナの独立教会を承認、コンスタンティノープル ロシア反発 - 日本経済新聞、2018年10月12日配信。
- ^ CIA「世界の実情」
関連項目
参考
参考データ:ウクライナにおける各教会・宗派・宗教の、人口に占める割合→ CIA「世界の実情」